第1章 高齢化の状況(第3節2(3))
第3節 高齢者の社会的孤立と地域社会 ~「孤立」から「つながり」、そして「支え合い」へ~
2 高齢者の社会的孤立の背景
(3)生活の利便性の向上
家族関係や近隣関係が希薄化した要因の一つとして、家族や地域の人たちと交流をしなくても、生活が成り立つようになったことがあげられる。心身ともに健康なうちは、市販の商品やサービスを利用すれば、衣食住について物質的に困ることなく暮らすことができる。このため、高齢になり、健康上の理由などから生活に不便が生じ、市場で購入できる財・サービスだけでは暮らしが難しくなったときに、頼れる人がいないという事態が生じやすくなっている。