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基準・認証制度等に係る市場開放問題についての対応

平成7年3月28日
市場開放問題苦情処理対策本部

「基準・認証制度等に係る市場開放問題についての意見」(平成7年3月14日、市場開放問題苦情処理推進会議第2回報告書)を最大限尊重し、市場アクセスの一層の改善に資するため、以下の対応を取る。

1.動植物・食品関係

1-(1) 切り花の輸入に係る植物防疫制度等の改善

(1) 病害虫の危険度の評価(PRA)について、現在国連食糧農業機関(FAO)において平成9年を目途に策定が行われている国際基準に速やかに対応するため、検疫の対象としない病害虫を明確に示すことを課題として、病害虫の危険度の評価方法を含め検討する。
病害虫が国内で分布するものと同一の系統であるかを実証する方法の開発を推進し、開発が終了したものについては、逐次速やかに二国間協議を行い、その方法について、当該病害虫の生息国の納得を得る。
検査の効率性を確保しつつ受検者の負担を軽減できるような検疫時のサンプリング方法等について、専門家の意見も聴きつつ、さらに検討する。
(2) 植物防疫官の増員の検討に際して、退職した植物防疫官を非常勤で再雇用する又は民間の技術者と契約する等の可能性についても、速やかに検討を行う。
(3) 植物防疫所の電算システムと税関の通関システムとのインターフェイス化については、平成9年度以降速やかに稼働できるよう着実に推進する。
(4) 事前検疫を受けた切り花については、違反事例の生じた原因について、関係国の専門家との協議により究明し、その結果を踏まえ、確認検査をランダム・チェックとすることの可否について、二国間で協議する。
(5) 成田空港における国際貨物上屋については、平成7年中に第4貨物ビルを完成させることにより拡充する。施設の具体的内容が利用者のニーズを反映したものとなるよう、関係者が、冷却施設の改善を含め利用者の意見を聴取する機会を速やかに設け、その結果を踏まえ、倉庫、仕分け場所のそれぞれについて、速やかに所要の改善を行うことを促す。また、検査待ちの間サンプルを存置する場所についても、屋根掛けを行う。
(6) 成田空港における燻蒸料金については、利用者と燻蒸業者が意見交換を行い改善方策を検討するよう促す。また、国際貨物上屋の整備にあたっては、関係者が燻蒸倉庫の増設スペースを確保するよう対応を促す。

1-(2) 偶蹄類の動物の肉等の輸入に係る加熱処理基準の見直し

油で揚げる方法による悪性家畜伝染病の病原体の殺滅効果に関する科学的試験データが提出された後には、基準追加に至る時期的目途を明確にし、関係国との技術的協議を速やかに行う。

1-(3) ミネラル・ウォーターの輸入に係る外国検査結果の受入れ等

(1) 外国検査結果の受入れが一層促進されるよう、輸出国公的検査機関制度及び輸入食品等事前確認制度の広報に引き続き努めるとともに、特に、輸入食品等事前確認制度については、速やかに登録が行われるよう、各国との協議を速やかに進める。
(2) 日本・欧州連合(EU)間においては、政府間の合意に基づき微生物検査に関する輸入時の提出書類の簡素化を行っているが、こうした対応の広報を行い、他の国についても、こうした対応を希望する国については、その微生物基準を照会し、我が国の基準と概ね整合的であることが確認された国については、合意を推進する。
(3) 検疫所に提出すべき書類については、各検疫所毎に輸入者の目に触れる場所に公示し、要請があれば配付する体制とするよう平成7年4月に改めて全国の検疫所に文書で指導する。

2.医薬品関係

2-(1) 体外診断薬の承認手続等の簡素化

(1) 性能を確保することを前提として、関係者の意見を踏まえて体外診断薬の基準を段階的に定め、体外診断薬のうち承認不要の範囲を設けること等を検討し、可能な限り早期に実施する。こうした検討に資するため、欧米諸国の制度の調査研究を進める。
(2) 現行制度の下での承認・許可手続及び要件のさらなる簡素化のため、緊急に以下の対応を取る。
1) 中央薬事審議会の審議・相談品目や国立予防衛生研究所への依頼試験品目については、平成7年度中を目途に、基準の一層の明確化を図り該当品目を可能な限り列挙・公表する。
2) 体外診断薬の製造(営業)所毎に置くこととされている管理者については、体外診断薬の特性に配慮し、平成7年度中を目途に、生物学的製剤以外の管理者と生物学的製剤の管理者を1名の薬剤師で兼務できるよう取扱の簡素化を図る。
3) 体外診断薬の設定有効期間については、合理的理由があれば6か月未満でも承認することを明確化するため、平成7年度中に通知を改正し、その際「合理的理由」の内容についても可能な限り明示する。
4) 承認に係る事務処理期間が標準的事務処理期間の6か月以内となるよう、平成7年度より導入予定のフロッピー・ディスクを用いた申請、都道府県とのオンライン化等により事務処理体制の強化を図る。

2-(2) 食品と医薬品との区分の見直し

食生活の多様化、医薬品としての使用実態の変化等による一般消費者の医薬品に対する意識の変化を踏まえ、国際間の制度の相違にも十分配慮し、医薬品該当性についての一覧表を段階的に見直す。

2-(3) 一般用医薬品の承認・許可手続の簡素化

諸外国の制度も十分参考にして、製造・輸入に係る承認・許可手続の簡素化・迅速化を可能な限り図る。平成7年度においては、以下の対応を取る。

(1) 外用痔疾用製剤について、新たに承認基準を定め、承認権限を都道府県知事に委任する。
(2) ワクチン等の製造業を除き製造業・輸入販売業の許可権限を都道府県知事に委任する。
(3) フロッピー・ディスクを用いた申請審査システムを導入する。
(4) 承認に必要な書類の簡素化等のため、成分規格等の標準化を推進する。

3.工業関係等

3-(1) 絹織物の輸入に係る仲介輸出国による原産地証明の受入れ

EU域内で生産された絹織物については、EU域内の非原産国の公的機関が発行する原産地証明書により通関できるよう、年度内に必要な措置を講じる。

3-(2) 工業用X線フィルムの分類基準の設定

工業用X線フィルムの分類基準の国際規格について、国際標準化機構(ISO)のTC135(非破壊試験専門委員会)の審議に積極的に参加している。なお、国際規格案がまとまれば、国際規格が制定されるまで待つことなく、その段階で、国際規格案と整合する分類基準をJISに規定する。

3-(3) 電気・電子製品の認証手続の改善等

(1) (財)日本電気用品試験所が日本貿易振興会(JETRO)の協力を得て行っている電気用品取締法の技術基準の英訳(498品目のうち既に340 品目について終了)を引き続き進めるよう働きかける。
(2) 外国の試験機関等が主催する電気用品取締法のセミナーについて、主催者より開催期間の延長等の要望があれば、講師を派遣している(財)日本電気用品試験所に対して協力を行うよう働きかける。
(3) 国際化の進展、英語の国際的言語としての役割等を考慮し、外国事業者の負担軽減のため、登録、型式承認の手続きに際しては、英語の使用を認めることの可能性について検討する。
(4) 平成7年度中に、甲種電気用品117 品目の乙種電気用品への移行、乙種電気用品の届出書類の合理化等を行う。
また、今後5年程度を目途に、電気用品取締法の技術基準のIEC(国際電気標準会議)規格へのより一層の整合化を進める。

4.運輸・交通関係

4-(1) 自動車生産国以外のEU試験機関データの受入れ

EU統一認証制度が定着しつつあること等から、平成7年5月より、EU域内については生産国以外の指定試験機関のデータを受け入れる。

4-(2) 船舶コンテナの道路輸送の際の重量制限の緩和

船舶コンテナの水陸一貫輸送を促進し、物流の効率化に資するため、以下の対応を取る。

(1) 物流上重要な路線については、第11次道路整備5か年計画の期間内(平成9年度末まで)を目途に道路整備を進め、道路管理者の特殊車両通行許可により、ISO規格の40ftコンテナをフル積載した状態でのセミトレーラの通行を可能とする。
なお、第11次道路整備5か年計画終了前であっても、迂回路の確保等、一定のネットワークが形成されれば、そうした路線におけるフル積載を可能とする。
(2) 40ftコンテナのフル積載に対応した道路のネットワークについては、軸重等の制限を満たす場合には、最遠軸距10mの車両によるISO規格の20ftコンテナのフル積載をも可能とする。
(3) どのような条件を満たす車両であれば船舶コンテナをフル積載して通行できるのか、関係事業者の意見も十分参考にして、早期に明確化する。
(4) 船舶コンテナのフル積載に対応した道路整備にあたっては、船舶コンテナ輸送のニーズが大きい路線が整備されるよう配慮し、現在特殊車両の通行許可により船舶コンテナの輸送が活発に行われている路線等を参考とする。
(5) 重量制限が緩和されるネットワークについては、可能な限り早期に情報提供する。

4-(3) 輸出船舶に係る就航航路等の制限の廃止

近海船(2,500総トン以上の輸出船舶)の建造許可を行う際に船舶を発注した者から提出を求めている念書(日本発着貨物を積み取らない旨の確約書)については、平成7年6月を目途に当該念書の新たな提出を求めないこととするとともに、平成8年度末までに制度全体を廃止することとする。

5.建設関係

5-(1) 立体駐車場等の検査制度の改善

路外駐車場の建設大臣認定のための特殊装置の安全性の技術的見地からの審査について、以下の対応を取る。

(1) 平成7年度中に、立体駐車場工業会の審査委員会を中立的な学識経験者等から構成されるものとする等、審査体制の見直しを行う。
(2) 申請に応じて、立体駐車場工業会の審査委員を海外に派遣して現地審査を行うことを検討する。
(3) 海外検査機関の利用について、当該検査機関が十分な知識・能力を有すること、海外生産者等において具体的需要があること等を確認した上で具体的検討を速やかに行う。このため、当該検査機関について平成7年度早期に現地調査を行う。

5-(2) 壁紙の認証制度の改善等

(1) 「試験機関指定要領」に基づく外国試験機関の指定が円滑に行われるよう、広報活動等を積極的に推進する。
(2) フランス、アメリカ、カナダ、EU等との協議を積極的に行い、相手国の認証機関による性能評価について相互に認め合う相互認証制度を協議成立後速やかに導入する。

6.第三次産業関係等

6-(1) 外国弁護士による国際仲裁代理の自由化

国際仲裁代理研究会において自由化の方向で検討し、平成7年10月を目途に結論を得、次期通常国会を目途に法の整備を行うなど必要な措置を講ずる。

6-(2) 景品規制の見直し

景品規制に関しては、平成7年3月末の学識経験者による研究会の検討結果を踏まえ、平成7年度中に、百貨店業者が行う景品付販売に係る公正取引委員会告示(百貨店業の特殊指定第8項)及び事業者景品告示の廃止並びにオープン懸賞告示、懸賞景品告示及び総付景品告示に係る上限金額の引上げを行うとの方向で見直すとともに、規制される景品の範囲等規制内容の明確化を図る。引き続き、個別業種の景品規制(告示・公正競争規約)について、必要な見直しを図る。

6-(3) 日本中央競馬会が行う海外居住者の馬主登録

馬主登録について、日本中央競馬会が、外国関係団体等の意見の聴取や諸外国の制度の調査を行った上、いかなる方法により海外居住者に対し国内居住者と同程度の適切な審査を行いうるのかを速やかに検討するよう、促す。

7.輸入手続一般関係

7-(1) 税関及び輸入手続関係各機関の執務時間の延長等

(1) 税関については、名古屋、福岡空港について、時間外業務への需要、定員事情等を考慮して、職員の常駐時間を平成7年中を目途に延長する。
臨時開庁手数料については、今後とも、事務処理実態を考慮し適宜見直しを行う。
(2) 検疫所、動物検疫所及び植物防疫所における検査業務に関しては、成田、名古屋、福岡等の主要空港については、最終国際貨物便に対応し検査を行えるよう、行政効率を考慮しつつ、人員増や業務を行う時間の延長について検討を行う。

7-(2) 関税無税品等に係る消費税の事後調査

事後調査において申告者に求める書類については、今後とも必要不可欠なものに限るとの方針で対処する。