第1章 高齢化の状況(第1節 1 トピックス1)

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トピックス1 我が国の人口について
~平成17年国勢調査(要計表による人口)より~

昨年末、平成17年国勢調査の要計表の集計結果が公表された。要計表とは、調査員が実務上把握している男女別人口及び世帯数を都道府県・市町村が取りまとめたものである。

本書では、要計表によるデータは限られるため、関連する記述での引用は一部にとどめているが、我が国人口が転換期にある中、速報として重要なものであることから、ここで概要を紹介する。

○ 我が国の総人口は、平成17(2005)年10月1日現在、1億2,776万人で、5年前に比べ83万人増加したが、増加率は0.7%と戦後最低を更新した。

  • 男女別にみると、男性6,234万人、女性6,542万人。
  • 人口性比(女性100人に対する男性の数)は95.3。昭和55(1980)年の96.9から低下が続く(男女の平均寿命の差により、女性高齢者が増えてきていることによる)。
我が国人口の推移
年次 総人口(万人)
男性人口(万人) 女性人口(万人) 性比
昭和 30年 9,008 (増加率) 4,424 4,583 96.5
35年 9,430 4.7 4,630 4,800 96.5
40年 9,921 5.2 4,869 5,052 96.4
45年 10,467 5.5 5,137 5,330 96.4
50年 11,194 7.0 5,509 5,685 96.9
55年 11,706 4.6 5,759 5,947 96.9
60年 12,105 3.4 5,950 6,155 96.7
平成 2年 12,361 2.1 6,070 6,291 96.5
7年 12,557 1.6 6,157 6,400 96.2
12年 12,693 1.1 6,211 6,482 95.8
17年 12,776 0.7 6,234 6,542 95.3
資料:総務省「国勢調査」

○ 平成16(2004)年10月1日現在の推計人口(1億2,778万人:遡及補正後※)に比べ2万人の減少、我が国の総人口は減少局面に入りつつあると見られる。

  • 平成16(2004)年10月1日現在の推計人口(1億2,778万人:遡及補正後※)と17(2005)年10月1日現在の速報値(1億2,776万人)との差は2万人。総人口の減少は戦後初。
  • 総人口がピークを迎えた可能性。平成16(2004)年10月からの1年間にピークがあったと仮定すると、18(2006)年をピークとしていた国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成14年)」の中位推計よりも1~2年程早い。

※ 平成12年国勢調査人口を基準に算出された「人口推計」(総務省)を、平成17年国勢調査及び人口動態統計の速報値を用いて遡って補正したもの。

10月1日現在人口の推移
年次 人口(千人) 増加数(千人)
平成 12年 126,926
13年 127,313 387
14年 127,480 167
15年 127,687 207
16年 127,776 89
17年 127,757 △ 19
資料:平成12年及び17年は総務省「国勢調査」
平成13年~16年は総務省「推計人口」(遡及補正後)

○ 都道府県別の人口は、東京都、神奈川県、沖縄県など15都府県で増加した。一方、32道県では人口が減少し、奈良県、宮城県、長野県など9県で増加から減少に転じた。

  • 都道府県別の人口は、東京都が1,257万人と最多、次いで大阪府(882万人)、神奈川県(879万人)、愛知県(725万人)など。最少は鳥取県の61万人。

都道府県別人口増加率(平成7年~12年、平成12年~17年)

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