第2章 令和7年度高齢社会対策の実施の状況(第2節 2)

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第2節 分野別の施策の実施の状況(2)

2 健康・福祉

(1) 健康づくりの総合的推進

① 生涯にわたる健康づくりの推進

○ 健康寿命の延伸や生活の質の向上を実現するため、令和6年度から、「21世紀における第三次国民健康づくり運動(健康日本21(第三次))」(以下「健康日本21(第三次)」という。)を開始し、全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現に向け取り組んでいる。

○ 企業、団体、地方公共団体等と連携し、健康づくりについて取組の普及啓発を推進する「スマート・ライフ・プロジェクト」を実施した。

○ 健康な高齢期を送るためには、壮年期からの総合的な健康づくりが重要であるため、市町村が健康増進法に基づき実施している健康教育、健康診査、訪問指導等の健康増進事業について一層の推進を図った。

○ 「こども大綱」(令和5年12月閣議決定)に基づき、幅広いこども政策の具体的な取組を一元的に示したアクションプランである「こどもまんなか実行計画2025」(令和7年6月こども政策推進会議決定)を策定した。

○ 医療保険者による特定健康診査・特定保健指導の着実な実施や、データヘルス計画に沿った取組等、加入者の予防・健康づくりの取組を推進するとともに、糖尿病を始めとする生活習慣病の重症化予防の先進的な事例の横展開等を実施した。

○ いつまでも健康で活力に満ちた長寿社会の実現に向けて、地方公共団体におけるスポーツを通じた健康増進に関する施策を持続可能な取組とするため、域内の体制整備及び運動・スポーツに興味・関心を持ち、習慣化につながる取組を推進した。

○ 高齢期の健全な食生活の実現にも資するよう、「第4次食育推進基本計画」(令和3年3月食育推進会議決定)に基づき、多世代交流等の共食の場の提供や栄養バランスに優れた日本型食生活の実践に向けたセミナーの開催等の食育活動を支援するとともに、大人を対象に食や農への理解醸成と行動変容を促す「大人の食育」等の取組を推進した。

○ 高齢受刑者で日常生活に支障がある者の円滑な社会復帰を実現するため、リハビリテーション専門スタッフを配置した。

○ 散歩や散策による健康づくりにも資する取組として、河川空間とまち空間が融合した良好な空間の形成を目指す「かわまちづくり」の推進を図った。

○ 国立公園等においては、主要な利用施設であるビジターセンター、園路、公衆トイレ等について、ユニバーサルデザイン化や、利用者の利便性を高めるための情報発信の充実等を推進し、高齢者にも配慮した自然とのふれあいの場を提供した。

② 介護予防の推進

○ 住民が主体となって高齢者の介護予防に資する活動を行う通いの場における取組を中心とした一般介護予防事業等を推進しているほか、高齢者の保健事業と介護予防を一体的に実施している。

○ 地方公共団体において、「第9期介護保険事業(支援)計画」を踏まえた取組が円滑に進められるよう、担当者会議や研修会等を実施することで地域の実情に応じた効果的・効率的な介護予防の取組を推進した。

(2) 持続可能な介護保険制度と介護サービスの充実

① 地域包括ケアシステム構築の深化・推進

○ 「第9期介護保険事業(支援)計画」に基づき、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、「地域包括ケアシステム」の深化・推進に向けた取組や、介護人材の確保や介護現場の生産性向上に向けた取組を推進した。

○ 令和9年4月から始まる「第10期介護保険事業(支援)計画」に向けて、社会保障審議会介護保険部会にて議論し、令和7年12月に意見を取りまとめた。また、これを踏まえて必要な法改正等の検討を進めた。

○ 令和5年5月に成立した全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律に基づき、医療介護での情報連携基盤の整備について、検討を進めた。

○ 医療介護総合確保推進法に基づき各都道府県に創設された消費税増収分を財源とする地域医療介護総合確保基金を活用し、在宅医療・介護サービスの提供体制の整備等のための地域の取組に対して支援を行った。

○ 医療介護総合確保推進法の下で、在宅医療・介護の連携推進に係る事業は、介護保険法の地域支援事業に位置付け、市町村が主体となって地域の医師会等と連携しながら取り組むこととされており、全ての市町村で、地域の実情を踏まえつつ、医療・介護関係者の研修や地域住民への普及啓発等の取組が実施されている。また、在宅医療・介護が円滑に切れ目なく提供される仕組みを構築できるよう、「介護保険法施行規則の一部を改正する省令」(令和2年厚生労働省令第176号)により、在宅医療・介護の連携推進に取り組んでいる。

○ 令和6年度からの第8次医療計画においては、「在宅医療において積極的役割を担う医療機関」及び「在宅医療に必要な連携を担う拠点」を医療計画に位置付け、適切な在宅医療の圏域を設定する等、今後見込まれる在宅医療の需要の増加に向け、地域の実情に応じた在宅医療の体制整備を進めることとした。

② 必要な介護サービスの確保

○ 地域包括ケアシステムの実現を目指すため、地域医療介護総合確保基金等を活用し、地域の実情に応じた介護サービス提供体制の整備を促進するための支援を行った。地域包括ケアシステムの実現に向けた手法として、全国の地方公共団体に「地域ケア会議」の普及・定着を図るため、市町村に対し、「地域ケア会議」の開催に係る費用に対して、財政支援を行った。

○ 地域の実情に応じた介護人材確保の取組を支援するため、地域医療介護総合確保基金を活用し、「参入促進」、「資質の向上」及び「労働環境・処遇の改善」に向けた都道府県の取組を支援した。

○ 介護福祉士修学資金等貸付事業については、令和7年度補正予算において、貸付原資の積み増しを行った。

○ 介護職の魅力及び社会的評価の向上や、他業種で働いていた方等が介護職に就職する際の支援、人材育成のための様々な研修受講支援、外国人介護人材の受入環境整備等の介護分野への更なる参入促進に向けた取組を行った。

○ 介護分野の処遇改善については、令和6年度の介護報酬改定の措置が最大限活用されるよう、処遇改善加算の取得要件の弾力化を行うなど、処遇改善加算の取得促進に取り組むとともに、令和6年度補正予算における介護人材確保・職場環境改善等事業を通じて、介護分野における更なる賃上げ支援を行った。また、令和7年度補正予算において、介護職員等の賃上げ・職場環境改善に向けた支援を盛り込んだ。

○ 介護労働者の雇用管理改善を促進する「介護雇用管理改善等計画」(令和3年厚生労働省告示第117号)に基づき、事業所の雇用管理の改善のためのコンサルティング等の実施や介護労働者の雇用管理全般に関する雇用管理責任者への講習に加え、事業所の雇用管理改善に係る好事例の公開や助成金の周知を実施した。

○ 介護に関する専門的な技能を身に付けられるようにするための公的職業訓練について、民間教育訓練実施機関等を活用した職業訓練枠の拡充のため、職場見学・職場体験を組み込むことを要件とした訓練委託費等の上乗せを実施するとともに、全国の主要な公共職業安定所に設置する「人材確保対策コーナー」において、きめ細かな職業相談・職業紹介、求人充足に向けた助言・指導等を実施することに加え、「人材確保対策コーナー」を設置していない公共職業安定所においても、医療・福祉分野の職業相談・職業紹介、求人情報の提供及び「人材確保対策コーナー」の利用勧奨等の支援を実施した。

○ 各都道府県に設置されている福祉人材センターにおいて、離職した介護福祉士等からの届出情報を基に、求職者になる前の段階からニーズに沿った求人情報の提供等の支援を推進するとともに、当該センターに配置された専門員が求人事業所と求職者双方のニーズを的確に把握した上で、マッチングによる円滑な人材参入・定着支援、職業相談、職業紹介等を推進した。

○ 在宅・施設を問わず必要となる基本的な介護の知識・技術を修得する「介護職員初任者研修」を各都道府県において実施した。

○ 現場で働く介護職員の職場環境の改善につなげるため、優良事業者の表彰を通じた好事例の普及促進を図る観点から、「介護職員の働きやすい職場環境づくり内閣総理大臣表彰及び厚生労働大臣表彰」を実施したほか、表彰受賞事業所の取組事例集を作成し周知を行った。

○ 11月11日の「介護の日」に合わせ、介護のしごと魅力発信等事業や各都道府県における取組について、厚生労働省のホームページに掲載するなど、介護に関し、国民への啓発のための取組を重点的に実施した。

○ 働く家族介護者の負担軽減の観点において、民間事業者等と連携し、介護需要の多様な受け皿のモデル提示や、介護保険外サービスの信頼確保のための環境整備を進めた。

○ 地域づくり加速化事業として、市町村の地域づくり促進のための支援パッケージを活用し、有識者による研修実施や、総合事業等の実施にあたり課題を抱える市町村への伴走的支援を行った。

③ 介護サービスの質の向上

○ 介護保険制度の運営の要である介護支援専門員(以下「ケアマネジャー」という。)の資質の向上を図るため、実務研修及び現任者に対する研修を体系的に実施した。

○ 地域包括支援センターにおいて、ケアマネジャーに対する助言・支援や関係機関との連絡調整等を行い、地域のケアマネジメント機能の向上を図った。

○ 高齢者の尊厳の保持を図る観点から、地方公共団体と連携し、地域住民への普及啓発や関係機関等への研修等を進め、高齢者虐待の未然防止や悪化防止、再発防止等、迅速かつ適切な対応が図られるよう取組を推進した。

○ 一定の研修を受けた介護職員等は、一定の条件の下に喀かく痰たん吸引等の行為を実施できることとなっており、各都道府県と連携の下、研修等の実施を推進し、サービスの確保、向上を図った。

○ 介護者(家族)の不安の軽減やケアマネジャー等介護従事者の負担軽減を図る必要があることから、マイナポータルを活用し介護保険手続の検索やオンライン申請を可能とする「介護ワンストップサービス」を行っており、「マイナポータルぴったりサービス」にオンライン申請における標準様式を登録している。

④ 仕事と介護の両立支援

ア 仕事と介護の両立支援制度の推進

○ 介護休業や介護休暇等の仕事と介護の両立支援制度等を定めた育児・介護休業法について、都道府県労働局において制度の内容を周知するとともに、企業において同法の履行確保が図られるよう事業主に対して指導等を行った。

○ 介護離職を防止するための仕事と介護の両立支援制度の強化等を内容とする改正育児・介護休業法について、リーフレット等により改正内容の周知を図った。

イ 仕事と介護を両立しやすい職場環境整備

○ 中高年齢者を中心として、家族の介護のために離職する労働者の数が高止まりしていることから、仕事と介護の両立支援制度について周知を行うとともに、全国各地での企業向けセミナーの開催や仕事と家庭の両立支援プランナーによる個別支援を通じて、事業主が従業員の仕事と介護の両立を支援する際の具体的取組方法・支援メニューである「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」の普及促進を図るとともに、介護に直面した労働者の介護休業の取得及び職場復帰等を円滑に行うためのツールである「介護支援プラン」の普及促進に取り組んだ。

○ 介護に直面する労働者に対して、「介護支援プラン」の策定を伴う円滑な介護休業の取得・職場復帰や介護両立支援制度等の利用を通じた就業継続支援等を行う中小企業事業主へ助成金を支給することにより、企業の積極的な取組の促進を図った。

○ 仕事と介護の両立支援に関する企業経営上の位置付けを整理した「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」の普及を進めるとともに、企業の経営層が両立支援の知見を共有できる仕組みづくりや、地域の中で中小企業の両立支援を支えるモデル構築・普及等を行った。

(3) 持続可能な高齢者医療制度の運営

○ 金融所得のうち上場株式の配当などは、確定申告の有無により保険料・窓口負担等が変わる不公平が発生していることから是正が必要であり、「「強い経済」を実現する総合経済対策」(令和7年11月閣議決定)等に基づき、上場株式の配当等の金融所得を保険料の算定や窓口負担割合等の判定に公平に反映するための法案を提出した。

○ 後期高齢者の保健事業について、介護保険の地域支援事業や国民健康保険の保健事業と一体的に後期高齢者の保健事業を実施する「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施」の法的な枠組みを推進するため、後期高齢者医療広域連合から市町村へ高齢者保健事業を委託し、①事業全体のコーディネートや企画調整・分析等を行う医療専門職、②高齢者に対する個別的支援や通いの場等への関与等を行う医療専門職を配置する費用等を、国が後期高齢者医療調整交付金のうち特別調整交付金により支援した。

○ 後期高齢者医療広域連合や市町村の職員を対象とする保健事業実施に関する研修や市町村の取組状況の把握等を行う高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の全国的な横展開事業等を通じて、高齢者保健事業の推進を支援した。

(4) 認知症施策の総合的かつ計画的な推進

○ 認知症基本法に基づき策定された、「認知症施策推進基本計画」(以下「認知症基本計画」という。)(令和6年12月閣議決定)において、認知症になっても個人としてできること、やりたいことがあり、希望を持って暮らし続けることができるという「新しい認知症観」が示されている。こうした「新しい認知症観」に立ち、認知症の人や家族の参画を得ながら、地域の多様な関係者が協働し、認知症施策に取り組むことが重要である。

このため、本基本計画を踏まえ、地方公共団体において、認知症の人や家族等との対話を通じて、地域の実情に即した計画の策定に努めることとされていることから、計画策定のための手引き作成や個別相談窓口の設置、セミナー等の開催を通じて、地方公共団体の計画策定に対する支援に努め、共生社会の実現に向けて、認知症に関する取組を推進した。

(5) がん対策の推進

○ がん対策基本法に基づく「がん対策推進基本計画」(令和5年3月閣議決定)により、「がん予防」、「がん医療」及び「がんとの共生」を3本の柱とし、がん検診の受診率向上に向けた取組や医療提供体制の整備、療養環境への支援等、各分野の対策を進めるとともに、これらを支える基盤として、「全ゲノム解析等の新たな技術を含む更なるがん研究の推進」、「がん教育及びがんに関する知識の普及啓発」、「患者・市民参画の推進」等を位置付け、総合的ながん対策を進めた。

○ がん研究については、「がん研究10か年戦略(第5次)」(令和5年12月策定)を踏まえ、「がん対策推進基本計画」に明記されている政策課題の解決に向けた政策提言に資する調査研究等に加えて、「がんの予防」に関する研究、「がんの診断・治療」に関する研究、「がんとの共生」に資する研究、ライフステージやがんの特性に着目した研究、がんの予防、がんの診断・治療の開発、がんとの共生を促進するための分野横断的な研究を5つの柱として、がんに関する基礎から実用化までの一貫した研究開発を推進した。

(6) 人生の最終段階における医療・ケアの体制整備

○ 人生の最終段階における医療・ケア体制整備事業として、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(平成30年3月改訂)に基づき、医療・介護従事者等に向けて、研修を行った。

○ 本人が望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組である人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)の普及・啓発を図るため、人生会議の国民向け普及啓発事業として、シンポジウム開催等を行った。

(7) 身寄りのない高齢者への支援

○ 望まない孤独や社会的孤立に陥ることを防ぐため、地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの設置に向けた伴走支援等の実施により、地域の多様な団体が連携して支援する環境整備に取り組み、日常生活での緩やかなつながりづくりや居場所づくりを推進した。

○ 頼れる身寄りがいない高齢者等への必要な支援の在り方について検討を行うため、モデル事業として、頼れる身寄りがいない高齢者等の相談を受け止め、地域の社会資源を組み合わせた包括的支援のマネジメント等を行うコーディネーターを配置した窓口の整備を図る取組や、十分な資力がないなど民間事業者による支援を受けられない人等を対象とした総合的な支援パッケージを提供する取組を試行的に実施した。この実践も踏まえ、「社会保障審議会福祉部会報告書」(令和7年12月公表)において、頼れる身寄りがいない高齢者等への対応についての方向性として、「日常生活支援」に加えて、「円滑な入院等の手続支援」と「死後事務の支援」の少なくとも一方を行う事業を第二種社会福祉事業に位置付けることが示された。

○ 高齢者等終身サポート事業について、適正な事業運営を確保しつつ、事業の健全な発展を推進し、利用者が安心して当該事業を利用できるよう、令和6年度に関係府省庁が連携して作成した「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」(令和6年6月公表)の周知・徹底に取り組んだ。

○ 遺言制度を国民にとってより一層利用しやすいものとする観点から、令和6年4月以降、法制審議会民法(遺言関係)部会において、遺言制度の見直しに関する調査審議が行われ、令和8年2月、法制審議会から法務大臣に「民法(遺言関係)等の改正に関する要綱」が答申された。

(8) 支援を必要とする高齢者等を地域で支える仕組みづくりの促進

ア 地域の支え合いによる生活支援の推進

○ 地域住民相互の支え合いによる共助の取組を通じて、高齢者を含め、支援が必要な人を地域全体で支える基盤を構築するため、地方公共団体が行う地域のニーズ把握、住民参加による地域サービスの創出、地域のインフォーマル活動の活性化等の取組を支援する生活困窮者支援等のための地域づくり事業等を通じて、地域福祉の推進を図った。

○ 寄り添い型相談支援事業として、24時間365日ワンストップで電話相談を受け、必要に応じて、具体的な解決につなげるための面接相談、同行支援等を行う事業を実施した。

○ 市町村における包括的な支援体制の整備を推進した。

○ かかりつけ医等と医療保険者が協働し、加入者の健康面や社会生活面の課題に対する保健指導の実施や地域の相談援助等の活用が推進されるよう、保険者協議会の取組を支援した。

○ 地方分権提案に対応するため、令和6年度に開催した「民生委員・児童委員の選任要件に関する検討会」において、居住要件の見直しについては一定の結論を得たが、民生委員の担い手確保対策全般については継続して検討を行う旨報告書に明記された。

これを受け、令和7年度においては地方公共団体・民生委員・学識経験者が参画し、業務負担の軽減や効率化のための方策や、推薦会の機能強化、自治会頼みとしない推薦母体の開拓など、地方公共団体の先駆的取組の収集や民生委員の実態把握を行い、行政と当事者団体がなすべき課題を明確化するための議論を行った。

イ 地域福祉計画の策定の支援

○ 福祉サービスを必要とする高齢者を含めた地域住民が、地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されるよう地域福祉の推進に努めている。このため、福祉サービスの適切な利用の推進や福祉事業の健全な発達、地域福祉活動への住民参加の促進等を盛り込んだ地域福祉計画の策定の支援を行った。

ウ 地域における高齢者の安心な暮らしの実現

○ 医療、介護の専門家を始め、地域の多様な関係者を含めた多職種が協働して個別事例の支援方針の検討等を行う「地域ケア会議」の取組の推進や、ICTの活用による在宅での生活支援ツールの整備等を進め、地域に暮らす高齢者が自らの希望するサービスを受けることができる社会の構築に資する取組を進めた。

○ 市町村が実施する地域支援事業を推進するとともに、各市町村が効果的かつ計画的に生活支援・介護予防サービスの基盤整備を行うことができるよう、市町村に生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)を配置するとともに住民参画・官民連携推進事業により地域住民の活動に地域の多様な主体が関わることを促進したほか、就労的活動をコーディネートする人材の配置を可能とするなど、その取組を推進した。

○ 高齢者が安心して健康な生活が送れるようになることで、生涯学習や、教養・知識を吸収するための旅行等、新たなシニア向けサービスの需要も創出される。また、高齢者の起業や雇用にもつながるほか、高齢者が有する技術・知識等が次世代へも継承される。こうした好循環を可能とする環境の整備を行った。

(9) 加齢による難聴等への対応

○ 「難聴高齢者の早期発見・早期介入等に向けた取組実施のための手引き(第2版)」(令和7年3月作成)を地方公共団体へ周知するとともに、地方公共団体による難聴高齢者の早期発見等に関する取組を促した。

○ 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下「AMED」という。)の医療機器開発推進研究事業を通じて、補聴器の研究開発を含む高齢者向け医療機器の実用化を目指す臨床研究等を支援した。

○ 補聴器については、その購入に際して消費者トラブルが報告されていることを踏まえ、質の高い補聴器販売者の養成等を図る取組を推進した。

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