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交通事故被害者の支援 第3章 交通事故が被害者に与える精神的影響

I.はじめに

 交通事故で重傷を負ったり、死ぬような強い恐怖を体験したり、あるいは家族が交通事故で死亡して遺族になることは大変な精神的苦痛をもたらし、その後もさまざまな精神的症状が出現する。ところが、交通事故は非常に多い出来事であるにもかかわらず、これまで被害者の精神的な影響については見過ごされがちであった。
 近年いくつかの研究から交通事故によって被害者やその家族、遺族が大きな精神的影響を受けることが分かってきた。このような精神的影響を理解することは被害者に接する人々には重要である。なぜならば、被害者の精神的な状態によっては悲観的であったり、呆然としていたり、話がまとまらなかったり、被害的であったりすることがある。これを被害者の性格の問題として考えてしまうと、被害者の身になって相談を受けることが難しくなる。しかし、被害者が現在、精神的にどのような状態になりうるかということを理解できていれば、適切に対応することが可能である。
 この章では、交通事故の被害者によくみられる精神的反応や精神疾患について取り上げる。ここでの対象は、実際に事故にあった直接の被害者と、交通事故で家族を亡くした遺族、頭部外傷後遺症などの重症の後遺障害をきたした被害者の家族に限定した。


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