第2章 高齢社会対策の実施の状況(第4節)

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第4節 高齢社会対策に対する評価について

60歳以上の高齢者を対象に実施した「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(平成22(2010)年、内閣府)によると、「高齢者に対する政策や支援で大切だと思うもの」(複数回答)は、「介護や福祉サービス」(60.9%)、「医療サービス」(59.5%)、「公的な年金制度」(57.6%)が拮抗しており、高齢者が最も重視する政策分野は、介護・福祉、医療、年金であることがわかる(図2-4-1)。また、本調査結果を前回調査(17(2005)年)と比較すると、増加率が高い政策や支援は、「介護や福祉サービス」(12.1ポイント増)、「高齢者向けの住宅」(8.4ポイント増)、「高齢者に配慮した街づくり(交通機関、道路等の整備)」(6.9ポイント増)、「医療サービス」(6.8ポイント増)である。介護・福祉、医療、年金以外にも、高齢者の日常生活を支援する住宅や街づくりに関する施策が高齢者から求められているところである。

一方、対象を高齢者に限定しない「国民選好度調査」(平成21(2009)年、内閣府)によると、最も重要であると考える「政府が目指すべき主な目標」(注1)は「公平で安心できる年金制度の構築」(69.2%)である。以下、「安心して子供を産み育てることのできる社会の実現」(64.9%)、「雇用や居住の安定を確保」(48.1%)、「質の高い医療サービスの提供」(41.9%)と続いている。一方、政策に対する満足度(注2)は、「公平で安心できる年金制度の構築」が最も低くなっており、年金制度に関する取組は、高齢者に限らず全世代から重要課題であると認識されているにもかかわらず、満足度が低いことがわかる(図2-4-2)。

(注1)質問内容は次のとおり。「国民全体、社会全体の幸福度を高める観点から、政府が目指すべき主な目標は何だと思いますか。最も重要と思うものに5つまで○を付けてください。」

(注2)質問内容は次のとおり。「次のそれぞれの政策目標について、現状、あなたはどの程度満足していますか。」

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