第1章 高齢化の状況(第1節6(3))
第1節 高齢化の状況
6 「団塊の世代」の高齢化
(3)「団塊の世代」が社会に与えたインパクト
高等学校、大学への進学率は、「団塊の世代」が学齢に達した頃に目立って上昇しており、50%程度であった高等学校の進学率は「団塊の世代」が高校に進学した昭和37(1962)年には約64%に達した。その後も、高等学校、大学の進学率は上昇し続けたが、「団塊の世代」は高学歴化の象徴であった(図1-1-16)。
図1-1-16 進学率の推移

「団塊の世代」のうち三大都市圏に居住する者は、「団塊の世代」が生まれた頃(昭和25(1950)年)は約3割であったが、進学時・就職時に都市へ移住したことで、平成17(2005)年には約半数が三大都市圏に居住しており、都市化の動きが確認できる(表1-1-17)。
| (万人) | |||
| 昭和25年 | 平成17年 | 増減 | |
|---|---|---|---|
| (a) | (b) | (b)-(a) | |
| 全国 | 744 | 678 | ▲ 66 |
| 三大都市圏 | 243(32.7%) | 334(49.2%) | △ 90 |
| その他地域 | 501(67.3%) | 345(50.8%) | ▲ 156 |
| 資料:総務省「国勢調査」 | |||
| (注)三大都市圏とは、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県をいう。 | |||
また、「団塊の世代」が生まれた年には、就業者に占める雇用者の割合は3割程度だったが、現在、「団塊の世代」の約7割は雇用者となっており、「団塊の世代」はサラリーマン化を定着させてきた。さらに、そうした中で、「サラリーマンの夫、専業主婦の妻と子供」という核家族の形態も増加することとなった(表1-1-18)。
| ○「団塊の世代」(56~58歳)は2005年調査時点で ・労働力人口:約514万人(労働力人口全体の7.9%) ・就業者数:約489万人(就業者数全体の8.0%) |
| ○就業している団塊世代のうち約7割がサラリーマン (2005年における55~59歳の雇用者比率71.5%) |
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| (参考:過去の雇用者比率) | ||||||
| 1975年 | 1980年 | 1985年 | 1990年 | 1995年 | 2000年 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 55~59歳 | 46.4% | 51.1% | 55.4% | 60.9% | 65.3% | 68.9% |
| 60~64歳 | 38.2% | 39.5% | 40.1% | 45.8% | 51.0% | 54.6% |
| 資料:総務省「国勢調査」より作成 | ||||||
| (注)1975~1985年については20%抽出結果による。 | ||||||