第3章 施策推進の経緯と近年の動き
第3節 障害者の状況(基本的統計より)
1.障害者の全体的状況
(1)3区分の概数
ここでは、身体障害、知的障害、精神障害の3区分による厚生労働省の調査から基本的な統計数値を掲載する。
身体障害、知的障害、精神障害の3区分で障害者数の概数をみると、身体障害者393万7千人、知的障害者74万1千人、精神障害者320万1千人となっている(図表3-5参照)。
(単位:万人) | ||||
総数 | 在宅者数 | 施設入所者数 | ||
---|---|---|---|---|
身体障害児・者 | 18歳未満 | 7.8 | 7.3 | 0.5 |
男性 | - | 4.2 | - | |
女性 | - | 3.1 | - | |
18歳以上 | 383.4 | 376.6 | 6.8 | |
男性 | - | 189.8 | - | |
女性 | - | 185.9 | - | |
不詳 | - | 0.9 | - | |
年齢不詳 | 2.5 | 2.5 | - | |
男性 | - | 0.7 | - | |
女性 | - | 0.9 | - | |
不詳 | - | 0.9 | - | |
総計 | 393.7 | 386.4 | 7.3 | |
男性 | - | 194.7 | - | |
女性 | - | 189.9 | - | |
不詳 | - | 1.8 | - | |
知的障害児・者 | 18歳未満 | 15.9 | 15.2 | 0.7 |
男性 | - | 10.2 | - | |
女性 | - | 5.0 | - | |
18歳以上 | 57.8 | 46.6 | 11.2 | |
男性 | - | 25.1 | - | |
女性 | - | 21.4 | - | |
不詳 | - | 0.1 | - | |
年齢不詳 | 0.4 | 0.4 | - | |
男性 | - | 0.2 | - | |
女性 | - | 0.2 | - | |
不詳 | - | 0.1 | - | |
総計 | 74.1 | 62.2 | 11.9 | |
男性 | - | 35.5 | - | |
女性 | - | 26.6 | - | |
不詳 | - | 0.1 | - | |
総数 | 外来患者 | 入院患者 | ||
精神障害者 | 20歳未満 | 17.9 | 17.6 | 0.3 |
男性 | 10.8 | 10.7 | 0.1 | |
女性 | 7.0 | 6.8 | 0.2 | |
20歳以上 | 301.1 | 269.2 | 31.9 | |
男性 | 123.7 | 108.9 | 14.8 | |
女性 | 177.5 | 160.4 | 17.1 | |
年齢不詳 | 1.1 | 1.0 | 0.1 | |
男性 | 0.5 | 0.5 | 0.0 | |
女性 | 0.6 | 0.6 | 0.1 | |
総計 | 320.1 | 287.8 | 32.3 | |
男性 | 135.0 | 120.0 | 15.0 | |
女性 | 185.1 | 167.8 | 17.3 | |
注1:平成23年患者調査の結果は、宮城県の一部と福島県を除いた数値である。 | ||||
注2:精神障害者の数は、ICD-10 の「V 精神及び行動の障害」から知的障害(精神遅滞)を除いた数に、てんかんとアルツハイマーの数を加えた患者数に対応している。 また、年齢別の集計において四捨五入をしているため、合計とその内訳の合計は必ずしも一致しない。 |
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注3:身体障害児・者の施設入所者数には、高齢者関係施設入所者は含まれていない。 | ||||
注4:四捨五入で人数を出しているため、合計が一致しない場合がある。 | ||||
資料: 「身体障害者」 在宅者:厚生労働省「生活のしづらさなどに関する調査」(平成23年) 施設入所者:厚生労働省「社会福祉施設等調査」(平成21年)等より厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部で作成 「知的障害者」 在宅者:厚生労働省「生活のしづらさなどに関する調査」(平成23年) 施設入所者:厚生労働省「社会福祉施設等調査」(平成23年)より厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部で作成 「精神障害者」 外来患者:厚生労働省「患者調査」(平成23年)より厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部で作成 入院患者:厚生労働省「患者調査」(平成23年)より厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部で作成 |
これを人口千人当たりの人数で見ると、身体障害者は31人、知的障害者は6人、精神障害者は25人となる。複数の障害を併せ持つ者もいるため、単純な合計にはならないものの、国民のおよそ6%が何らかの障害を有していることになる。
なお、この数値の身体障害者及び知的障害者は、「生活のしづらさなどに関する調査」(調査の概要参照)によるもので、精神障害者については、医療機関を利用した精神疾患患者数を精神障害者数としていることから、一過性の精神疾患のために日常生活や社会生活上の相当な制限を継続的には有しない者も含まれている可能性がある。
調査の概要
- 「生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」(厚生労働省)
在宅の障害児・者等(これまでの法制度では支援の対象とならない方を含む。)の生活実態とニーズを把握することを目的とした調査。全国約4,500の国勢調査の調査地区内に居住する在宅の障害児・者等を対象。これまでの「身体障害児・者実態調査」及び「知的障害児(者)基礎調査」(下記)を拡大・統合して平成23年12月に実施。 - 身体障害児・者実態調査(厚生労働省)
在宅の身体障害児・者を対象とした調査であり、5年ごとに実施していた。全国の国勢調査区から無作為抽出した調査地区内に居住する身体障害児・者及びその属する世帯を対象に調査していたもの。 - 知的障害児(者)基礎調査(厚生労働省)
在宅の知的障害児・者を対象とした調査であり、5年ごとに実施していた。全国の国勢調査区から無作為抽出した調査地区内に居住する知的障害児・者のいる世帯を対象に調査していたもの。 - 社会福祉施設等調査(厚生労働省)
全国の社会福祉施設等を対象に、施設数、在所者・従事者の状況等を調査するもので、毎年実施。10月1日時点での全数調査。 - 患者調査(厚生労働省)
病院及び診療所を利用する患者について、その傷病の状況等の実態を明らかにし、医療行政の基礎資料を得ることを目的とした調査であり、3年ごとに実施。全国の医療施設から層化無作為に抽出し、調査日にその医療施設で受診したすべての患者を対象に調査。
(2)施設入所・入院の状況
障害別に状況をみると、身体障害における施設入所者の割合1.9%、精神障害における入院患者の割合10.1%に対して、知的障害者における施設入所者の割合は16.1%となっており、特に知的障害者の施設入所の割合が高い点に特徴がある。