トピックス
バリアフリーに関する取組について
高齢者,障害者等の自立した日常生活及び社会生活を確保することの重要性に鑑み,高齢者,障害者等の移動上及び施設の利用上の利便性及び安全性の向上の促進を図り,もって公共の福祉の増進に資することを目的として,平成18年,「高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(平18法91,以下「バリアフリー法」という。)が制定された。
バリアフリー法に基づき,高齢者や障害者等を含め,全ての人が安全に安心して参加し活動できる社会を実現するため,歩道の整備,バリアフリー対応型信号機を始めとした様々な取組を推進している。
「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」の改定
令和2年5月改正のバリアフリー法や,令和3年3月改正の「移動等円滑化のために必要な道路の構造及び旅客特定車両停留施設を使用した役務の提供の方法に関する基準を定める省令」(以下「道路移動等円滑化基準」という。)を踏まえ,令和4年3月,バリアフリー法や道路移動等円滑化基準に加えて,高齢者,障害者等を始めとした全ての人が利用しやすいユニバーサルデザインによる道路空間の在り方について,具体的目安を示した「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」という。)が作成された。
令和4年4月,奈良県内において視覚に障害のある方が踏切道内で列車に接触して死亡する事故が発生したことを受け,同年6月にガイドラインを改定した。その後,令和5年9~10月に実施した踏切道での視覚障害者誘導方法に関する実験を踏まえ,令和6年1月にガイドラインを図のとおり改定し,踏切道手前部の視覚障害者誘導用ブロックと踏切道内誘導表示の設置方法や構造について規定した。
改定されたガイドラインを踏まえ,踏切道手前部の視覚障害者誘導用ブロックと踏切道内誘導表示の設置等について,対策が必要な特定道路※や地域ニーズのある道路(視聴覚障害者情報提供施設等の障害者施設近隣など)と交差する踏切道を優先的に,「改良すべき踏切道」として踏切道改良促進法(昭36法195)に基づき指定し,道路管理者と鉄道事業者が連携した上で,対策を推進する。
※特定道路
バリアフリー基本構想に位置付けられた生活関連経路を構成する道路等で,国土交通大臣が指定する道路。
「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」令和6年1月改定
https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/bf/kijun/pdf/all.pdf
バリアフリー対策例
<バリアフリー型信号機の整備>
目の不自由な方が安全に横断できるよう,音響により信号表示の状況を知らせる音響信号機や,歩行者等と車両が通行する時間を分離して交通事故を防止する歩車分離式信号を始めとしたバリアフリー対応型信号機の整備を推進している。
<高輝度標識・エスコートゾーンの整備>
自動車の前照灯の光を反射する素材を用いた,夜間における視認性が高い道路標識・道路標示の整備を行うとともに,横断歩道上における視覚障害者の安全性及び利便性を向上させるエスコートゾーンの整備を推進している。
<視覚障害者誘導用ブロックの整備>
視覚障害者が歩行の手がかりとする視覚障害者誘導用ブロックの整備を推進している。