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交通事故のない社会を目指した今後の車両安全のあり方について
第11次交通安全基本計画(計画年度:令和3年~令和7年度)を踏まえ,交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会において,今後の車両の安全対策のあり方,車両の安全対策による事故削減目標等について審議され,令和3年6月28日に報告書「交通事故のない社会を目指した今後の車両安全のあり方について」が取りまとめられた。
この報告書では,少子高齢化加速,技術の開発・進化,高齢運転者等による運転操作ミスや健康起因による事故の発生といった車両安全対策を取り巻く状況を踏まえ,今後の対策の重点項目が設定されたほか,対策の効果を検証し,次の対策を講じていくPDCAサイクルの観点から,車両安全対策による事故削減目標が定められた。
【車両安全対策の重点項目】
①歩行者・自転車等利用者の安全確保
対策例:夜間等対応の衝突被害軽減ブレーキの安全基準の強化,歩行者頭部・脚部保護対策の強化など
②自動車乗員の安全確保
対策例:安全性・使用性の高いチャイルドシート等の普及,衝突時加害性を考慮したアセスメント試験の追加など
③社会的背景を踏まえて重視すべき重大事故の防止
対策例:ペダル踏み間違い防止装置の安全基準の検討,ドライバー異常時対応システムの装備加速化・安全基準の検討など
④自動運転関連技術の活用・適正利用促進
対策例:高度な自動運転機能にかかる安全基準の策定,自動運転関連技術に対する過信・誤解防止対策及び適正利用の推進
【事故削減目標】
令和12年までに,車両安全対策により,令和2年比で,30日以内交通事故死者数を1,200人削減及び重傷者数を11,000人削減する。