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駅ホームにおける転落防止対策~「駅ホームにおける安全性向上のための検討会」中間とりまとめ(平成28年12月)のフォローアップ概要~

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駅ホームにおける転落防止対策は,「駅ホームにおける安全性向上のための検討会」中間とりまとめ(平成28年12月)に基づき,ハード・ソフト一体的に進めている。

■フォローアップのポイント [平成30年12月第8回検討会開催時点]

» 令和2年度までに,駅全体で908駅のホームドア整備が完了,交通政策基本計画の目標800駅を前倒し達成見込み
特に,利用者10万人/日以上駅のうち,整備条件を満たす全駅でホームドアを整備

» 平成30年度までに,利用者1万人/日以上駅で,内方線付き点状ブロックの整備が概ね完了

» 視覚障害者が参画した研修,旅客を対象とした声かけキャンペーンなどソフト対策の取組が拡大

※第8回「駅ホームにおける安全性向上のための検討会」(平成30年12月21日)にて第2回目となるフォローアップを実施。


■「中間とりまとめ」における転落防止対策

【ホームドア整備】

〔従来型ホームドア〕。プラットフォームの線路側に仕切りと左右に可動するドアがあるイラスト

» 転落事故の約半数を占める利用者10万人/日以上駅を優先的に整備

ア)車両の扉位置が一定など整備条件を満たしている場合,原則として令和2年度までに整備

イ)整備条件を満たしていない場合,新型ホームドアや車両更新を検討

(i) 新型ホームドアにより対応する場合,概ね5年を目途に整備又は整備着手

(ii) 車両更新により対応する場合,更新後速やかに整備

(iii) 扉位置不一致等の解消困難な場合等,駅員等による誘導案内等のソフト対策を重点実施

» 利用者10万人/日未満の駅は,駅の状況等を勘案して整備

【新型ホームドアの普及促進】

» 従来型の導入の課題(扉位置の不一致等)を解消する新型ホームドア(昇降ロープ式等)の普及を,利用者への声に配慮しつつ,積極的に促進

→こうした取組により,交通政策基本計画(平成27 年2月閣議決定)において,令和2年度に約800 駅としている整備目標について,できる限りの前倒しを図る

〔昇降ロープ式ホーム柵〕。プラットフォームの線路側に仕切りと昇降式のロープがある写真
〔スマートホームドア®〕。プラットフォームの線路側に仕切りと左右に可動するフレームがある写真
〔軽量型ホームドア〕。プラットフォームの線路側に仕切りと左右に稼働するパイプがある写真

【内方線付き点状ブロックの整備促進】

〔内方線〕。プラットフォームの線路側の地面に内方線付き点状ブロックがあるイラスト

» 転落事故の約9割を占める利用者1万人/日以上駅を平成30年度までに整備

【ソフト面の対策】

» 駅員等による誘導案内の強化と接遇能力の向上

» 旅客による声かけ,誘導案内の促進 等


■転落防止対策の取組状況

【ホームドア】

» 鉄道駅全体(725駅を整備済み(平成29年度末))

令和2年度までに183駅の整備計画あり

908駅が整備済みとなり,交通政策基本計画の目標(約800駅)を前倒し達成の見込み

» 利用者10万人/日以上駅(275駅のうち整備済みの105駅(平成29年度末)を除く170駅が対象)

①令和2年度までに,整備条件を満たしている全35駅の整備計画あり
加えて,新型ホームドアや車両更新による扉位置の統一により,22駅の整備計画あり

②令和3年度以降,新型ホームドアや車両更新の進展,駅改良にあわせた整備によりさらに101駅の整備計画あり(合計263駅が整備済みとなる見込み)

ホームドア設置駅数の見込み(全駅)。平成29年度末は725、令和2年度末見込は908、令和3年度末見込は1,265としている
ホームドア設置駅数の見込み(利用者10万人/日以上駅)。平成29年度末は105、令和2年度末見込は162、、令和3年度末見込は263としている

【内方線付き点状ブロック】

» 平成30年度までに,利用者1万人/日以上駅において,115駅で概ね整備完了見込み

【ソフト面の対策】

» 視覚障害者が参画した研修等の取組が増加

» 全国の鉄道事業者等が連携して「声かけ・サポート」運動強化キャンペーンを実施

» 駅における盲導犬の育成や訓練への協力が大幅増

(鉄道事業者の取組事例)

接客コンテストにおける,障害者への案内に関するロールプレイング(京急)。遮光眼鏡をかけて白杖を持った人を鉄道員が誘導する様子の写真
鉄道少年団による関西盲導犬協会での勉強会(JR西日本)。鉄道少年団がアイマスクをかけて勉強会に参加している様子の写真

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