開会挨拶「高齢社会フォーラム・イン仙台」
姉崎 猛
内閣府大臣官房審議官
おはようございます。ご紹介をいただきました内閣府の姉崎と申します。
今日は朝早くから、多くの皆様にお集まりをいただきまして、大変にありがとうございます。昨日は寒くて雨が降っておりましたけども、皆さんの日ごろのご精進のおかげで、今日は大変いい天気で、大変よかったというふうに思っております。
この高齢社会対策の担当大臣は岡崎トミ子さんという大臣で地元宮城県選出であります。本当は今日は大臣なり、末松さんという副大臣なりが来させていただきたいと考えておりましたけれども、今日はあいにく衆議院の内閣委員会がありまして、大臣も副大臣もそこで答弁をするため、来られないということで、今日は私が来させていただきました。
数字を聞いていたら、仙台市の高齢化率は、人口に占める65歳以上の人の割合ですけども、仙台市は18.6%なんだそうです。若いんです。全国平均が23%ぐらいですから、仙台市だけでいうとそんなに高齢化が進んでいないのですけども。日本全体で見ると、23%ですから、皆さんもご承知のように、日本は世界に例を見ない早いスピードで、高齢化が進んでいる状況にあります。それで元気ないと困りますから、高齢者の皆さんがいつもみんな元気でいられるような社会になっていないといけないわけです。
内閣府それぞれ他省庁で、皆さんいろんな施策をやっているわけですが、私のいる内閣府は啓発活動みたいなものを中心にやっておりますので、1つはこういう高齢者の皆さんの社会参加の促進をしていこうということで、こういうフォーラムというものを、年に2回開いております。東京で1回と地方で1回ということで、今年は仙台でこういう形で開かせていただくことができまして、仙台市の皆さん、関係者の皆さんに大変感謝をしているところであります。
それから2つ目に、のちほど紹介をさせていただきますけれども、元気な高齢者の皆さん、それからその高齢者の活動を支援している団体の皆さんに「エイジレス章」というような形で、表章のようなことをしておりまして、表章すると同時にその活動を多くの人たちに知ってもらおうということで、こんなに元気な高齢者の皆さん、団体があるんですよということを、多く周知、啓発活動に努めるという活動をしております。
今年は全国で元気な高齢者の皆さん60人と、それからあと団体は43団体を選定いたしましたけども、今回この東北ブロックで、今日は3人と4団体の皆様に表章させていただくというふうになっております。それから3つ目に、高齢社会白書というのを、大体毎年5月ぐらいに書いていまして、その高齢者問題の現状とか施策がどうなっていますかということを紹介していますが、今年の白書は「高齢者の社会的孤立」をテーマにまとめました。
今年NHKが『無縁社会』という番組をやったんですけど、ご存じでいらっしゃいますか。無縁というのは、家族がいれば血縁があるし、地域で活動していれば地縁があるし、会社にいれば社縁があるけども、もう1人きりで地域の交流もなくて、家族もいないので、血縁もないし、地縁もないし、会社も辞めちゃったから社縁もなくて、何もないというのを「無縁」という、そういう何もない1人だけの人が今すごく増えていて、それをどうするんだという番組。私はNHKの広報マンじゃないですけど、無縁社会のドキュメンタリー番組が、明日もたしか夜8時くらいからあったと思いますが、無縁社会というのをやっております。
今すごく、1人暮らしの高齢者の皆さんをどうするんだ?!というのが大きな問題になっているわけでありまして、この年の白書でもそうしたことを取り上げまして、その中の提言の1つとして、元気でいろんなことしたいという高齢者の皆さんもたくさんいますから、元気な高齢者の皆さんに、孤立しそうな高齢者の皆さんを見守る役を担ってもらうというか、高齢者が高齢者をお互いに支え合う、そういうふうな活動ができるようなことにしていけばいいのかなということを、今年の白書で少し紹介をさせていただきました。午後になってその一部を紹介させていただくことになってございます。
今日はせっかくの仙台の開催ということで、このあとにエイジレスの表章をさせていただいて、そのあと皆さんもご承知の樋口恵子先生の講演がございます。樋口先生のお話、大変面白く、かつ役に立つ有意義なお話だというふうに、私もいつも話を聞いていて思います。また今日も面白い、皆さんが元気になるようなお話をしていただけるんだというふうに思います。
午後になりましたら、私どものほうの内閣府の参事官から、先ほど申しました高齢社会白書のご説明をさせていただいて、仙台市からもご説明をしていただいて、その後パネルディスカッションということになります。1日の会議ですごく長いものでありますけれども、有意義なフォーラムにできればというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。今日はありがとうございました。