第4章 住みよい環境の基盤づくり
第1節 障害のある人の住みよいまちづくりと安全・安心のための施策
○ 移動等の円滑化の一層の促進
- バリアフリー法の改正
理念規定の新設、公共交通事業者等によるハード・ソフト一体的な取組の推進、バリアフリーのまちづくりに向けた地域における取組の強化等
○ ユニバーサルデザインの考え方を踏まえたバリアフリー施策の推進
- 心のバリアフリーの推進
高齢者、障害のある人等が公共交通機関を利用する際等の支援、接遇を的確に行うための研修プログラムやマニュアルを交通事業者や観光事業者に向けて作成、教育・研修を促進
○ 住宅、建築物のバリアフリー化の推進
- ホテル・旅館、観光地のバリアフリー化
障害のある人等がより円滑にホテル・旅館を利用できるよう、バリアフリー客室基準を改正。また、「宿泊施設におけるバリアフリー情報発信のためのマニュアル」を作成し公表
○ 公共交通機関、歩行空間等のバリアフリー化の推進
- 主要鉄道駅・主要ターミナルにおけるバリアフリー化
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、バリアフリールートの複数化、エレベータの大型化やホームドアの設置等のバリアフリーの高度化を推進
1日当たりの平均利用者数3,000人以上の旅客施設数 | 2017年度末 | 1日当たりの平均利用者数3,000人以上かつトイレを設置している旅客施設数 | 2017年度末 | ||
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段差の解消 | 視覚障害者誘導用ブロック | 障害者用トイレ | |||
鉄軌道駅 | 3,575 | 3,192 (89.3%) | 3,372 (94.3%) | 3,340 | 2,846 (85.2%) |
資料:国土交通省「移動等円滑化実績等報告書」(2018年)
- ICTの活用によるシームレスな移動の実現
屋内外を問わず、現在位置やバリアフリーに関する情報を容易に入手できるよう、GPSの届かない地下街等における空間情報インフラの整備や、施設のバリアフリー情報を含む各種データのオープンデータ化等を推進
○ 防災、防犯対策の推進
- 救急現場における多言語音声翻訳アプリの利用
タブレットやスマートフォンで多言語音声翻訳アプリを利用し、救急隊員が外国人や聴覚に障害のある人と円滑なコミュニケーションを図ることが可能
- 音声によらない119番通報
聴覚・言語機能に障害のある人など音声通話での119番通報が困難な人が、スマートフォンなどを活用して音声によらずに消防への通報を行える「Net119緊急通報システム」を運用
第2節 障害のある人の情報アクセシビリティを向上するための施策
○ 情報バリアフリーの促進
障害に対応するICT技術の開発を推進する企業等への助成や、音声認識技術の高度化を推進
○ コミュニケーション支援体制の充実
- 電話リレーサービス
聴覚に障害がある人が家族などに頼らずに電話をかけられるよう、手話通訳や文字通訳に対応するオペレーターを配置して支援する「電話リレーサービス」を推進
○ 障害者の情報アクセス機会の充実に係る著作権法の一部改正
視覚障害者等のために書籍の音訳等を権利者の許可なく行うことを認める規定について、音訳等を提供できる障害者の範囲の拡大や、音訳等を行える主体の拡大(一定の要件を満たせば文化庁長官の指定を受けることなく行えるよう見直し)