第1章 第3節 3 団塊の世代の社会参加
第3節 団塊の世代の意識
3 団塊の世代の社会参加
社会活動に参加している人の割合は38.7%
社会活動(地域活動、ボランティア活動等)への参加状況をみると、社会活動に参加している人の割合は38.7%(男性41.8%、女性、35.5%)となっている。
活動内容別にみると、「趣味・スポーツ活動」が最も多く15.1%(男性15.1%、女性15.0%)であり、次いで「自治会・町内会・老人クラブ・NPO団体等の役員、事務局活動」13.8%(男性18.1%、女性9.4%)、「地域行事(地域の催し物の運営、祭りの世話役など)を支援する活動」11.5%(男性14.0%、女性8.9%)となっている(図1-3-9)。
参加していないのは「仕事が忙しく時間がないから」
社会活動に参加していない理由をみると、男女とも「仕事が忙しく時間がないから」が最も多く34.8%(男性40.3%、女性29.7%)であり、次いで「自分や家族のことを優先したいから」23.9%(男性20.0%、女性27.6%)、「何かしたいが、何をしていいのかわからないから」15.2%(男性16.1%、女性14.4%)の順となっている。また、このほかの理由として、男性では「普段付き合う機会がないから」、「あまり関わりを持ちたくないから」、女性では、「自分や家族があまり健康でないから」、「家事で忙しく時間がないから」等が多くなっている(図1-3-10)。
現在仕事をしていない人に限ってみてみると、「自分や家族のことを優先したいから」26.9%「自分や家族があまり健康でないから」21.9%、「何かしたいが、何をしていいのかわからないから」16.1%となっている(図1-3-11)。
今後参加したい社会活動は「趣味、スポーツ活動」
今後参加したいと考える社会活動をみると、男性では、「趣味、スポーツ活動」が33.3%で最も多く、次いで「地域行事(地域の催し物の運営、祭りの世話役など)を支援する活動」18.0%、「地域の伝統や文化を伝える活動」15.1%となっている。女性では、「趣味、スポーツ活動」が30.3%で最も多く、次いで「一人暮らしなど見守りが必要な高齢者を支援する活動」23.6%、「地域行事(地域の催物の運営、祭りの世話役など)を支援する活動」12.2%、「子どもを育てている親を支援する活動」12.2%となっている。
団塊の世代は、地域における様々な社会活動への参加意向を持っていると言える(図1-3-12)。
社会活動への参加のきっかけは、「友人や地域住民と一緒に参加できたから」
社会活動への参加のきっかけをみると、現在参加している人では、「友人や地域住民と一緒に参加できた(友人や地域住民から誘われた)」が最も多く36.6%、次いで「自分がやりたいと思う活動があった」24.5%、「参加する時間的な余裕ができた」18.7%となっている(図1-3-13)。
現在参加していない人がきっかけになると思うこととしては、「参加する時間的な余裕ができた」18.6%、「自分がやりたいと思う活動があった」17.3%となっている(図1-3-14)。
こうしたことから、自分がやりたいと思う活動が見つけられるような支援があれば、社会活動への参加は進むものと考えられる。
団塊の世代は、地域における様々な社会活動への参加の意向を持ってはいるものの、現状では社会活動には参加していない人が多いことから、今後、退職したり、あるいは労働時間が短くなり時間的な余裕ができるようになったときに、地域における活動にスムーズに参加できるように環境を整備することが必要である。そのため、自分がやりたい活動を見つけられるよう、地域活動についての情報の提供や出会いの場の提供等が有用と考えられる。また、社会参加の意向を持つ人は、それらを積極的に活用することも重要であろう。