第2章 令和7年度高齢社会対策の実施の状況

[目次]  [前へ]

<トピックス>

〈静岡県静岡市〉認知症ケア推進センターかけこまち七間町~認知症のこと、気軽に話してみませんか~

(※本文の第2章第2節2(4)と関連)

静岡県静岡市では、認知症本人やその家族の支援を行うとともに、全世代を対象とした認知症予防や認知症への理解促進を目的に、令和2年10月、常設の拠点として「静岡市認知症ケア推進センター“かけこまち七間町”」を開設した。かけこまち七間町は、認知症に関する相談対応、情報提供及び普及啓発等を一体的に実施する点を特徴としている。認知症の理解促進のための普及啓発として、タブレット端末を用いた脳の健康度チェック「のうKNOW」を全国で初めて導入することで早期発見につなげたり、認知症のVR体験機器「VR認知症」を常設するなど、認知症の症状や当事者の視点への理解を深めるための機会を提供している。

〈かけこまち七間町〉
〈かけこまち七間町〉
〈認知症のVR体験機器「VR認知症」〉
〈認知症のVR体験機器「VR認知症」〉

〈神奈川県愛川町、長崎県長与町〉地域において多世代、多様な主体が集まる場を生み出す仕掛け~「支える側」にも「支えられる側」にもなれる社会を目指して~

(※本文の第2章第2節3(3)と関連)

神奈川県愛川町にある福祉施設「春日台センターセンター」は、かつてのスーパーマーケットの跡地を活用し、福祉サービスに加えてコインランドリーや惣菜販売、地域交流スペースを併設し、建物内外の空間デザインに工夫を施すことで、地域住民も日常的に立ち寄る場となっている。

長崎県長与町にある「みんなのまなびば み館」では、社会福祉法人の公益事業拠点として運営されており、多世代の地域住民、高齢者施設入居者、法人職員等、立場を問わずに「誰もが先生、誰もが生徒」を理念として、住民それぞれの得意分野を生かした学びの場を展開している。

両事例ともに、地域に根差した多世代交流の場づくりの取組を行うことで、高齢期においても社会や他者との積極的な関わりを持ち続けることができる環境を生み出すとともに、「支える側」と「支えられる側」が固定されない関係が生まれている。

〈春日台センターセンター〉
〈春日台センターセンター〉
〈みんなのまなびば み館〉
〈みんなのまなびば み館〉

〈愛媛県宇和島市、株式会社aba〉デジタル技術を活用した高齢者の日常生活を支える事例~高齢者を支える人をも支える技術~

(※本文の第2章第2節5(1)と関連)

愛媛県宇和島市では、スマートスピーカーを活用し、独居高齢者の見守りやオンライン診療、服薬指導を日本郵便・医療・介護・行政の連携で実現し、医療提供の効率化と在宅生活の継続を可能にしている(内閣官房主催Digi田甲子園の地方公共団体部門「内閣総理大臣賞(審査委員選考枠)」受賞)。

また、株式会社abaは、排泄検知センサー「ヘルプパッド」を開発。排泄状況を検知し、おむつ交換を通知する仕組みにより、介護職員の負担軽減やケアの質向上に貢献している(厚生労働省主催第1回CARISO Caretech Startup Awardsグランプリ受賞)。

両事例ともに、高齢社会対策大綱(令和6年9月閣議決定)で示された、高齢者等のサポートに係る技術の開発・社会実装やICTを活用した介護テクノロジーの導入による介護職員の業務負担の軽減を推進する取組であり、デジタル技術を通じて高齢者の日常生活を支えている。

(宇和島市)スマートスピ―カー
(宇和島市)スマートスピ―カー
(株式会社aba)ヘルプパッド
(株式会社aba)ヘルプパッド

住宅セーフティネット法等の一部を改正する法律について~誰もが安心して賃貸住宅に居住できる社会の実現を目指して~

(※本文の第2章第2節4(1)と関連)

我が国では、単身世帯の増加、持ち家率の低下等により、高齢者、低額所得者などの住宅確保要配慮者の賃貸住宅への居住ニーズが高まることが見込まれていることを背景として、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)等が改正され、令和7年10月1日に施行された。

同法により、賃貸人と住宅確保要配慮者の双方が安心して利用できる市場環境の整備や、居住支援法人等が賃貸人と連携し、入居中のサポートを行う賃貸住宅(居住サポート住宅)の供給促進、住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化をより一層推進していくことで、誰もが安心して暮らすことができる居住環境の整備を進めることとしている。

【要配慮者に対する大家の入居拒否感】
[目次]  [前へ]