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第3章 施策推進の経緯と近年の動き

第2節 基本法改正(平成23年)等近年の動き

4.障害者基本計画(第3次)の策定

第2次計画の期間の満了を迎えるに当たり、障害者政策委員会において、国際社会の動向、これまでの国内における取組の進展等を踏まえ、平成24年7月以降、新たな障害者基本計画に関する調査審議を行い、同年12月に「新『障害者基本計画』に関する障害者政策委員会の意見」を取りまとめて内閣総理大臣に提出した。

これを受け、政府において、障害者政策委員会の意見に示された考え方を踏まえて新たな障害者基本計画の原案を作成し、原案に対する障害者政策委員会の意見の聴取を行った。障害者政策委員会の意見及びパブリックコメントにおいて寄せられた意見を踏まえ、障害者基本計画(第3次)(以下「第3次計画」という。)を策定(平成25年9月27日閣議決定)し、障害の有無にかかわらず、国民誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う共生社会の実現に向け、障害者の自立と社会参加の支援等のための施策の一層の推進を図るものとした。

図表3-4 第3次障害者基本計画の概要

第3次計画の特徴

(1)障害者施策の基本原則等の見直し

第3次計画では、平成23年の障害者基本法改正の内容を踏まえ、計画の基本原則として、<1>地域社会における共生等、<2>差別の禁止、<3>国際的協調を盛り込んだ。

(2)計画期間の見直し

昨今の障害者施策を取り巻く経済・社会状況の変化が速いこと等を踏まえ、第2次計画までは10年としていた計画期間を5年(平成25年度~29年度)に見直した。

(3)施策分野の新設及び既存分野の施策の見直し

障害者基本法改正(平成23年)、障害者差別解消法の制定(平成25年)等を踏まえ、以下の三つの分野を新設した。

  • III.7.安全・安心(防災、東日本大震災からの復興、防犯、消費者保護等)
  • III.8.差別の解消及び権利擁護の推進(障害を理由とする差別の解消の推進、障害者虐待の防止等)
  • III.9.行政サービス等における配慮(選挙等及び司法手続等における配慮等)

また、第2次計画において記載のあった既存分野についても、障害児・者のニーズに応じた福祉サービスの充実(III.1.(2)(3))、精神障害者の地域移行の推進(III.2.(2))、新たな就学先決定の仕組みの構築(III.3.(1))、障害者雇用の促進及び就労支援の充実(III.4.(1)(2))、優先調達の推進等による福祉的就労の底上げ(III.4.(3)(4))等、障害者基本法改正や近年行われた障害者施策に関する新規立法等を踏まえた既存施策の充実見直しを行った。

(4)成果目標の設定及び計画の推進体制の強化

計画の実効性を確保するため、合計45の事項について、成果目標を設定した。また、障害者基本法に基づく障害者政策委員会による実施状況の評価・監視等を明記するとともに、障害者施策に関する情報・データの充実を推進することとした。

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