「障害のある当事者からのメッセージ(知ってほしいこと)」の集計結果

8.発達障害

事項 人数(人) 割合
255 100.0%
(1)障害の内容について
 1) 共通事項
 1 外見で分かるものだけが障害ではなく、外見では分からないために理解されずに苦しんでいる障害もある。 233 91.4%
 2 障害の種類も程度も様々であり、一律ではない。 205 80.4%
 3 障害は本人や家族の責任で生じるものではない。 202 79.2%
 4 「みんな一緒に」「できないことや苦手を克服」といった社会の当たり前の価値観に苦しんでいる人もいる。 184 72.2%
 5 目が悪くなれば眼鏡をかけるように、不自由さを補う道具や援助があればできることは多い。 177 69.4%
 6 普通の人と同じようにできないのは、努力が不足しているからではない。 173 67.8%
 7 障害があっても普通の生活をしたいと願っている。 159 62.4%
 8 「障害がある人」とは「特別な支援が必要な人」である。 146 57.3%
 9 障害は誰にでも起こり得る身近なもの。 142 55.7%
 10 障害が重度でも生き甲斐や役割を持つことでいきいき生活できる。 137 53.7%
 11 障害があるために特別な目で見られたり、同情されたり、軽蔑されたりすることは耐え難い。 126 49.4%
 12 障害があることは、「不幸」ではなく「不自由」なだけ。 110 43.1%
 2) 障害別事項
 1 全国に6.3%いると言われながら十分な理解と支援をなかなか受けられていないLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥/多動性障害)、アスペルガー、高機能自閉症などの軽度発達障害者が存在している。 219 85.9%
 2 外見では分かりにくい障害のため、「態度が悪い」「親の躾が悪い」などと批判されやすい。 214 83.9%
 3 人の表情・態度や裏表が読み取れず、的確な状況判断ができない。 188 73.7%
 4 普通の人のようにやらなくてはと思いつつも、そうできないことに苦しんでいる。 180 70.6%
 5 知能が高くて生活に問題はなさそうに見えても、社会生活に問題がある。 178 69.8%
 6 年齢相応の社会性が身に付いていない。 172 67.5%
 7 普通の人とは異なる感覚(五感、平衡感覚、認知など)が生じている場合がある。 172 67.5%
 8 軽度発達障害児を抱えて社会から孤立し、相談場所が存在することすら知らない家族がいる。 157 61.6%
 9 順序立てて論理的に話すことが苦手。 152 59.6%
 10 子どもの子育てでは保育困難な状況に陥りやすく、孤立した子育ての中では児童虐待にもつながりかねない。 147 57.6%
 11 トゥレット障害では、顔を歪めたり、突然大声を出したりするチック症状があって、何事かと驚かれるが、本人がわざとしているわけではなく、ぜんそくやアトピーと同じように、そういう器質をもって生まれてきたためであることを理解して。 99 38.8%
(2)必要な配慮について
 1) 共通事項
 1 障害者に関わる専門家は必要な知識をしっかりと身につけて。 212 83.1%
 2 本人や家族の努力だけでは解決できないことが多くある。 212 83.1%
 3 障害があっても働きたいと願っているので、働くための支援や働く場を確保して。 191 74.9%
 4 「障害があるからできない」と決めつけずに、できることを一緒に考えて。 168 65.9%
 5 障害だけを見るのではなく、一人の人間として全体像を見て。 148 58.0%
 6 障害者のためのサービスをもっと利用しやすくして。 147 57.6%
 7 障害者にもいろいろなことに挑戦できる機会を多く設けて。 131 51.4%
 8 自分の障害のことを端的に説明するのは難しいので、障害の内容よりもどのような支援が必要かを聞いて。 127 49.8%
 9 自分の周りにいる障害者のイメージで障害者一般を考えないで。 125 49.0%
 10 福祉の制度や施設の中だけに障害者を囲い込まないで。 125 49.0%
 11 特別扱いではなく普通の人としてさりげなく接して。 116 45.5%
 12 思いこみや押し付けの援助ではなく、援助が必要かどうかを尋ねてから必要な援助をして。 116 45.5%
 13 障害を無くしたり軽くすれば、問題が無くなると考えないで。 112 43.9%
 14 相互理解のために自然に交流できる場を設けて。 104 40.8%
 15 何かができないことを可哀想と思う風潮を改めて。 99 38.8%
 16 「障害があるのに頑張っている」と変に美化しないで。 90 35.3%
 17 「障害」というイメージが悪い言葉を他の適切な言葉に変えて。 84 32.9%
 18 イベント等で障害に対する配慮がされている場合は、事前に十分周知して。 76 29.8%
 19 ことさらに障害に関する言葉や事実を避けて話したり、遠まわしに言われることは、心の負担となる。 75 29.4%
 20 介助者がいても、介助者ではなく本人に話しかけて。 72 28.2%
 21 交通機関の障害者割引を利用する際に、嫌な顔をしないで。 66 25.9%
 22 子ども扱いしたり友達言葉で話しかけないで。 62 24.3%
 23 障害について理解するため、車いすやアイマスクなどで障害を疑似体験してみて。 52 20.4%
 2) 障害別事項
 1 教え方や学習の仕方をきめ細かくすることで、克服できる部分が多い。 208 81.6%
 2 視覚的なサポートがあると理解しやすい。 168 65.9%
 3 発達障害があることを周囲の人に知ってもらえるようなマークやサインがあると良い。 110 43.1%

資料目次 |  前ページ |  次ページ