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第1章 第3節 団塊の世代の意識

第3節 団塊の世代の意識

平成24(2012)年以降、高学歴化、サラリーマン化、都市化といった戦後の変化の象徴であり、消費文化の中で育ったいわゆる「団塊の世代」が65歳に達し始めた。26(2014)年まで、毎年約100万人ずつ65歳以上人口が増加することとなる(図1-3-1)。

高齢者を65歳以上の者と捉えた場合、団塊の世代は高齢者層の大きな比重を占めることになり、団塊の世代には、これまで社会の様々な分野の第一線で活躍してきた経験を生かし、今後の超高齢社会を先導する役割と、雇用、就労、社会参加活動における活躍が期待されている。

本節では、団塊の世代の現状と意識を眺めつつ、今後の取組について考える。

図1-3-1 65歳以上の高齢者の増加数

1 団塊の世代の経済状況

○主な収入源は年金が過半数

団塊の世代の世帯の主な収入源についてみると、「年金」が最も多く53.4%であり、次いで「給与」31.6%、「事業や不動産の収入」10.2%となっている(図1-3-2)。

世帯年収についてみると、「240万円~300万円」が最も多く17.3%であり、次いで「300万円~360万円」14.0%、「360万円~480万円」14.0%となっている。480万円以上が18.8%いる一方で、年収120万円未満(収入はないを含む)が8.3%となっており、所得格差が大きいといえるだろう(図1-3-3)。

図1-3-2 団塊の世代の世帯の主な収入源
図1-3-3 団塊の世代の世帯収入

貯蓄の目的は病気や介護への備えに変化

世帯の貯蓄額をみると、「1,000万円~2,000万円」が最も多く15.0%であり、次いで「100万円未満」9.8%「2,000万円~3,000万円」9.7%、「700万円~1,000万円」9.5%となっている。2,000万円以上の貯蓄を有する世帯が22.7%ある一方で、貯蓄額100万円未満(貯蓄はないを含む)が19.6%となっている(図1-3-4)。

貯蓄の目的についてみると、今までの目的は「普段の生活を維持するため」が最も多く42.3%であり、次いで「病気や介護が必要になったときなど、万が一の場合に備えるため」17.5%、「子どものため(教育費や結婚資金、住宅資金など)」12.8%であったが、今後の目的は「病気や介護が必要になったときなど、万が一の場合に備えるため」が最も多く53.9%となっており、次いで「普段の生活を維持するため」15.6%、「より豊かな生活や趣味にあった暮らしを送るため」7.6%となっている(図1-3-5)。

図1-3-4 団塊の世代の貯蓄額
図1-3-5 団塊の世代の貯蓄の目的の変化
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