第1章 高齢化の状況(第3節 4)
第3節 国際比較調査に見る日本の高齢者の意識(4)
4 老後生活の満足度について
(1)日本の高齢者の77.5%は経済的に困っていない。
経済的な意味で、日々の暮らしに困ることがあるか尋ねたところ、経済的に困っていない高齢者の割合(「困っていない」と「あまり困っていない」の計)は、スウェーデンが87.3%で最も多く、日本77.5%、ドイツ77.0%、アメリカ68.3%と続いている(図1-3-7)。
(2)調査対象国すべての高齢者の約9割が老後生活に満足している。
総合的にみて、現在の生活に満足しているか尋ねたところ、現在の生活に満足している高齢者の割合(「満足している」と「まあ満足している」の計)と回答する割合は、スウェーデン97.1%、アメリカ95.2%、ドイツ91.9%、日本88.3%となっている。
本調査では、日本の高齢者の約8割が経済的に困っておらず、約9割が現在の生活に満足していると回答している。
一方で、日本は老後の備えとして現在の資産や貯蓄を不安と考える割合や家族以外の人で相談し合ったり、世話をし合ったりする親しい友人がいない割合が、他の国よりも多いという結果も出ている。こうした点に加え、状況の変化により生活の満足度が低下する可能性も勘案して、高齢期の生活を支える取組を進めていく必要がある。