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2. 調査結果の概要
(6) 住宅・生活環境

(6) 住宅・生活環境

ア 住宅の種類(Q37)

 「現在、住んでいる住宅形態」についてみると、日本、アメリカ、韓国の3か国では「一戸建て住宅」(日本89.6%、アメリカ65.5%、韓国64.2%)の割合が最も高く、特に日本では9割と顕著に高い。

 アメリカと韓国では「共同住宅」(アメリカ24.1%、韓国26.7%)の割合も高くなっている。

 ドイツでは「一戸建て住宅」(43.6%)、「共同住宅」(31.4%)、「長屋建て住宅」(25.0%)の割合が3分されている。

 スウェーデンでは「共同住宅」(54.5%)の割合が最も高く、この割合は他国に比べても最も高い。次いで、「一戸建て住宅」(36.1%)の割合が高くなっている。

(表44) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 一戸建て住宅 - - - - 89.6 - - - - 65.5 - - - 64.2 - - 43.6 36.1
2 長屋建て住宅 - - - - 2.6 - - - - 5.6 - - - 7.4 - - 25.0 8.5
3 共同住宅 - - - - 6.4 - - - - 24.1 - - - 26.7 - - 31.4 54.5
4 その他 - - - - 1.4 - - - - 4.6 - - - 1.8 - - 0.1 0.9

イ 住宅の所有形態(Q39)

 「現在、住んでいる住宅の所有形態」についてみると、各国とも「あなた又はあなたの家族が所有する住宅」、つまり持ち家の割合が最も高い。その割合をみると、日本(88.6%)、韓国(78.4%)、アメリカ(67.6%)、スウェーデン(55.3%)、ドイツ(52.1%)の順に高くなっている。

 ドイツとスウェーデンでは、持ち家のほかに、「公共団体や民間非営利団体が所有する賃貸住宅」(ドイツ15.0%、スウェーデン23.9%)や「個人や民間企業が所有する賃貸住宅」(ドイツ25.1%、スウェーデン17.4%)の割合も2割前後となっている。

 時系列でみると、アメリカと韓国では持ち家率(「あなた又はあなたの家族が所有する住宅」比率)が減少傾向にある。

(表45) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 高齢者専用の集合住宅であり、かつ所有 - -     0.0 - -     0.7 -     0.0     0.8 0.2
2 高齢者専用の集合住宅であり、かつ賃貸 - -     0.0 - -     6.3 -     0.0     1.0 1.8
3 あなた又はあなたの家族が所有する住宅   - - 88.0 84.4 88.6 - - 73.2 70.1 67.6 - 82.3 80.7 78.4 52.5 56.3 52.1 55.3
家族類型 単身世帯 - - 58.9 57.9 64.0 - - 52.0 55.6 53.5 - 62.8 59.4 57.9 36.1 43.4 34.3 41.0
夫婦のみ世帯 - - 86.1 81.2 87.9 - - 88.0 85.0 82.4 - 92.0 83.3 84.5 60.6 62.3 59.3 66.4
夫婦と未婚の子 - - 86.6 83.1 91.4 - - 88.4 82.8 79.6 - 72.7 78.3 78.3 74.3 65.3 61.1 50.0
3世代世帯 - - 95.0 95.6 99.2 - - 53.8 77.8 77.8 - 84.3 87.1 87.9 91.2 77.6 100.0 0.0
4 公共団体や民間非営利団体が所有する賃貸住宅 - - 3.4 7.0 2.3 - - 9.0 13.4 6.7 - 1.8 3.8 2.6 17.0 21.0 15.0 23.9
5 個人や民間企業が所有する賃貸住宅 - - 6.8 6.1 6.8 - - 16.7 14.3 9.9 - 14.8 15.2 17.8 27.1 19.6 25.1 17.4
6 その他 - - 0.5 1.9 1.6 - - 1.0 1.8 2.1 - 1.1 0.2 1.0 2.6 2.4 3.7 0.5
注) 1と2の項目は前回はなかった。

ウ 入居時期(Q38a)

 「現在、住んでいる住宅への入居時期」についてみると、1970年代までに入居した割合は日本で73.0%、アメリカで48.0%、韓国で32.4%、ドイツで65.6%、スウェーデンで47.3%となり、居住年数が20年以上経つ割合は日本及びドイツで高くなっている。

 一方、1980年代以降に入居した割合をみると、日本で26.4%、アメリカで51.1%、韓国で67.6%、ドイツで34.4%、スウェーデンで52.8%となり、居住年数が20年以下の割合は韓国やスウェーデン、アメリカで高くなっている。

(表46) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 1949年以前 - - - - 25.0 - - - - 3.3 - - - 7.8 - - 10.1 4.4
2 1950年代 - - - - 11.6 - - - - 11.7 - - - 5.0 - - 14.1 7.4
3 1960年代 - - - - 16.8 - - - - 16.0 - - - 6.0 - - 19.3 14.5
4 1970年代 - - - - 19.6 - - - - 17.0 - - - 13.6 - - 22.1 21.0
5 1980年代 - - - - 14.3 - - - - 17.1 - - - 18.6 - - 15.0 20.6
6 1990年~1994年 - - - - 5.9 - - - - 13.0 - - - 22.8 - - 8.4 13.9
7 1995年以降 - - - - 6.2 - - - - 21.0 - - - 26.2 - - 11.0 18.3

エ 住宅の建築時期(Q38b)

 「現在、住んでいる住宅の建築時期」についてみると、日本では1970年代までに建てられた住宅の割合が52.3%、アメリカでは68.2%、ドイツでは78.9%、スウェーデンでは72.8%となり、日本に比べて欧米3か国における住宅の長寿化がうかがえる。

 一方、韓国では1980年代以降に建てられた住宅が79.8%を占め、日本や欧米3か国に比べて築年数が浅い。

(表47) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 1949年以前 - - - - 9.3 - - - - 20.4 - - - 3.3 - - 25.0 19.3
2 1950年代 - - - - 6.6 - - - - 18.1 - - - 2.0 - - 16.4 15.6
3 1960年代 - - - - 12.6 - - - - 16.4 - - - 3.5 - - 19.8 23.9
4 1970年代 - - - - 23.8 - - - - 13.3 - - - 11.4 - - 17.7 14.0
5 1980年代 - - - - 22.2 - - - - 13.1 - - - 19.9 - - 9.3 10.6
6 1990年~1994年 - - - - 8.9 - - - - 5.6 - - - 27.2 - - 3.7 6.3
7 1995年以降 - - - - 8.7 - - - - 6.0 - - - 17.5 - - 3.7 1.4
8 わからない - - - - 7.7 - - - - 7.1 - - - 15.2 - - 4.3 9.0

オ 住宅の問題点(Q40)

 「現在、住んでいる住宅の問題点」についてみると、問題は「何もない」と回答した割合はドイツ(72.5%)、スウェーデン(69.0%)、アメリカ(63.5%)の欧米3か国で多いのに対して、日本と韓国のアジア2か国ではいずれも5割弱である。欧米3か国に比べて、アジア2か国では住宅について問題を抱える高齢者が多いことがうかがえる。

 具体的な問題点をみると、日本と韓国では「住まいが古くなりいたんでいる」(日本20.2% 韓国24.2%)、「住宅の構造や造りが高齢者には使いにくい」(日本17.6%、韓国13.5%)、「台所、便所、浴室などの設備が高齢者には使いにくい」(日本14.9%、韓国21.4%)があげられている。

 韓国では、このほか「住宅が狭い」(17.9%)もあげられている。

 時系列でみると、韓国では問題は「何もない」と感じている割合が増えている。

(表48) ○付数字は順位(複数回答)(%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 住宅が狭い - - 13.9 9.6 10.0 - - 14.1 17.3 (1)
14.4
- 28.0 16.7 (3)
17.9
2.1 1.8 3.3 2.6
2 部屋数が少ない - - 11.4 10.1 9.6 - - 5.9 4.8 6.3 - 21.4 10.3 8.4 2.4 1.7 2.7 1.8
3 住宅が広すぎて管理が大変 - - 8.1 9.3 7.2 - - 7.1 6.4 6.4 - 7.3 5.7 2.8. 5.8 7.0 3.0 4.7
4 台所、便所、浴室などの設備が高齢者には使いにくい - - 8.0 8.0 (3)
14.9
- - 3.5 3.2 4.4 - 46.7 30.5 (2)
21.4
3.4 1.4 3.7 3.1
5 住宅の構造や造りが高齢者には使いにくい - - 7.4 13.5 (2)
17.6
- - 2.1 1.9 7.7 - 39.3 27.7 (4)
13.5
12.1 0.6 (1)
8.9
(2)
8.0
6 住まいが古くなりいたんでいる - - 20.7 19.3 (1)
20.2
- - 3.2 5.2 3.0 - 46.0 29.7 (1)
24.2
5.7 8.4 (2)
7.6
5.5
7 家具、税金、住宅維持費など住宅に関する経済的負担が重い - - 12.0 11.5 9.7 - - 3.3 3.3 6.7 - 20.5 12.6 9.7 6.6 15.1 (3)
7.0
(1)
11.6
8 転居を迫られる心配がある - - 1.8 1.7 1.1 - - 1.8 2.0 2.4 - 4.4 4.0 3.0 3.2 4.4 2.7 (3)7.1
9 日当たりや風通しが悪い - -     9.2 - -     2.2 -     6.9     0.6 0.8
10 その他 - -     4.0 - -     1.4 -     1.8     1.8 1.4
11 何もない - - 45.7 46.7 45.0 - - 65.0 61.9 63.5 - 17.8 40.0 48.1 71.5 65.8 72.5 69.0
注) 4は、前回は「台所、便所、浴室などの住宅設備が使いにくい」
  5は、前回は「住宅の構造や設備が高齢者には使いにくい」
  9と10の項目は、前回はなかった。

カ 住宅の総合満足度(Q41)

 「現在、住んでいる住宅を総合的にみてどう思うか」についてみると、「満足している」割合がアメリカで81.6%と最も高く、次いでスウェーデン(71.1%)、ドイツ(54.7%)の順となっている。

 アジア2か国についてみると、日本では25.6%、韓国では20.8%と満足度は欧米3か国に比べて低い。

(表49) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 満足している - - 27.8 31.0 25.6 - - 75.9 65.2 81.6 - 21.9 20.7 20.8 65.3 66.0 54.7 71.1
2 まあ満足している - - 45.6 46.2 44.0 - - 20.5 28.3 13.3 - 41.5 47.8 48.8 30.7 29.2 40.4 27.4
3 多少不満がある - - 23.5 19.5 25.6 - - 2.5 4.7 4.1 - 24.7 23.2 21.6 3.2 4.2 4.5 1.2
4 非常に不満がある - - 2.2 3.0 4.5 - - 0.8 1.2 0.7 - 11.4 8.1 8.5 0.6 0.4 0.4 0.3

キ 地域の問題点(Q42)

 「現在、住んでいる地域の問題点」についてみると、「何もない」の回答率は、上位から順に、スウェーデン(75.8%)、ドイツ(62.1%)、韓国(54.7%)、アメリカ(54.0%)、日本(44.8%)となっており、地域の問題点を感じる高齢者の割合が日本で最も高いことがわかる。

 具体的な問題点の上位をみると、日本では「日常の買い物に不便」(17.6%)、「医院や病院への通院に不便」(16.3%)があげられている。

 アメリカでは「盗難や放火などの犯罪が心配」(16.0%)、「バス、電車などの公共交通が未整備」(15.9%)があげられている。

 韓国では「交通機関が高齢者には利用しにくい」(19.8%)、「医院や病院への通院に不便」(17.2%)、「バス、電車などの公共交通が未整備」(15.0%)があげられている。

 ドイツでは「日常の買い物に不便」(14.6%)、「盗難や放火などの犯罪が心配」(10.7%)、「医院や病院への通院に不便」(10.1%)があげられている。

 スウェーデンでは地域の問題点を感じる割合が2割強と低く、いずれの問題点も1割未満と低いものの、「バス、電車などの公共交通が未整備」(7.2%)、「盗難や放火などの犯罪が心配」(6.7%)、「日常の買い物に不便」(6.2%)があげられている。

(表50) ○付数字は順位(複数回答)(%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 日常の買物に不便 - - 16.9 20.6 (1)
17.6
- - 15.9 18.5 11.4 - 28.9 16.7 10.4 17.8 21.5 (1)
14.6
(3)
6.2
2 医院や病院への通院に不便 - - 21.2 22.9 (2)
16.3
- - 12.0 10.8 7.0 - 45.5 28.7 (2)
17.2
20.9 24.6 (3)
10.1
4.6
3 図書館や集会施設などの公共施設が不足 - - 11.1 9.7 6.6 - - 13.6 14.1 4.5 - 28.4 20.4 5.9 9.0 12.7 7.9 3.7
4 バス、電車などの公共交通が未整備 - -     11.5 - -     (2)
15.9
-     (3)
15.0
    8.7 (1)
7.2
5 集会施設、役所、商店など公共的建物が高齢者には使いにくい - - 6.5 6.3 3.8 - - 9.8 10.6 5.5 - 26.9 19.4 6.0 6.7 9.1 5.4 1.6
6 交通機関が高齢者に利用しにくい - - 16.2 17.7 11.5 - - 31.0 37.2 10.9 - 45.2 35.6 (1)
19.8
18.4 22.8 8.7 5.5
7 近隣道路が整備されていない - - 8.4 6.4 6.6 - - 14.0 15.6 11.0 - 23.6 13.1 6.6 3.8 8.2 6.6 3.9
8 散歩に適した公園や道路がない - - 20.1 16.7 12.3 - - 14.2 15.4 9.3 - 27.5 22.1 7.1 5.9 10.4 5.5 1.7
9 騒音や大気汚染など環境が悪い - - 18.6 13.5 11.2 - - 7.7 13.3 8.6 - 20.6 18.5 9.1 6.3 7.9 4.5 2.9
10 盗難や放火などの犯罪が心配 - - 7.1 6.3 8.3 - - 28.0 31.7 (1)
16.0
- 22.2 11.0 4.3 8.7 19.5 (2)
10.7
(2)
6.7
11 水害、地震など自然災害に弱い - - 10.5 20.2 7.3 - - 4.5 10.6 7.5 - 20.8 7.4 2.2 1.6 1.9 0.4 0.2
12 その他 - -     3.6 - -     3.9 -     2.5     1.9 0.6
13 何もない - - 33.7 33.0 44.8 - - 21.8 17.8 54.0 - 14.0 32.6 54.7 50.7 37.1 62.1 75.8
注) 4と12は、前回はなかった。
  6は、前回は「交通機関が高齢者には使いにくい、又は整備されていない」
  10は、前回は「ぬすみや放火などの犯罪が心配」

ク 地域の環境に対する満足度(Q43)

 「現在、住んでいる地域の環境を総合的にみてどう思うか」についてみると、「満足している」はアメリカ(75.2%)、スウェーデン(73.6%)、ドイツ(51.1%)の欧米3か国で高く、日本及び韓国のアジア2か国ではそれぞれ2割強にとどまる。

 「満足している」と「まあ満足している」を合わせた割合をみると、アメリカ、ドイツ、スウェーデンでは満足度が各国9割強と高く、次いで韓国(79.7%)、日本(78.6%)となり、アジア2か国では欧米3か国に比べると、やや満足度が低くなっている。

(表51) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 満足している - - 19.3 21.4 23.2 - - 71.8 63.0 75.2 - 21.9 18.9 24.4 58.5 53.5 51.1 73.6
2 まあ満足している - - 53.2 55.0 55.4 - - 23.3 29.9 18.5 - 45.8 56.7 55.3 37.9 39.0 44.6 25.1
3 多少不満がある - - 24.5 20.7 18.8 - - 3.9 5.6 5.3 - 23.8 20.4 17.6 2.3 6.4 4.1 1.2
4 非常に不満がある - - 2.7 2.5 2.6 - - 0.9 1.3 1.0 - 8.1 4.0 2.5 0.4 0.5 0.3 0.1

ケ 身体機能が低下した場合の住宅の住みやすさ(Q44)

 「身体機能が低下して、車いすや介助者が必要になった場合を想定したときの、現在住んでいる住宅の住みやすさ」についてみると、「住みやすい」の割合はアメリカで36.9%と最も高く、次いで、ドイツ(31.4%)、スウェーデン(19.8%)、韓国(11.5%)、日本(8.3%)となっている。

 一方、「多少問題がある」と「非常に問題がある」を合わせた割合をみると、日本(75.9%)、韓国(56.7%)のアジア2か国で過半数と高く、以下、スウェーデン(49.6%)、ドイツ(40.2%)、アメリカ(36.1%)となっている。

 時系列でみると、日本やアメリカでは問題があると感じる割合が増加しているのに対して、韓国やドイツでは「住みやすい」と感じる割合が増えている。

(表52) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 住みやすい - - 7.3 7.9 8.3 - - 32.6 29.6 36.9 - 8.6 9.2 11.5 18.0 18.8 31.4 19.8
2 まあ住みやすい - - 22.7 20.5 15.5 - - 46.6 47.6 24.9 - 22.6 28.8 31.3 26.2 25.3 28.4 30.7
3 多少問題がある - - 50.9 52.7 54.2 - - 10.6 10.3 22.2 - 39.1 38.0 34.0 31.0 30.9 29.3 28.6
4 非常に問題がある - - 18.7 18.3 21.7 - - 8.2 11.2 13.9 - 28.8 23.4 22.7 24.1 24.0 10.9 21.0

コ 身体機能が低下した場合の住宅(Q45)

 「身体機能が低下して、車いすや介助者が必要になった場合、自宅に留まりたいか、どこかへ引っ越したいか」についてみると、各国とも、「自宅に留まりたい」(日本59.9%、アメリカ71.4%、韓国60.9%、ドイツ65.4%、スウェーデン59.1%)が最も高い割合となっている。次に高い割合についてみると、日本では「病院に入院したい」(14.2%)、韓国では「子供の住宅に引っ越したい」(12.3%)や「病院に入院したい」(10.4%)、アメリカ、ドイツ、スウェーデンでは「高齢者用住宅へ引っ越したい」(アメリカ9.2%、ドイツ14.0%、スウェーデン28.5%)となっている。

 時系列でみると、日本では「病院に入院したい」割合が減少し、「老人ホームへ入居したい」割合が増えている。

(表53) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 自宅に留まりたい - - 59.1 62.4 59.9 - - 70.9 66.6 71.4 - 57.3 64.1 60.9 74.7 72.9 65.4 59.1
2 子供の住宅へ引っ越したい - - 3.8 2.5 2.5 - - 5.5 6.8 7.9 - 13.5 16.4 12.3 6.1 6.7 4.9 0.7
3 高齢者用住宅へ引っ越したい - - 7.6 5.6 8.0 - - 7.5 7.5 9.2 - 0.9 1.8 7.9 7.1 7.7 14.0 28.5
4 老人ホームへ入居したい - - 7.8 8.6 11.8 - - 9.5 10.1 3.2 - 2.6 5.4 6.8 8.5 8.2 12.6 5.8
5 病院に入院したい - - 19.4 17.6 14.2 - - 0.5 0.2 0.2 - 19.3 10.2 10.4 1.0 0.4 0.1 0.1
6 その他 - - 1.8 2.6 2.9 - - 2.3 3.1 4.3 - 3.4 2.1 0.5 2.0 2.9 3.1 5.8

サ 外出するときの利用手段(Q46)

 「ふだん、外出する時に何を利用するか」についてみると、日本を除く4か国では割合が7割以上である主な利用手段があり、アメリカでは「自分で運転する自動車」(73.0%)、韓国では「バス・路面電車」(77.2%)及び「徒歩」(70.0%)、ドイツ及びスウェーデンでは「徒歩」(ドイツ69.2%、スウェーデン80.0%)となっている。

 日本では「徒歩」(48.5%)「自分で運転する自動車」(37.0%)「自転車」(31.6%)「家族などの運転する自動車」(30.7%)など多様な利用手段があげられている。

(表54) ○付数字は順位(複数回答)(%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 徒歩 - - - - (1)
48.5
- - - - (3)
22.5
- - - (2)
70.0
- - (1)
69.2
(1)
80.0
2 自転車 - - - - (3)
31.6
- - - - 3.0 - - - 5.8 - - 28.9 (3)
32.6
3 バイク・スクーター - - - - 5.9 - - - - 0.2 - - - 3.5 - - 1.7 1.6
4 自分で運転する自動車 - - - - (2)
37.0
- - - - (1)
73.0
- - - 6.0 - - (2)
46.7
(2)
50.3
5 家族などの運転する自動車 - - - - (4)
30.7
- - - - (2)
24.4
- - - 18.0 - - 23.2 17.8
6 バス・路面電車 - - - - 27.7 - - - - 11.6 - - - (1)
77.2
- - (3)
33.2
26.9
7 電車・地下鉄 - - - - 21.0 - - - - 4.6 - - - (3)
27.1
- - 14.5 11.5
8 タクシー - - - - 15.3 - - - - 3.4 - - - 19.6 - - 10.8 12.9
9 自分で操作する車いす - - - - 0.1 - - - - 0.6 - - - 0.0 - - 0.2 1.2
10 介助者が必要な車いす - - - - 0.4 - - - - 0.7 - - - 0.1 - - 0.7 1.4
11 その他 - - - - 0.8 - - - - 1.1 - - - 0.3 - - 1.2 2.8

シ 外出するときに気になる点(Q47)

 「外出するにあたって、不便に思ったり、気になったりすること」についてみると、アメリカ、ドイツ、スウェーデンでは「特にない」とする割合がいずれも6割を超えており、日本(43.8%)や韓国(48.7%)に比べると、問題を感じる割合が少ない。

 具体的な問題点の上位をみると、日本では「歩道がない。または歩道が狭い、歩きにくい」(22.0%)、「道路に段差があったり、道路が狭い、滑りやすい」(21.6%)、「ちょっと休むベンチや休憩所が少ない」(19.8%)、「夜間の道路照明が暗い、街路灯が少ない」(19.0%)があげられている。

 アメリカでは、「道路に段差があったり、道路が狭い、滑りやすい」(11.3%)、「歩道がない。または歩道が狭い、歩きにくい」(10.7%)があげられており、日本と傾向が似ている。

 韓国では、「バスや電車の車両のステップが高く、利用しにくい」(15.9%)、「道路に段差があったり、道路が狭い、滑りやすい」(14.5%)、「駅に階段が多く、エスカレーター、エレベーターが少ない」(13.9%)、「信号機がない、歩道橋を渡るなど、道路の横断がしにくい」(12.8%)となっている。

 ドイツでは、「トイレが少ない、汚い」(16.2%)、「ちょっと休むベンチや休憩所が少ない」(14.8%)と公共施設に対する不満を感じている高齢者が多い。

 スウェーデンでは、「道路に段差があったり、道路が狭い、滑りやすい」(12.3%)、「ちょっと休むベンチや休憩所が少ない」(10.0%)があげられている。

(表55) ○付数字は順位(複数回答)(%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 道路に段差があったり、道路が狭い、滑りやすい - - - - (2)
21.6
- - - - (1)
11.3
- - - (2)
14.5
- - 9.6 (1)
12.3
2 歩道がない。または歩道が狭い、歩きにくい - - - - (1)
22.0
- - - - (2)
10.7
- - - 8.4 - - 4.9 3.5
3 信号機がない、歩道橋を渡るなど、道路の横断がしにくい - - - - 5.4 - - - - 4.0 - - - (4)
12.8
- - 5.5 1.7
4 道路や歩道が混雑している、人込みが激しい - - - - 3.3 - - - - 6.6 - - - 9.7 - - 2.5 4.5
5 放置自転車や看板などのために歩きにくい - - - - 8.9 - - - - 1.7 - - - 2.0 - - 1.4 2.0
6 標識や案内表示が少ない、わかりにくい - - - - 4.2 - - - - 2.4 - - - 3.9 - - 0.5 0.7
7 夜間の道路照明が暗い、街路灯が少ない - - - - (4)
19.0
- - - - 8.2 - - - 4.8 - - 6.2 4.6
8 バスや電車の車両のステップが高く、利用しにくい - - - - 7.6 - - - - 5.7 - - - (1)
15.9
- - 6.8 5.3
9 駅に階段が多く、エスカレ一夕ー、エレベーターが少ない - - - - 11.4 - - - - 3.0 - - - (3)
13.9
- - 3.2 1.8
10 駅などの料金表示が見づらい、自動販売機などが使いにくい - - - - 8.1 - - - - 0.6 - - - 2.2 - - 7.2 2.8
11 駐車場、駐輪場が少ない - - - - 10.1 - - - - 6.7 - - - 3.3 - - 8.3 3.3
12 トイレが少ない、汚い - - - - 14.9 - - - - 9.4 - - - 9.2 - - (1)
16.2
8.1
13 ちょっと休むベンチや休憩所が少ない - - - - (3)
19.8
- - - - 8.8 - - - 7.6 - - (2)
14.8
(2)
10.0
14 その他 - - - - 2.0 - - - - 1.2 - - - 3.6 - - 1.5 1.0
15 特にない - - - - 43.8 - - - - 61.0 - - - 48.7 - - 60.0 68.1

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