特集 「道路交通の安全確保に向けた新たな挑戦」―第12次交通安全基本計画の策定―
第3章 第12次交通安全基本計画の策定
第1節 新たな挑戦に向けた目標と視点
特集 「道路交通の安全確保に向けた新たな挑戦」―第12次交通安全基本計画の策定―
第3章 第12次交通安全基本計画の策定
第1節 新たな挑戦に向けた目標と視点
1 計画の基本理念
【交通事故のない社会を目指して】
国民全ての願いである安全で安心して暮らすことができ、移動することができる社会を実現することが極めて重要である。
人命尊重の理念に基づき、交通事故被害者等の存在に思いを致し、また、交通事故がもたらす大きな社会的・経済的損失をも勘案して、究極的には交通事故のない社会を目指すことを今一度認識すべきである。
【人優先の交通安全思想】
高齢者、障害者、こども等の交通弱者の安全を一層確保する「人優先」の交通安全思想を基本とし、あらゆる施策を推進していく。
【少子高齢化が進展しても安全に移動できる社会の構築】
全ての交通の分野で、少子高齢化の進展に伴い生じうる様々な交通安全の課題に向き合い、解決していくことが不可欠となる。
こどもから高齢者に至るまで安全に移動することができ、安心して豊かな人生を送ることができる社会、さらに、年齢や障害の有無等に関わりなく安全に安心して暮らせる「共生社会」を、陸海空にわたる全ての交通の関係者の連携によって、構築することを目指す。
(1)交通社会を構成する三要素
交通社会を構成する「人間」・「交通機関」・「交通環境」の三つの要素について施策を策定し、国民の理解と協力の下、強力に推進する。
(2)これからの5年間(計画期間)において特に注視すべき事項
ア 人手不足への対応
交通に関わる多岐にわたる分野・職種において人手不足の影響がみられ、自動化・省力化等の進展もみられる中で、安全が損なわれることのないよう、人材の質を確保し、安全教育を徹底するなどの取組が必要である。
イ 増加する外国人運転者等への対応
在留外国人数及び訪日外国人数の更なる増加が予想される状況で、日本の交通ルールを十分に理解していない外国人の移動に伴う交通事故のリスクが高まらないよう対策を講じることが重要である。
ウ 先進技術導入への対応
先進技術の導入に当たっては、ヒューマンエラーの防止を図り、また、人手不足の解決にも寄与することが期待されるが、安全性の確保を前提として、社会的受容性の醸成を進めるとともに、性能を正しく理解し、利用するよう広報啓発等を進めることが重要である。
エ 高まる安全への要請と交通安全
自然災害の影響、インフラの老朽化等、様々な安全への要請が高まる中、確実に交通安全を図るために、安全に関わる関係府省庁はもとより、多様な専門分野間で、一層柔軟に連携をしていくことが重要である。
(3)横断的に重要な事項
ア 先進技術の積極的活用
あらゆる知見を動員して、交通安全の確保に資する先進技術や情報の普及活用を促進するとともに、新たな技術の研究開発にも積極的に取り組んでいく必要がある。
くわえて、情報通信技術(ICT)を積極的に活用し、交通安全により寄与するように、高齢者を始めとする人々の行動の変容を促していくことも重要である。
イ 救助・救急活動及び被害者等支援の充実
緊急車両の迅速な現場急行を可能にするサービスの更なる普及を図るとともに、迅速な救助・救急活動の充実、負傷者の治療の充実等を図ることが重要である。また、交通事故被害者等に対する支援の更なる充実を図るものとする。
ウ 参加・協働型の交通安全活動の推進
国及び地方公共団体が行う交通の安全に関する施策に計画段階から国民が参加できる仕組みづくり、国民が主体的に行う交通安全総点検、地域におけるその特性に応じた取組等により、参加・協働型の交通安全活動を推進する。
エ 運輸安全マネジメント制度の充実・強化
公共交通機関等の一層の安全を確保するため、保安監査の充実・強化を図るとともに、事業者が社内一丸となった安全管理体制を構築・改善し、国がその実施状況を確認する運輸安全マネジメント評価を充実・強化する。
オ EBPM※の推進
※EBPM:Evidence-Based Policy Making
交通安全に関わる施策におけるEBPMの取組を強化するため、その基盤となる各種データ等の整備・改善に努め、多角的にデータ等を収集し、各施策の効果を検証した上で、より効果的な施策を目指す。
カ 知見の共有
交通事故の減少に向けて、我が国の知見と各国の知見を共有し相互に発展させるとともに、国際的な関係機関等と連携・協力を通じて、交通事故のない社会の実現に貢献する。
2 計画における目標と今後の交通安全対策を考える視点
(1)道路交通の安全
ア 第12次交通安全基本計画における目標
道路交通事故のない社会を達成することが究極の目標であるが、一朝一夕にこの目標を達成することは困難であると考えられることから、まずは死者数及び命に関わり優先度が高い重傷者数をゼロに近づけることを目指し、本計画の計画期間である令和12年までには、以下のとおり目標設定することとする。
① 年間の24時間死者数を1,900人以下とし、世界一安全な道路交通を実現する。
この年間の24時間死者数1,900人に、令和2年から6年までの間の24時間死者数と30日以内死者数の比率の平均(1.22)を乗ずると、おおむね2,300人となる。年間の30日以内死者数が2,300人となると、人口10万人当たりの30日以内死者数は1.91人となる。国際道路交通事故データベース(IRTAD)がデータを公表している35か国中の人口10万人当たりの30日以内死者数をみるに、この目標を達成した場合には、他の各国の交通事故情勢が現状と大きく変化がなければ、最も少ない国となる。
② 年間の重傷者数を20,000人以下にする。
重傷者が発生する交通事故防止への取組が死者数の減少にもつながることから、命に関わり優先度が高い重傷者に関する目標値を設定するものである。
また、先進技術や救急医療の発展等により交通事故の被害が軽減し、従来であれば交通死亡事故に至るような場合であっても、重傷にとどまる交通事故も少なくないことから、日常生活に影響の残るような重傷事故を減らすことにも、更に着目していくため、目標値とするものである。
イ 今後の道路交通安全対策を考える視点
①道路交通環境の整備、②交通安全思想の普及徹底、③安全運転の確保、④車両の安全性の確保、⑤道路交通秩序の維持、⑥救助・救急活動の充実、⑦被害者等支援の充実と推進、⑧研究開発及び調査研究の充実といった8つの柱により、交通安全対策を実施する。
その際、今後の交通安全対策については、次のような点を重視しつつ、対策を講じるべきである。
〈重視すべき視点〉
① 高齢者を交通事故から守るとともに交通事故を起こさないための総合的な対策
高齢者については、主として歩行者、自転車利用者等の対策とともに、自動車運転者の安全運転を支える対策を推進する。
なお、運転免許返納後の高齢者の移動を伴う日常生活を支えるための対策は、本計画の対象となる政策にとどまらないが、本計画の対策とも連携を深めつつ推進することが重要となる。
歩行者、自転車利用者については、歩道や自転車通行空間の整備や生活道路の対策、高齢者の特性を踏まえた交通安全教育や見守り活動等のほか、多様なモビリティの安全な利用を図るための対策、自動運転サービスの活用といった安全で安心な移動手段の確保等も重要になる。また、多様な人々が利用しやすいようバリアフリー化された道路交通環境を形成する。
高齢者の安全運転を支える対策については、身体機能の衰え等を補う技術の活用・普及を一層積極的に進める必要がある。一方で、運転支援機能の過信・誤解による交通事故が発生しており、運転支援機能を始めとする技術とその限界、技術の進展の状況について、交通安全教育等を通じて幅広く情報提供していく必要がある。
高齢運転者への対策として、引き続き、運転技能検査、認知機能検査及び高齢者講習を適切に実施するとともに実施課題の見直し等、高齢運転者の交通事故を防止するための新たな対策を講じていく必要がある。
また、高速道路の逆走を防止するための道路環境の整備はもとより、逆走防止のための広報啓発や臨時認知機能検査を実施するなどの逆走対策を推進する必要がある。
② こどもの安全確保のための環境整備
次世代を担うこどもの安全を確保する観点から、未就学児を中心にこどもが日常的に集団で移動する経路や通学路等のこどもが移動する経路において、横断歩道の設置や適切な管理、歩道の整備等の安全・安心な歩行空間の整備を積極的に推進する。また、こどもを保育所等に預けて働く世帯の割合が増えている中で、保育所等を始め地域でこどもを見守っていくための取組も充実させていく必要がある。
このほか、体格等の事情により6歳以上の児童がシートベルトを適切に着用できない場合にはチャイルドシートを使用することについて、こどもの安全確保をより一層推進し、適切なチャイルドシートの使用を定着化させる。
③ 歩行者の安全確保のための意識変容
歩行中の交通事故死者数は、状態別の中で最も多く、特に高齢者やこどもにとって身近な道路の安全性を高め、歩行者の安全を確保することが必要である。
人優先の考えの下、未就学児を中心にこどもが日常的に集団で移動する経路、通学路、生活道路及び市街地の幹線道路において、歩車分離式信号の整備、横断歩道の設置や適切な管理、歩道の整備を始め、安全・安心な歩行空間の確保を積極的に進めるなど、歩行者の安全確保を図る対策を推進する。
また、横断歩行者が関係する交通事故を減少させるため、自動車等の運転者には横断歩道に関する交通ルールの再認識と歩行者優先の徹底を周知するなど、運転者の歩行者保護意識の徹底を図る。
歩行者に対しては、横断歩道を渡ること、信号機のあるところでは、その信号に従うことに加え、信号機のない場所で横断するときは手を上げるなど、横断する意思を明確に伝える必要性があることを含め、安全を確認してから横断を始め、横断中も周りに気を付けること、歩きスマホはしないこと等、歩行者が自らの安全を守るための行動を促す交通安全教育等を推進する。
④ 自転車の安全確保のための法令遵守と通行環境の整備
自転車については、自動車等に衝突された場合には被害者となる反面、歩行者等と衝突した場合には加害者となるほか、自転車利用者による自転車の交通ルールに関する理解が不十分である。
令和6年には道路交通法(昭35法105)が改正され、同年11月から自転車の運転中の携帯電話使用等(以下「運転中の携帯電話使用等」を「ながらスマホ」という。)に対する罰則が強化され、酒気帯び運転が罰則の対象とされたほか、8年4月から自転車に対する交通反則通告制度が施行されることとなったことを踏まえ、官民が連携し、ライフステージに応じた交通安全教育の充実を図り、自転車の基本的なルールの周知徹底を図るとともに、悪質・危険な違反に対しては、厳正な取締りを推進する。
また、自転車の点検・整備、損害賠償責任保険等への加入促進等の対策を推進するほか、通勤や配達目的の自転車利用者による交通事故の防止についての指導啓発等の対策を推進する。
さらに、自転車の安全利用を促進するため、歩行者、自転車及び自動車が適切に分離された、安全で快適な自転車通行空間の確保を積極的に進める。
⑤ 外国人の交通安全対策の推進
外国人が我が国において自動車等を安全に運転できるよう、外国人運転者に対し、日本の交通ルールやマナーについて理解を徹底させ、交通安全への意識変容を図るための取組を強化する必要がある。
くわえて、外国人の歩行者や自転車、特定小型原動機付自転車等の利用者に対しても、外国人運転者と同様に日本の交通ルール等について理解を促進して、交通安全への意識変容を図り、外国人が当事者となる交通事故の抑止に取り組む必要がある。
さらに、外国の運転免許から日本の運転免許に切り替える、いわゆる「外免切替」制度について、令和7年10月に改正された新たな制度を厳格に運用する。
⑥ 特定小型原動機付自転車を始めとする小型モビリティの法令遵守の徹底と安全対策の推進
特定小型原動機付自転車について、関係事業者と連携し、基本的な交通ルールの周知徹底や、交通安全教育等の交通安全対策を推進するとともに、交通指導取締りを強化する。
ペダル付き電動バイクについては、一般原動機付自転車又は自動車に該当することについて、関係機関、販売事業者等と連携して周知を徹底するとともに、悪質・危険な運転に対する交通指導取締りの強化や違法販売事業者対策を推進する。
⑦ 生活道路における歩行者等の安全確保
歩行者や自転車等の安全を確保するため、歩道の整備やハンプの設置、無電柱化、歩車分離式信号の整備、交通規制の実施、交通情報の提供、客観的な分析による事故原因の検証といったハード・ソフト両面の対策を組み合わせて推進する。
特に面的対策が必要な地区については、最高速度30キロメートル毎時の区域規制を中心とする対策である「ゾーン30」や、最高速度30キロメートル毎時の区域規制に加え、物理的デバイスを適切に組み合わせた「ゾーン30プラス」の整備を一層強力に推進する。
また、生活道路における適切な交通指導取締りの実施、安全な走行方法の普及、自動車の生活道路への流入を防止するための対策等を推進していく必要がある。
生活道路における法定速度が30キロメートル毎時に令和8年9月から引き下げられることから、施行準備を行うとともに、広報啓発等を実施するなど、制度の円滑な施行を図る。
⑧ 先進技術の活用推進
運転者の危険認知の遅れや運転操作の誤りによる交通事故を未然に防止するための安全運転を支援するシステムの更なる発展や普及、車車間通信、自動運転の実用化や自動運転車へのインフラからの支援等、先進技術の活用により、交通事故の更なる減少が期待される。
特に様々な社会課題の解決が期待される自動運転については、技術開発の進展等を踏まえた、自動運転に係る安全基準の見直しや、交通ルールの検討、自動運転サービスの導入支援を行うなど、安全な自動運転車の開発・実用化・普及のための環境整備を引き続き推進する。
また、車両の機能にとどまらず、例えば、交通事故が発生した場合にいち早く駆けつけるシステム等、技術発展を踏まえたシステムの導入を推進していく。くわえて、先進技術の活用により、少子高齢化等によって深刻化している職業運転手等の人手不足を解決しつつ、安全の確保を実現していく。
⑨ 交通実態等を踏まえたきめ細かな対策の推進
道路システムのDXを通じて道路関係のデータの利活用を推進するとともに、引き続き、ビッグデータ等や専門家の知見を一層幅広く活用していく。
例えば、道路交通事故について、分析システムの活用やETC2.0から抽出されるビッグデータ等のミクロ分析を行い、リスク行動を分析し、対策にいかすための方策を具体化する必要がある。
⑩ 地域が一体となった交通安全対策の推進
都道府県、市区町村等それぞれの地域における行政、関係団体、住民等の協働により、地域に根ざした交通安全の課題の解決に取り組んでいくことが一層重要となる。
このため、地域の実情に精通した者の知見の活用やビッグデータ等の収集・分析を行い、地域の取組にいかすとともに、地域住民の交通安全対策への関心を高め、交通事故の発生場所や発生形態等の事故特性に応じた対策を実施していくため、インターネット等を通じた交通事故情報の提供に一層努める。
(2)鉄道交通の安全
ア 第12次交通安全基本計画における目標
① 列車の運転による乗客の死者数ゼロを目指す。
② 鉄道運転事故全体の死者数減少を目指す。
イ 今後の鉄道交通安全対策を考える視点
鉄道の運転事故は長期的には減少傾向にあり、これまでの交通安全基本計画に基づく施策には一定の効果が認められる。しかしながら、一たび列車の衝突や脱線等が発生すれば、多数の死傷者を生じるおそれがあることから、重大な列車事故の未然防止を図る必要がある。
また、ホーム等における鉄道人身障害事故と踏切障害事故を合わせると鉄道運転事故全体の約9割を占めており、このうち利用者等の関係する事故が多いことから、対策を講じる必要がある。
(3)踏切道における交通の安全
ア 第12次交通安全基本計画における目標
令和8年度から12年度までにおける平均踏切事故件数を令和3年度から7年度までにおける平均踏切事故件数と比較し、約1割削減することを目指す。
イ 今後の踏切道における交通安全対策を考える視点
踏切道における交通安全対策について、踏切事故件数、踏切事故による死傷者ともに減少傾向にあることを考えると、第11次交通安全基本計画に基づき推進してきた施策には一定の効果が認められる。
しかし、踏切事故は、多数の死者を生じるなど重大な結果をもたらすおそれがあるため、立体交差化、構造の改良、歩行者等立体横断施設の整備、踏切保安設備の整備、交通規制、統廃合等の対策を実施すべき踏切道が残されている現状にあること、これらの対策が、渋滞の軽減による交通の円滑化や環境保全にも寄与することを考慮し、遮断時間が特に長い踏切道(以下「開かずの踏切」という。)への対策や高齢者等の歩行者対策、バリアフリー化等、それぞれの踏切の状況等を勘案しつつ、より効果的な対策を総合的かつ積極的に推進することとする。
(4)海上交通の安全
ア 第12次交通安全基本計画における目標
① 我が国周辺で発生する船舶事故隻数を令和7年と比較し約1割削減を目指す。
② ふくそう海域における航路を閉塞するような社会的影響が著しい大規模な船舶事故の発生数をゼロとする。
③ 海難における死者・行方不明者を減少させるためには、高い救助率を維持確保することが重要であることから、救助率95%以上とする。
イ 今後の海上交通安全対策を考える視点
近年、船舶事故隻数は減少傾向で推移し、また、ふくそう海域における大規模な船舶事故も発生していない状況を鑑みると、これまでの対策は有効であったと認められる。
次のような視点を踏まえて、今後の対策を推進していくこととする。
① ヒューマンエラーによる事故の防止
船舶事故はヒューマンエラーに起因するものが極めて多いことから、同事故を防止するための対策を推進する。特に船舶事故の多数を占める小型船舶への対策の強化を図る。
② ふくそう海域における大規模な船舶事故の防止
船舶がふくそうする海域において一たび事故を発生させた場合には、海上輸送の遮断、航路の閉塞といった大規模な船舶事故に拡大する蓋然性が高いことから、安全対策の強化を図る。
③ 旅客船の事故の防止
不特定多数の乗客に被害が生じる可能性がある旅客船の事故を防止するため、事業者に対する指導監督の充実・強化等の対策の強化を図る。
④ 人命救助体制及び自己救命対策の強化
海難が発生した場合に乗船者等の迅速かつ的確な捜索・救助活動を実施するための人命救助体制の充実・強化を図るとともに、ライフジャケットの着用推進等、自己救命対策の強化を推進することで、救助率の向上を図る。
(5)航空交通の安全
ア 第12次交通安全基本計画における目標
① 本邦航空運送事業者が運航する定期便について、死亡事故発生率及び全損事故発生率をゼロにする。
② 航空事故発生率、重大インシデント発生率及び地上作業、施設等に起因する人の死傷又は航空機が損傷した事態の発生率に関する22の指標で、5年間で約17%の削減を図る(特集-第3表)。
【死亡事故発生率及び全損事故ゼロ】 |
|||
| 令和12年度 目標値 |
|||
|---|---|---|---|
① 定期便を運航する本邦航空運送事業者の死亡事故発生率(回数あたり) |
0.00 | ||
② 定期便を運航する本邦航空運送事業者の全損事故発生率(回数あたり) |
0.00 | ||
【22の指標 5年間で約17%削減】 |
|||
| 業務提供者の区分 | 令和12年度 目標値 |
||
| 航空 運送 分野 |
(1)定期便を運航する本邦航空運送事業者 (最大離陸重量5.7tを超える固定翼機で定期便を運航する事業者であって、定期便に使用する機材での運航に限る) |
①航空事故発生率(時間あたり) |
0.38 |
②航空事故発生率(回数あたり) |
0.76 | ||
③航空事故発生率(回数あたり)(定期便に限る) |
0.65 | ||
④重大インシデント発生率(時間あたり) |
1.15 | ||
⑤重大インシデント発生率(回数あたり) |
2.28 | ||
| (2)(1)以外の航空運送事業者及び航空機使用事業者 ((1)の事業者による定期便に使用しない機材での運航を含む) |
⑥航空事故発生率(時間あたり) |
9.26 | |
⑦航空事故発生率(回数あたり) |
6.66 | ||
⑧重大インシデント発生率(時間あたり) |
20.77 | ||
⑨重大インシデント発生率(回数あたり) |
14.43 | ||
| 国、地方公共団体 | ⑩航空事故発生率(時間あたり) |
9.40 | |
⑪航空事故発生率(回数あたり) |
11.27 | ||
⑫重大インシデント発生率(時間あたり) |
2.69 | ||
⑬重大インシデント発生率(回数あたり) |
3.22 | ||
| 個人 | ⑭航空事故発生率(時間あたり) |
86.88 | |
⑮航空事故発生率(回数あたり) |
83.65 | ||
⑯重大インシデント発生率(時間あたり) |
38.61 | ||
⑰重大インシデント発生率(回数あたり) |
37.18 | ||
| 交通 管制 分野 |
航空保安業務等提供者 | ⑱交通管制分野に関連する又は関連するおそれのある航空事故発生率(管制取扱機数あたり) |
0.00 |
⑲交通管制分野に関連する又は関連するおそれのある重大インシデント発生率(管制取扱機数あたり) |
0.49 | ||
| 空港 分野 |
空港管理業務等提供者 | ⑳空港の設置管理者が管理する施設若しくは運用に起因する又は起因して発生したおそれのある航空事故発生率(着陸回数あたり) |
0.00 |
㉑空港の設置管理者が管理する施設若しくは運用に起因する又は起因して発生したおそれのある重大インシデント発生率(着陸回数あたり) |
0.00 | ||
㉒制限区域内において地上での作業又は地上の施設若しくは物件に起因する人の死傷又は航空機が損傷した事態の発生率(着陸回数あたり) |
13.39 | ||
イ 今後の航空交通安全対策を考える視点
我が国においては、航空安全プログラム(SSP※)を導入し、国が航空全体の安全目標指標及び達成に向けた管理計画を定め、各業務提供者と個々の安全目標指標等について合意した上で、その安全管理システム(SMS※)を継続的に監視、監督、監査を行うなどにより、安全の向上を図る取組を推進してきた。今後は、安全目標の達成状況等、SSPの実施状況の変化に対応したSSPの改定を適時に実施し、更なる航空安全対策の深化・高度化を進める。
※SSP:State Safety Programme
※SMS:Safety Management System
また、新型コロナウイルス感染症の拡大により落ち込んだ航空需要は、国内線・国際線ともに着実な回復を見せており、この回復傾向は今後も続いていくことが予想されているところ、空港需要が増加する状況を踏まえ、空港機能強化等の需要増への対策と、航空交通システムの安全維持・向上を一体として進めることが重要である。
さらに、新技術や産業の発展に伴う安全行政の新たな展開を図っていくことが喫緊の課題となっている。