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第17回総合科学技術会議議事要旨

 


(開催要領)

1.開催日時:2002年4月23日(火)16:00〜16:55

2.場所:総理官邸大客間

3.出席議員

  議長 小泉 純一郎 内閣総理大臣
  議員 福田 康夫 内閣官房長官
尾身 幸次 科学技術政策担当大臣
片山 虎之助 総務大臣
塩川 正十郎 財務大臣
遠山 敦子 文部科学大臣
平沼 赳夫 経済産業大臣
石井 紫郎  
井村 裕夫  
黒田 玲子  
桑原 洋  
白川 英樹  
松本 和子  
 (臨時)    
  議員 坂口 力  厚生労働大臣 (代理 宮路 和明 厚生労働副大臣)
武部 勤 農林水産大臣
扇 千景 国土交通大臣 (代理 佐藤 静雄 国土交通副大臣)
大木 浩 環境大臣
竹中 平蔵 経済財政政策担当大臣



(議事次第)

1.開会

2.議事

(1)科学技術を中心とした経済の活性化方策について
   ・経済活性化のための重点的技術課題について
   ・平成14年度の科学技術振興調整費について
(2)総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について
(3)最近の科学技術の動向について
(4)その他

3.閉会



(配付資料)

資料1−1 片山議員提出資料(PDF)
資料1−2 遠山議員提出資料(表紙〜p2(PDF)p3(PDF)p4(PDF))
資料1−3 平沼議員提出資料(PDF)
資料1−4 坂口臨時議員提出資料(PDF)
資料1−5 武部臨時議員提出資料(PDF)
資料1−6 扇 臨時議員提出資料(PDF)
資料1−7 大木臨時議員提出資料(PDF)
資料2 科学技術の産業化と新産業構造モデル構築による経済活性化方策に関する緊急調査研究(案(PDF))
資料3 平成14年度の科学技術振興調整費の配分方針(案)(PDF)
資料4−1 総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について(案)(PDF)
資料4−2 国の研究開発評価に関する大綱的指針(PDF)
資料4−3 優れた研究開発等を切れ目なく継続するための各省の対応状況(PDF)
資料5 最近の科学技術の動向について(月例科学技術報告)(PDF)
資料6 京都大学再生医科学研究所のヒトES細胞の樹立計画の確認について(報告)(PDF)
資料7 第16回総合科学技術会議議事録(案)(PDF)



(会議概要)

1.議事概要

(1)科学技術を中心とした経済の活性化方策について

 「経済活性化のための重点的技術課題」について、資料1−1(PDF)に基づき片山議員から説明。資料1−2(表紙〜p2(PDF)p3(PDF)p4(PDF))に基づき遠山議員から説明。資料1−3(PDF)に基づき平沼議員から説明。資料1−4(PDF)に基づき宮路議員代理から説明。資料1−5(PDF)(PDF)に基づき武部議員から説明。資料1−6(PDF)に基づき佐藤議員代理から説明。資料1−7(PDF)に基づき大木議員から説明。「経済活性化のための重点的技術課題」については、引き続き検討を進めていくこととした。
 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。

(白川議員)
 私が会長を務めている重点分野推進戦略専門調査会においても、平成15年度の科学技術に関する予算・人材等の資源配分の方針の作成に向けて、本議題に関連した経済活性化のための重点的技術課題について検討した。実用化を視野に入れた研究開発プロジェクトを成功させるためには、産業界が積極的に関与することが重要であるという意見が出されている。本日の閣僚議員の話も踏まえて、専門調査会で今後さらに検討していきたい。

(桑原議員)
 平沼大臣がおっしゃったように、平成15年度の概算要求において特別枠を設けて、各省が積極的にプロジェクトをあげてくるというのは、我々が全体調整をしていく上で非常に有効な手段だと思う。ただし、ばらばらに出てくると国民には分かりにくいので、例えば「日本ナノ産業創生プログラム」という大きなくくりを幾つか設けて、関連策をそこにまとめて、これから日本がすすむ方向を示すのが有効であると思う。

(黒田議員)
 本日の資料では、各省から同じような分野が非常にたくさん出てきている。各省毎に資料を提出するのではなく、例えば糖鎖工学、バイオマス、ナノテクノロジー、GPS等の専門分野毎にまとめて資料を出した方が、はるかにつながりがいいし、国民にもよくわかるのではないかと思う。

(石井議員)
 各省のプロジェクトには、片仮名が非常に多い。業界だけが反応するようなものではなく、国民が理解しやすいものにするように気をつける必要がある。

(小泉議長)
 私も、この点はよく感じている。役人の国語能力の問題かもしれない。直訳してきただけである。

(井村議員)
 経済の活性化のために緊急にやらねばならない幾つかのプロジェクトがあると思うが、同時に10年先を見越して、新しい産業をつくらないと、真の意味で日本の活性化は起こらない。日本が極めて急速に高齢化しているのを考えると、健康産業分野に相当な市場と雇用の創出ができるという気がしている。これに対応するために、例えばプロテオーム・ファクトリー等も推進する必要があるが、これは1つの省のみでは出来ない問題であり、省の枠を超えて全日本的なチームをつくる必要がある。
 もう一つ大事なことは、新しい分野を開拓するときの人材が不足していることであり、人材を育成しないと、研究費が出ても人材が十分にいないという事態が起こる。今までの大学が養成してきた人材と、これからの新しい産業が要求する人材のミスマッチがかなり起こっているので、そのあたりにも配慮していく必要がある。

(塩川議員)
 重点分野推進戦略専門調査会での調査・検討結果は、いつごろ出るのか。

(白川議員)
 6月末頃が目途。それまでにあと3回開く予定。

(塩川議員)
 私たちは大いに期待しているので、ぜひ企業化に結びつけるような格好で出していただきたい。
 もう一つは、真に学術的なものと経済活性化に役立つものとに分けて出していただきたい。ただし、経済活性化に役立つものについて特別枠で予算を考えろという話があったが、そういうものを認めると収拾がつかないので、そういう要望があったという話にしていただきたい。
 いずれにしても、企業に結びつくものは重点的に考えていく必要があるし、人材の養成は学術の振興と関係が非常に濃いので、有効な施策を提言していただければ、我々も十分検討し、政府として考えさせてもらいたい。

(井村議員)
 人材養成については、科学技術振興調整費で既に実施しているが、まだまだ規模が小さい。

(尾身議員)
 今後、なるべく分かりやすいような形で検討を進めていきたい。まだ省庁間の調整はしていないので、いいアイデアをしっかりと勉強し、整理した上で、日本経済に中長期的にプラスになるような、例えば10年後、20年後ということも視野に入れたものにまとめていきたい。

(小泉議長)
 経済活性化のためには全省庁が関係してくるが、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーなどは全部調整しているのか。ナノテクノロジーは医学だけに関係するのではないし、バイオも農林水産省や環境省だけではない。そういう意味で、総合科学技術会議は非常に大事なので、重複のないようにうまく調整をしていただきたい。

(井村議員)
 現在、各省とも調整をしつつある。例えば、バイオは私が、ナノテクノロジーは白川議員が担当している。

(小泉議長)
 それが一番大事。重点的に、重複のないように調整していただきたい。



 次に、経済活性化のための「科学技術振興調整費緊急研究」及び「平成14年度の科学技術振興調整費の配分方針」について、資料に基づき桑原議員から説明。「科学技術振興調整費緊急研究」及び「平成14年度の科学技術振興調整費の配分方針」については、原案どおり決定。
 「科学技術による経済の活性化方策」全般については、引き続き経済財政諮問会議とも十分な連携をはかりつつ、検討を進めていくこととした。
 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。


(竹中議員)
 技術と産業の関係をどのように立体化させるかということが大変大きなテーマになっているが、「動け!日本」というプロジェクトはその一助になることを目指して考えているものである。具体的には経済財政諮問会議で今、経済活性化戦略の中で、産業活性化についても議論をしているが、それと密接に関連して官民で進めていくプロジェクトであり、具体的には2つの内容がある。第1は、科学技術を産業化に結びつけ、新事業の創出や既存事業の再生の方法を定義すること、また、成功企業の要因を分析してそのヒントを探る、という調査である。第2は、このようなプロジェクトを通じて、国民や企業家と対応して経済活性化に向けた大きな1つのうねりをつくりたいということである。経済情勢が厳しい中で、逆境を新たな事業活動を進めていく好機としてとらえて、国民一人一人が活性化に向けて動き出すことを願って「動け!日本」と命名している。
 6月に経済財政諮問会議でこの活性化の取りまとめを行う予定だが、科学技術との関係は密接不可分であり、経済財政諮問会議と総合科学技術会議の一体化は大変重要であると考えている。尾身大臣ともよく相談したいし、皆様のご指導もいただきたい。



(2)総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について

 「総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価」について、資料4−1(PDF)に基づき、桑原議員から説明。
 「総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について(案)」については、原案どおり決定し、今後、評価専門調査会を活用しつつ、総合科学技術会議による評価を進めていくこととした。
 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。

(片山議員)
 この4月から行政機関政策評価法が施行されており、研究開発も対象になる。内閣府と総務省が似たような評価をすると、評価を受ける方は大変である。重複がないように、また、抜けがないように調整して実施しないと、評価者も被評価者も混乱してしまう。

(桑原議員)
 評価を実施する前に相互に連携し合って、結果についてもお互いに利用し合うように十分に調整する。

(遠山議員)
 文部科学省は、大規模なプロジェクトを初めとした研究開発全般についてこれまで厳正な評価を実施して政策に反映してきた。今後ともその評価を適切に推進するため、現在、我が省における評価指針を策定する作業を進めている。総合科学技術会議が評価を行う際には、各府省の実施する評価との重複をできるだけ避けて、独自の大局的な視点から行うことが重要である。また、研究者及び研究機関が評価のための膨大な事務処理に忙殺されないように配慮いただきたい。



(3)最近の科学技術の動向について

 井村議員から、「クローン人間計画」及び「イネゲノムの全塩基配列解読に関する論文発表」について、資料5(PDF)に基づき説明。
また、遠山議員から、「京都大学再生医科学研究所のヒトES細胞の樹立計画の確認」について、資料6(PDF)に基づき報告。



2.議長(内閣総理大臣)しめくくり発言

 科学技術を中心とした経済の活性化方策については、科学技術を核として経済の活性化が図られるよう、有識者議員の皆様においては、本日の閣僚議員からの提案も踏まえ、次代の我が国の産業基盤を構築する研究開発プロジェクトの調査・選定を精力的に進めるようお願いしたい。また、経済活性化方策に関する緊急調査研究も総合科学技術会議と経済財政諮問会議が連携して検討を進めていただきたい。
 国家的に重要な研究開発の評価については、効果的・効率的な研究開発投資のために国家的に重要な研究開発の評価を行うことは、総合科学技術会議の重要な使命である。総合科学技術会議として厳正な評価を行い、その結果を関係府省に提示していただきたい。
 クローン人間については、クローン人間をつくることは、我が国では法律をもって厳に禁止している。現在、規制のない国でクローン人間がつくられないよう、国際的な協調のもとで対応していくことが重要であり、引き続き条約の早期取りまとめに向けて積極的に取り組んでいただきたい。
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