平成18年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況
第1編 陸上交通
第2部 鉄道交通
第2章 鉄道交通安全施策の現況
第3節 鉄道車両の安全性の確保
第1編 陸上交通
第2部 鉄道交通
第2章 鉄道交通安全施策の現況
第3節 鉄道車両の安全性の確保
1 鉄道車両の構造・装置に関する保安上の技術基準の改善
- (1)車両の構造・装置等の改善
- 近年、鉄道における車両の構造・装置は大きく変化し、各分野における科学技術の発達を反映するとともに、高齢者、障害者等に配慮した設計となっている。
最近導入されている車両は、機械的可動部分を削減した装置を採用することにより電子化・無接点化が進み、信頼性と保安度の向上が図られている。また、プラットホーム上の旅客の転落を防止するため、車両の連結部に安全対策を施した車両の導入を推進している。
JR西日本福知山線列車脱線事故を契機として、鉄道の技術基準で求めるべき安全水準の在り方などを検討し、その結果を踏まえて技術基準の改正を行い、運転士異常時列車停止装置の設置の義務化等を行った。 - (2)鉄道車両等に関する日本工業規格の整備
- 鉄道車両の品質の改善、生産の合理化等を図ることにより、安全性の向上に寄与することを目的として日本工業規格を整備した。
なお、平成17年度末における鉄道部門の日本工業規格数は145件である。
2 鉄道車両の検査の充実
鉄道の車両の検査については、鉄道事業者に対し、新技術を取り入れた検査機器を導入することによる検査精度の向上、鉄道車両への新技術の導入に対応した検修担当者に対する教育訓練の充実及び鉄道車両の故障データ等の科学的分析結果の保守管理への反映が図られるよう指導した。