離島の役割

海洋基本法、離島振興法、海洋管理のための離島の保全・管理のあり方に関する基本方針、離島振興基本方針にも示されているように、離島は以下のような役割を担っていると考えられます。

我が国の領海及び排他的経済水域等の保全

我が国の領海又は排他的経済水域等を根拠付ける基線は、我が国の最外縁部に存在するものであり、地理的にその多くは本土から離れた離島に存在しています。我が国が多くの離島を有することによって国土面積の約12倍の広さを誇る管轄水域を有することにもなっています。

海上交通の安全の確保

船舶が安全に航海をするためには、拠点となる港湾や避難港のほか、灯台等の航路標識といった海上交通の安全施設等が不可欠であり、これらが設置されている離島も多く存在しています。

海洋資源の開発及び利用

我が国周辺海域は水産資源に恵まれ、離島は古来より漁業活動の目印や拠点として重要な役割を果たしてきました。また、昨今、我が国周辺海域に存在する豊かな海洋資源(鉱物・エネルギー資源、水産資源等)に対する期待が高まっています。

これらの恩恵を最大限に享受し、また持続可能な開発を行っていくため、今後、期待が膨らむ周辺海域の未利用エネルギーの開発やそのための利用の拠点としても、離島は一層重要な役割を担っていくことが想定されます。

海洋環境の保全

離島及びその周辺海域は、多様な生物の生息・生育の場となっており、離島独自の生態系も形成されています。

領域警備及び安全保障

離島の中には、海上保安庁の事務所や自衛隊の基地等が置かれ、我が国の領域主権を害する行為から我が国の領土と領海を堅守する役割を果たしているものも多くあります。

その他の役割

上記のほかにも、離島には様々な役割が求められています。