ボトルネック課題研究会 成果報告
趣旨
地球温暖化問題に対する世界共通の長期目標である「パリ協定」の「2℃目標(更に1.5℃へ向けた努力)」を実現するためにはイノベーションの創出が不可欠であり、我が国においても、2016年4月19日、内閣府総合科学技術・イノベーション会議において、温室効果ガスの抜本的な排出削減を実現するイノベーション創出に向けて、我が国が進めていくべき有望な技術分野を特定した「エネルギー・環境イノベーション戦略」を決定しました。
本戦略で掲げられている有望技術は実用化まで長期間を要することが予想されるとともに、そもそもどのようなシーズに着目し研究開発を進めていけばよいのかが予見しづらいなどの理由により、国としてもプロジェクト創生、優先付けなどが極めて難しく、産業界においても、短期間での利益が見通しづらく、参入リスクが極めて高いという面をもっています。しかし、我が国としても、「パリ協定」を遵守し、世界における温室効果ガス排出削減に貢献していくためには、産学官の総力を結集し、より効果的、より効率的に研究開発を推進していく必要があります。
このため、内閣府では、今年度、上記有望分野に対応する様々な技術を冷静に俯瞰しつつ、今後産学官で優先的に研究開発を進めていくべきボトルネック課題を抽出することを目的として産学官研究者を中心とした「ボトルネック課題研究会」を立ち上げ、今年度「二酸化炭素の有効利用及び派生技術」をテーマに議論を行ってきました。 今年度の成果として、有望技術の技術課題(ボトルネック)に関する研究開発の方向性と、技術課題に関する包括的調査報告書を掲載します。
- CO2利用に当たってのボトルネック課題及び研究開発の方向性(PDF:552KB)
- 平成29年度科学技術イノベーション創造推進委託事業「エネルギー・環境分野における有望技術の技術課題に関する包括的調査」報告書(PDF:1296KB)
ボトルネック課題研究会 公開ワークショップ開催報告
内閣府では、「エネルギー・環境イノベーション戦略」を推進するため、今年度「ボトルネック課題研究会」を設置し、「二酸化炭素の有効利用及び派生技術」をテーマに議論を行ってきました。これまで本研究会で議論してきました内容を産学官に向けて広く情報発信するため、「ボトルネック課題研究会 公開ワークショップ「CO2からの化学製品生産~ボトルネックと展望~」」を2月14日(火)TKP御茶ノ水カンファレンスセンターにて開催されました。
午前中は、主催者からの挨拶・研究会背景説明後、5件の講演、午後は、5件の講演とパネルディスカッションを行いました。各講演とパネルディスカッション後の質疑応答は活発に行われました。一般来場者は募集人数を上回る約160名と大盛況でした。
黒田亮内閣府審議官の開会挨拶
梅北栄一内閣府企画官の概要説明
公開ワークショップに約160名参加
パネルディスカッション
プログラム
9:30~9:35 | 主催者挨拶 |
9:35~9:50 |
研究会背景 |
9:50~10:10 |
炭素循環必要性、CO2利用技術全体像 |
10:30~11:00 |
炭素循環に資する個別技術1 |
11:30~12:00 |
水素調達1 |
13:00~13:20 |
水素調達2 |
13:40~14:10 |
炭素循環に資する個別技術2 |
14:10~14:40 |
CO2排出LCA分析等 |
15:10~16:30 |
パネルディスカッション |
16:30~16:32 |
閉会 |