国際社会青年育成事業

 国際社会青年育成事業は、昭和34年(1959年)及び平成5年(1993年)の当時の皇太子殿下御成婚記念事業を、令和元年(2019年)のお代替わりを契機に発展させた事業です。

 この事業は、「日本青年海外派遣」及び「外国青年日本招へい」により構成されます。

 日本と諸外国の青年との交流を通じて青年相互の友好と理解を促進し、青年の国際的視野を広げ、国際協調の精神のかん養と国際協力の実践力を向上させることにより、国際社会で指導性を発揮できる青年を育成することを目的としています。

令和元年度(2019年度) 事業の概要

 「日本青年海外派遣」においては、欧州・アフリカ、北米・中南米、アジア・大洋州の各地域の課題をテーマに設定し、当該課題を抱える域内2か国に日本青年を派遣してマルチ・ケース・スタディを行うことで、現代の複雑化したグローバル社会に沿った国際的視野を持つ青年を育成することを目的としています。

 「外国青年日本招へい」においては、上述の各地域テーマについて、日本と諸外国の青年の議論を通じて理解を深めるとともに、青年相互の友好と理解を促進し、国内各地域の青年の国際的視野を広げ、国際協調の精神のかん養と国際協力の実践力を向上させることにより、国際社会で指導性を発揮できる青年を育成するとともに、青年による青少年健全育成活動等への寄与を目的としています。

テーマ

  • 欧州・アフリカ:「自国のアイデンティティと多文化共生」
  • 北米・中南米:「災害対策」
  • アジア・大洋州:「東南アジアと日本の労働社会(実務教育・職業訓練)」

日本青年海外派遣

日本青年海外派遣における、海外での活動の様子

表敬訪問での集合写真1


 欧州・アフリカ :オーストリア共和国、リトアニア共和国、北米・中南米 :メキシコ合衆国、ペルー共和国 アジア・大洋州:フィリピン共和国、ベトナム社会主義共和国へ計41名(団長・副団長を含む)の日本青年が9月18日から10月5日の18日間派遣されました。訪問国では、表敬訪問、現地青年との合宿ディスカッション、日本文化の紹介、国際協力活動の体験、ホームステイ、課題別視察などを行い、各国青年との相互理解を深めました。

国際青年交流会議

日本青年海外派遣における、海外での活動の様子


 国際社会青年育成事業の効率的な実施に資することを目的として、日本青年海外派遣事業及び外国青年日本招へい事業の参加青年等が一堂に会する「国際青年交流会議」を開催しています。10月6日から9日までの4日間、「自国のアイデンティティと多文化共生」「災害対策」「各国と日本の労働社会」についてディスカッションを行い、これにより、青年の社会参加への意識を高め、社会活動を促し、もって参加青年の育成と国際社会の一層の発展に資することとしています。4日間を通じて、日本青年海外派遣団は、外国青年日本招へい団とともに関連施設の視察やディスカッションを行い、それぞれのテーマに対する各国の状況や考え方について相互理解を深めました。

外国青年招へい

国際青年交流会議1

国際青年交流会議2


 オーストリア共和国、リトアニア共和国、メキシコ合衆国、ペルー共和国、フィリピン共和国、ベトナム社会主義共和国の6か国から計47名の外国青年が日本に10月5日から20日の16日間招へいされました。外国青年は、表敬訪問、日本青年との課題別ディスカッションや共同体験交流活動を行うとともに、ホームステイを経験し、日本についての理解を深めました。

  • 東京プログラム : 外国参加青年は、10月6日から9日までの「国際青年交流会議」では、日本参加青年とともに、各国と日本の労働社会・災害対策・自国のアイデンティティと多文化共生の3コースに分かれて、ディスカッションやテーマ別視察を行い、10月8日には、3日間にわたる活動をまとめた成果発表会を行いました。
  • 地方プログラム : 外国青年は、3つのグループに分かれて、富山県・茨城県(リトアニア共和国、ベトナム社会主義共和国)、香川県・愛知県(オーストリア共和国、ペルー共和国)、高知県・岡山県(メキシコ合衆国、フィリッピン共和国)を訪問し、地元青年とのディスカッション、課題別施設訪問、伝統文化体験やホームステイを含む8泊9日のプログラムを体験しました。

「航空機による青年海外派遣」事業報告

 令和元年度(2019年度航空機派遣事業(国際社会青年育成事業、日本・韓国青年親善交流事業及び日本・中国青年親善交流事業)に参加した日本青年たちの企画・運営により、一般参加者に訪問国での活動報告を行いました。(2020年2月2日)