障害者政策委員会(第11回)議事録 3

○ 石川委員長 再開します。このパートでは、NPO法人筋痛性脳脊髄炎の会の篠原様、NPO法人全国言友会連絡協議会の松尾様、NPO法人全国精神障害者地域生活支援協議会の田中様から御意見をお伺いしたいと思います。本日は、お忙しい中御出席いただきまして、ありがとうございます。

先ほどと同じように、最初に各団体から10分ずつお話をいただき、まとめて委員からの御発言、御質問等をいただきたいと思います。

それでは、篠原さん、よろしくお願いします。

○ 筋痛性脳脊髄炎の会(篠原氏) NPO法人筋痛性脳脊髄炎の会の理事長の篠原三恵子と申します。本日は、このような機会を設けていただき、ありがとうございました。

筋痛性脳脊髄炎という病気について、ほとんどの方は御存じないと思いますので、少し説明させていただきます。

この病気は、慢性疲労症候群と日本では呼ばれていますが、カナダやイギリス、ヨーロッパでは筋痛性脳脊髄炎と呼ばれています。突然激しい倦怠感に襲われ、生活が著しく損なわれるほど強い疲労とともに、頭痛、微熱、筋肉痛、脱力感などの全身症状と思考力、集中力低下などの神経認知機能障害が長期にわたり持続し、社会生活が困難になる病気です。主な病態は中枢神経系の機能異常や調節障害であり、通常ウイルス感染後に発症するというのが欧米諸国による共通認識で、決して慢性疲労が重症化するとこの病気を発症するわけではありません。

国際保健機関で神経系疾患と分類されていますが、まだ詳しい病態は不明で、有効な治療法もなく、成人が発症前のレベルの身体機能を取り戻す率は0~6%との報告があります。国際学会は患者の約25%はほとんど家から出ることができないか、寝たきりに近い重症患者であると発表しています。

国内の患者数は推定で30万人とされています。ところが、身体障害者手帳を取得できる方は0.01%、0.1%ではなく、0.01%であると推定されています。また、障害者総合支援法の対象疾患でもなく、医療費の助成も受けられません。この数字をお聞きになっただけでも、この病気の患者の置かれた深刻な状況をおわかりいただけるのではないでしょうか。

生きていくため、そして社会参加するために必要な車椅子やホームヘルプも利用できず、必要な医療を受ける権利、教育を受ける権利、選挙権を行使する権利、働く権利などが保障されずに、患者たちは本当に社会から孤立しています。また、この病気に対する社会の認知度は非常に低く、家族や周囲の理解を得られなかったり、中には詐病とみなされ、差別的な処遇を受けてきました。

最初の質問ですが、どのような場合を差別的取り扱いと考えるかということですが、障害者を理由とするあらゆる区別、排除、または制限によって全ての人権及び基本的自由を差別なしに完全に享有することを妨げられることであり、合理的配慮が欠如していることによって、ほかの人と平等に社会参加する権利を奪われていることであると考えます。

2011年に障害者基本法が改正され、障害者に慢性疾患に伴う機能障害が含まれることになりました。そのとき、私たちは非常に大きな期待を抱いたのを今でも覚えています。ところが、実際には筋痛性脳脊髄炎だけではなく、多くの難治性疾患を抱える障害者は他の人と平等に社会参加する権利が保障されていません。難治性疾患によって日常生活または社会生活に相当な制限を受けているのに、生活の維持や社会参加をするための支援を受けられないというのは合理的配慮に欠けており、障害者差別解消法の対象となる差別に当たると私たちは考えます。

つまり、行政の障害者福祉サービスの申請に際して、障害者総合支援法の障害の範囲における難病の対象規定により除外される難治性疾患があることは、行政機関において不当な差別的取り扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならないとしたことと矛盾しているのではないでしょうか。

障害者差別解消法の基本方針では、障害を理由とする不当な差別的扱いをしないとしていますので、政府による法制度の見直しを含め、その完全な実現のために全力を挙げて取り組んでいただきたいと私たちは思っています。

1-3の質問の合理的配慮の基本的な考え方ですが、難治性疾患を抱える障害者の多くは、体力がないために活動を制限せざるを得ず、無理をすると悪化する、激しい疲労や痛み、睡眠障害などにより体調に波があり、継続的活動が困難、体調が不安定で長時間の休養を必要とし、短時間しか活動できないなどの困難を抱えており、障害の特性や病気の特性に応じた一人一人の体調や体力に応じた社会参加の権利を保障するための合理的な配慮が必要です。

また、障害者差別解消法において、障害者本人の意思表明があった場合に合理的配慮をしなければならないとしていますが、病気による内部障害は外から見えにくいために、障害を理解されることが困難で、時として詐病の扱いを受けてきた疾患さえある歴史を考えると、長年差別と抑圧にさらされてきた疾患を抱えた障害者に意思表示を求めるのはハードルが高過ぎるのではないでしょうか。

難病や難治性疾患の方も障害者差別解消法の対象であることを難病当事者はもちろん、広く国民に周知し、難病者が合理的配慮を求めやすくするような環境整備が必要だと思います。

1-5の差別を解消するための取り組みについてですが、いわゆる従来の障害者以上に難治性疾患を抱える障害者は遠慮して必要な支援を我慢する傾向にあります。こうした患者の特性を考え、支援者となるべき行政職員がそのことをよく理解するために、障害当事者による研修は必須とするべきですし、配慮を求めやすくするためには意思表示に向けた支援が必要という問題意識を育てる研修が必要です。

次に2-1の質問です。難治性疾患を抱えた障害者が合理的配慮の欠如のためにどのような生活を強いられているのかということを御理解いただくために、筋痛性脳脊髄炎の実例を挙げて説明させていただきます。

患者には、身の回りのこともできず常に介助が要り、終日就床を必要としている患者や、身の回りのある程度のことはできるけれども、しばしば介助が要り、日中の50%以上は就床している患者。身の回りのことはでき介助も不要であるが、通常の社会生活や軽労働は不可能である患者などがいます。

ですから、障害の程度に応じてホームヘルプを受けられなければ社会参加どころか、生命を維持することもできません。また、外出するためには重症度に応じて電動車椅子やリクライニング付き車椅子が必要であり、押していただかなければ、私のように外出できない方もいます。タクシーや電車を使って通院等をした後、何日も何週間も寝たきりの生活を強いられる患者さんがいます。こうした場合は、電動車椅子を支給されるべきだと私たちは考えます。こうした合理的配慮を受けられないために、ほとんど外出できない患者が非常に多いというのが現状です。

また、選挙権を行使できない患者が相当数いますが、それは車椅子を支給されない、また外出支援も受けられず、郵便による投票も認められていないという理由からです。郵便等による不在者投票を認めるなどの合理的配慮をしていただいて、投票する権利を保障していただきたいと思います。

小児の場合、義務教育すら受ける権利を奪われているケースがございます。慢性疾患を抱える小児には、病弱児のための特別支援学級、入院している小児ですと院内学級というのがありますけれども、筋痛性脳脊髄炎の症状で通学できない場合には、義務教育すら保障されていません。自宅で療養している場合には特別支援教育という制度がありますけれども、この特別支援教育というのを知っている教育委員会が非常に少ないというのが現状です。

やっと特別支援教育で訪問教育が実現したものの、その間に1年以上たってしまったという実例がこの患者さんの中にございます。この方の場合は、訪問教育に結びつきましたけれども、そのことを知らない患者さんも多く、ほかの疾患のお子さんでも義務教育を保障されていないケースがあるのではないかと考えられます。

3-1の事業者が講ずるべき事項についてですけれども、この病気の場合は、ほとんどの患者さんは仕事を継続することができません。ただ、軽症の場合は次のような配慮があれば就労の可能性が高まります。

短時間労働や週に数日の勤務、休憩室に長椅子やついたてなどを置いていただいて、横になって休むことを認められる。ラッシュアワーを避けるために、時差出勤を認めていただける。体調が不安定であることから、フレキシブルな勤務時間や在宅ワークなどを認めていただけるなどのことです。幾つかの事例から、こうした筋痛性脳脊髄炎の患者が社会参加する権利が保障されていないことがはっきりおわかりいただけるのではないでしょうか。

4-1の質問の差別の解消の推進に関する事項についてですけれども、障害施策における長期慢性疾患患者等の対応についての国際的な動向の情報収集や、その対策についての体制整備の促進、また就労実態を含む患者の生活実態の横断的な調査の実施を私たちは期待しています。

そして、最後の質問です。

難治性疾患や難病についての差別事例が集積されてきたことが余りありません。丁寧なヒアリングやパブリック・コメントでの事例収集をするなどの努力が必要です。そして、まずは障害者施策の対象から除外され、制度の谷間にある難治性疾患を抱えた障害者の事例から始めるべきだと私たちは考えます。健康を奪われ、職を奪われ、社会参加する権利も保障されず、病名によって差別されながら生きるということがどんなにつらいことであるのか、御理解いただきたいと私たちは思っています。

全ての難治性疾患を抱えた障害者が社会参加するための合理的配慮をニーズに応じて当たり前のように受けられる世の中になってほしいと私たちは心から願っております。

御清聴ありがとうございました。

○ 石川委員長 篠原様、ありがとうございました。

それでは、全国言友会連絡協議会の松尾様、お願いします。恐縮ですが、10分程度でお願いいたします。

○ 全国言友会連絡協議会(松尾氏) NPO法人全国言友会連絡協議会、全言連と略称しますけれども、その理事をしております松尾久憲と申します。

日本国内の34地域にある吃音のある人たちのセルフヘルプグループを会員とする全国的な組織です。本日は、このような意見表明の機会を与えてくださり、ありがとうございます。

最初に、このヒアリングの準備をしている間に、ちょうど1月28日の朝日新聞の朝刊に、吃音を持った方が自死されたという記事が載りました。非常に衝撃的な記事で、『吃音伝わらなくて』とか、『就職4カ月、命を絶った34歳』という大きな見出しがついております。

職場で吃音のことで理解が得られずに厳しい言葉を受けたと聞いております。吃音のある人、誰でも共感できるものがあるのですけれども、差別的な要因とも絡んでいるのではないかなと推測します。

吃音とは言葉がなめらかに出ない、繰り返したり、伸ばしたり、詰まって出るまでに時間がかかるという障害なのですけれども、私も難発性の吃音を持っております。言語能力のうちで話すという能力における障害なのです。吃音は言葉を獲得する幼児期から見られますが、ほとんどの幼児は自然回復するのですけれども、一部のお子さんは固定化して成人まで持続します。

小学校時代というのは人間としての発達を遂げる時期ですけれども、吃音の進展の時期でもありまして、その意味では学校現場での取り組みというのは重要だと思います。また、学業を終えて職業生活に入っていくときに新たな試練を受けます。就職面接でつまずく人が多いのも事実で、この時期に言友会に入会される方も多くいます。

ということで、意見書のほうには雇用に関するところと教育に関するところを意識して記載しております。ちなみに、吃音のある人というのは100人に1人という割合と言われております。1%、少数派ですけれども、日本だけでも100万人以上の数の方がいらっしゃいます。吃音は障害者制度の谷間にあって公的な支援がなく、吃音のある人は自分の力でいろんな問題と戦っているという状況にあります。

それでは、意見書について順番に説明させていただきます。

最初に、不当な差別的取り扱いの基本的な考え方ですけれども、吃音のある人は、その特徴的な話し方、こういう話し方ですが、それをことさら強調して捉えられてしまいがちです。少数派であるということ、そしてその負のイメージによって、その人が持っている他の能力をも低く捉えられがちであること、また、人と違うことでからかいや攻撃の対象とされやすいということがあります。そういう、人としての正当な評価を拒む、あるいは人としての尊厳を認めない、そのような態度が不当な差別的取り扱いに結びついてくるように思います。

例えば就職面接ですが、非常に緊張する場面です。いつもよりも症状が重くなります。自分の名前がスムーズに出ないですとか、会話に時間がかかるなどがありますけれども、その場合に、十分に発言の時間や機会が与えられなかったりするということは不当な差別的取り扱いの例といえます。

それから、続いて差別的な取り扱いが許される正当な理由ですけれども、仕事の本質部分が言葉で情報を伝えるというような場合、それに当たるのではないかと思います。アナウンサーみたいな仕事です。吃音を持っている方でアナウンサーという方もいらっしゃることはいらっしゃるのですけれども、一般的にはそういう仕事は難しい。

教育という点からは、差別的な取り扱いを許すというような正当な理由はないのではないかなと思います。

続いて、合理的配慮についてですが、その基本的な考え方としては、特徴的な話し方に対して寛容の気持ちで接していただいたり、あるいは言葉以外の代替の手段でコミュニケーションを補う方法を講じるなどによって、吃音のある人の持てる能力を十分発揮できるような配慮のことを言うと思います。

学校の現場では子供たちの学習する機会や発表する機会などを一方的に奪わないということだと思います。

1つの例として、就職面接で吃音があるということがわかりますと、検査官は質問をゆっくりするとか、話し終わるまで待つとか、発言の機会を十分に与えるということなど、話しやすい状況をつくっていただくというのがその例だと思います。もう一つの例としましては、最近もありましたけれども、ファーストフード店で注文テーブルの上のメニュー盤がなくなったというのがあります。効率性のためなのでしょうが、そうすると、お客さんは口頭での注文を余儀なくされ、吃音のある人にとっては不快な気持ちになったり、注文をあきらめてしまったりしました。この場合のメニュー盤というのは、口頭だけではなくて指さしでも注文できるという点で一種の合理的配慮なのかなと思います。

それから、合理的配慮が免除されるような「過重な負担」とはどういう場合かですが、そういう場合を考えるのは非常につらいことなのですけれども、強いて言えば、安全・安心のために迅速な対応を要求されるような状況のときはそういう場合かなと思います。言葉による伝達がすぐにできないことがあるということで。例えば消防の場面とか救急医療の場面、人命にかかわる場面などです。

当然、経済的効率の視点もあります。企業などに勤めた場合には、合理的配慮をするために費用や時間が大幅にかかるような場合です。吃音のある人の能力を犠牲にしてもそういう経済的効率が要求されると判断されたような場合がそんなような場合かなと思います。

続いて、4の、差別の解消を推進する施策ですとか、障害者差別解消支援地域協議会に関してですけれども、吃音という障害についての理解はまだまだ十分にされていないように思います。民間企業においても、教育の分野においても、吃音のある人の心理とか行動特性などを理解するような研修を開催していただくことを要望します。意見書の中でも書いておりますけれども、吃音の公的な相談機関の設置、吃音の専門家の養成などもお願いしたいなと思っております。相談できる場が少ないということが吃音のある人が孤立して精神的に追い詰められる、そういう状態になりやすいという現状があります。

それから、障害者差別解消支援地域協議会というのは、資料によりますと国や地方公共団体や関係する機関の既存の組織を生かした会議体とする方向のようですが、吃音の場合には相談する場が少なく、新たな機関や組織づくりを支援するという機能を持っていただきたいと思います。我々、言友会のような当事者団体もぜひ組み入れていただきたいと思いますし、また、当事者団体としてもいろいろな企画をしておりますけれども、例えば10月22日というのは国際吃音啓発の日なのですけれども、それに合わせていろんな活動をする、そのような場合に支援とかPRをしていただきたいなと思っております。

最後に、その他の意見として書かせていただいておりますけれども、障害の範囲です。これまでよりも広く捉えていただいて、差別的な取り扱いを生みやすいような機能障害。そこには吃音も入るのではないかと思うのですけれども、また心身の特徴保有者なども対象に含めていただければと思います。

できるだけ対象となる障害の谷間を少なくするという意味ですが、差別の解消ですとか人権侵害の防止というような非常に重大なところに重きを置いていただく、そのような運用をしていただくのがふさわしいのかなと思っております。

以上、最初に紹介した新聞記事のことなどを思い起こしていただき、吃音に寛容な社会にしていかなければならないと我々は思っております。ありがとうございました。

以上です。

○ 石川委員長 松尾様、ありがとうございました。

それでは、最後に全国精神障害者地域生活支援協議会の田中様、お願いいたします。

○ 全国精神障害者地域生活支援協議会(田中氏) ありがとうございます。NPO法人全国精神障害者地域生活支援協議会、通称あみと申しておりますけれども、そこから参りました田中と申します。きょうはよろしくお願いいたします。

実は我々の活動というか集まる会員というのは、地域の精神障害のかつて小規模作業所という、いわゆる作業所と呼ばれたところや小さなグループホームなどが集まって、このままではどうにも立ち行かないねということで集まり始めて90年代の終わりごろに結成した団体です。私自身ももう30年近く、精神障害者の小規模作業所、家族会の人たちが立ち上げた作業所に職員として入ってずっとこの仕事を続けています。

そういった立場というか、その中で感じる差別的な状態といいますか、我々がこの後これからもどうすべきか、これを機会にみんなで集まって話をしたところで少しお話ができればと思っております。

まず、不当な差別的取り扱いの基本的な考え方としてどのような場合をというところでいくと、我々は集まると家族会の方々も一緒に集まったりすると、いつも精神障害者は何かにつけて差別をされていると言われて、他の障害の福祉の分野からも遅れているし、もちろん市民からとか、街の中からとか、あるいは近所にもなかなか言えないし、親戚の中にもなかなか言えないしというようなことで差別的なイメージの中でずっと暮らしているということがいつも語られるのですけれども、きょう、冒頭に厚生労働省の課長さんからのお話があったりして、その資料を見ていて、ここもそうだなといつも思っていることがこの文章に出ているなと思ったのは、例えば2枚物の厚生労働省の資料の中の2枚目の参考というところで、精神病床の機能分化に関する事項ということでとても的確に書いてあるかのようなのですけれども、3つ目の○の急性期の患者に手厚い医療を提供するため、医師、看護職員は一般病床と同等の配置を目指すという、急性期の患者に手厚い医療をするために普通の医療をするのです。つまり、普通の人には、普通の精神障害者にはどんな医療をしているのですかという状態が今存在していて、急性期でとても大変なときにはやっと普通の医療を提供することをこれから目指すという、このような医療の状態にあるということは、まず一体何なのだという市民の差別だとか何とかと言っている場合ではないのではないか。国の制度そのものが、政策そのものが非常に差別的な状態にあるのではないかと改めて感じるところです。

また、ほかにも保護者ということで、かつて保護義務者と呼ばれていましたけれども、家族に責任をずっと押しつけていくというか、負担を強いていく体制が今回ようやく法改正によって新たな精神保健福祉法ということになりましたけれども、次に出てきたのが家族等という言い方で、今度は家族と言われる人であれば誰でもいいから入院に同意することができる。むしろ規制緩和がされて、御本人の人権侵害状況はさらに深まるというようなことがまた起きてきたということだと思います。

冒頭、厚生労働省の方から医療保護入院の方は退院に向けた積極的な支援を図るのですということなのですけれども、1週間医療保護入院で強制入院は、1週間以内に環境整備相談員を置いて退院推進のための委員会を設置するとなっているのですけれども、退院のそのための委員会の委員には地域の事業者を呼ぶことができる。本人が希望しなければ呼ばなくてもいい。また、本人が希望しなければ本人も出なくていい。入院は本人の希望が一切無視されているのに、そういうときだけは本人の希望が優先されるという、これは御都合主義というか、都合のいいところは本人の権利を尊重しているような、聞いているような振りをしながら、実は聞かない体制をつくっているのだなと思っています。それを差別的な状況と言わずして何を言うのかと思います。精神医療状況の中には、そういった一般の医療からほど遠いところに置かれている精神医療の中で、それがさらに進められていくという状況だと思いますし、その象徴が病床転換型の住居ということになるのではないかと思います。

これができたときには、さらに差別的な状況は深まるというか、新たな差別の場所を設置する、そういう方針が出ていくことになるのではないかと非常に危惧しているところです。

次に、不当な差別的取り扱いの考え方として正当な理由がある場合は差別とはならないとされているということですけれども、日本語としておかしいというか、不当な差別的取り扱いが正当な理由がある場合は不当ではないというか、不当と書いてあるのに正当と言うというのは一体何なのか。これも都合よろしくというか、施策を進めていく側の、あるいは我々支援者もそういうことになるのかもしれませんけれども、不当だと言いながら、何か言葉をつなげていくと正当化していく、そういうことを我々は続けてきたのではないかと思います。

尾上さんの障害のある人は2級市民だという御指摘の言葉がずっと胸に突き刺さったまま今の時間を迎えているのですけれども、保護の対象として、聞いてあげるときには聞いてあげるけれども、聞きたくないときには聞かないという体質が国の制度にも、我々の事業をしている側にももしかしたら残っているのかもしれないし、それをより一層強化している、これからもしていくのかもしれない、そのことをいつも常に検証していくことが必要なのではないかと思います。

やむを得ずいろんなことが起きるということがありますが、私自身の体験としても医療保護入院に加担をというか、手伝いをして病院に連れて行ったりということも経験としてはありますけれども、非常につらい思いです。そして、入院させたら退院させないと病院に言われたときに、では、御本人とも退院を約束して連れて行ったのだから、どんなことをしても退院するのだという準備をみんなでしたりということをしてきました。必要なときに必要なことがもしかしたらあるかもしれないし、我々の力不足で、力及ばず何か御本人に対する不当な取り扱い、差別的な取り扱いをするかもしれない、したかもしれないということをいつも反省しながらチェックをしながら、改善に向けたことを日々の事業、活動の中でしていかなければならないのではないかと思っております。

そのような意味でいくと、これも国の資料の中で、指針の中で出てくる受け皿という言葉。地域の受け皿を用意し、その1つであるのが病床転換施設なのかどうかということもありますけれども、そもそも受け皿という言葉を使うことはどうなのかと。受け皿で拾わなければ生きていけない人たちを保護し、守っていく、そういうものが仕事なのだろうかと思います。地域をつくればいいのであって、地域の受け皿をつくることではなくてと、これはいつも現場の人間たちが集まり、あるいは当事者の人たちと話す中で、受け皿をつくりましょうという言い方は余りにも不遜ではないか、失礼ではないかと思っています。こういうような言葉の使われ方もいろんな場面で出るなと思っています。

そのように今の状態というのは、我々というか、専門家がつくってきたいろんな弊害というか、その時代時代には恐らく必要だったのかもしれないとは思うのですけれども、例えば精神医療の場合は強制労働所や閉じ込めるだけの場所から、この人たちには医療が必要だということで精神科医療、精神病院ができ始めてきて、そこで精神障害を持った人たちに治療が施されるようになっていろんな改善が進んできた。それがその後ずっといくと、精神病院が今度は唯一の収容の場所だということが当時の精神衛生法に書かれて、施設が収容禁止規定ということで、座敷牢やいけないところに収容するのではなくて医療のあるところに入れましょうという法律になったら、これがしばらくたってくると、今度は身体合併の方々が精神病院以外は入れてもらえないという、それが法律の縛りで入れてもらえないということになったので、また法律を改正して一般の病院でも受け入れるべきだということが法律上なったのです。

先週話したところでも、福岡県のあるところでは、グループホームに入っている人がもうこのままいくと人工透析だと言われて、人工透析だと言われたのだけれども、探してみたら片道3時間かかるところしか受け入れてもらえない。つまり、往復6時間で行って、行った先で何時間かの人工透析を受けて、それを週3日グループホームでやれるのか、やれないのかということの話が出たりしています。

ですから、精神障害を持った人たちに必要な医療が提供されない。在宅でいると、精神障害があるのに必要な医療が提供されないかわりに、精神病院に入ることによって過剰な医療が提供されているのか、過剰とは言えない薄い精神医療が提供されているのだと思っています。我々がこれも検討に参加するのは患者さん、精神障害を持った人たちを精神病院に閉じ込めているというだけではなくて、精神医療が精神病院に閉じ込められている。地域の中にもっとたくさんきちんとした精神医療が欲しい。往診してほしいというときには往診してくれるお医者さんはいないし、本当にきょう一泊とめてくれるところがあるといいのに、いやいや待てといって3日ぐらいはグループホームや在宅で一生懸命みんなが手当して、ベッドが空いたのでどうぞと言ったら、そのときにはもう落ちついていて行く必要がないというようなことが地域にいると本当に普通にあります。

そのような必要なところに必要なものがないというような状態をどのように解消していくかということをいつも検討し続けることなのかなと思っております。今、差別的なことなのでその差別をなくそうということだけではなくて、どのような状態に向かって取り組んでいくかということが非常に大事なのだと思います。差別解消のための指針というのは、今はこれが差別だと責めて済むことではなくて、今、足りないところは、この先どのように進めていくかということをお互いの信頼に基づいて進めることだと思っています。

我々が出した資料には差別的な取扱があります、アパートの入居の拒否がありますなどということもありますけれども、もう一方では、不動産屋さんの中には、私たちには部屋を探すのが仕事、お貸しするのが仕事なのです、そういうふうにするのですという不動産屋さんもあらわれてきていますし、最近おつき合いをしている不動産屋さんだと、普通に働いている若者よりも高齢の人や障害を持った人たちのほうが家にいる時間は長いのだから、日当たりのいい生活に便利なアパートを探すべきなので、私はそういうところを探しますと言ってくれる不動産の社長さんも今はいらっしゃる。専門家は正しくて、市民を啓発、啓蒙していくのだということではなくて、市民の中にも差別をなくしていくというか、それはおかしいと思っていらっしゃる方々はたくさんいらっしゃいますので、我々もそういった方々と一緒にいい地域をつくるような、その地域づくりの指針になるような基本の考え方が出てくるととてもありがたいなと思います。

どうも失礼いたしました。以上でございます。

○ 石川委員長 田中様、ありがとうございました。

それでは、これから各委員からの御発言をいただきたいと思います。4時10分までパートの時間を確保したいと思いますので、よろしくお願いします。では、挙手をお願いします。

それでは、川崎委員、お願いします。

川崎委員 家族会の川崎です。ただいまのあみの田中さんのお話を聞かれまして、皆さん、精神障害者の医療の実態というのが少し御理解いただけたと思うのですけれども、まさに本当に差別の中で当事者も家族も生きているわけでありまして、私の感想といたしまして、今ここで具体的にどうこうということは申し上げられませんけれども、政策委員会におきましても、精神障害者の医療の問題についてはしっかりと意見を出していき、改革の方向に進めていっていきたいという思いを皆様に伝えたいと思います。

以上でございます。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

それでは、浅倉委員、お願いします。

○ 浅倉委員 ありがとうございます。浅倉むつ子と申します。

いろいろ困難な中で、今日、このようにヒアリングに出てきていただき、大変貴重な情報をお寄せいただいたということに心から感謝を申し上げたいと思います。

一つ、質問させていただきます。筋痛性脳脊髄炎の会の篠原三恵子さん、私、初めてこの病気の病名を知りました。こういう形で学ばせていただいたということに感謝したいと思います。

大変な病気であるにもかかわらず、身障者手帳を0.1%の人しか持つことができないということなのですけれども、それはどういう原因なのでしょうか。配布されたものには、診断基準が未確立であると言われて身障者手帳が給付されないということが書いてあります。しかし別のところでは、国際的には既に診断基準がわかっており、国際的に認められた診断基準もありますとのことです。このように国際的に認められた診断基準があるにもかかわらず、日本ではなぜ0.1%の人しか障害者手帳が発給されないのかということについて、御意見をぜひお聞かせいただきたいと思います。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

それでは、篠原様、お願いします。

○ 筋痛性脳脊髄炎の会(篠原氏) まず、この病気を診断できるお医者様が本当に極端に少ないです。30万人に対して10人程度です。この病気を、知っている方はほとんどいません。医療関係者の方も御存じありません。そして、国際的な診断基準というのがございますけれども、普通は病気を診断するときに、例えば血液検査をすると何かの数値が少ないとか、そういうふうに数値であらわすものがあるのですけれども、まだそこまでの診断基準がないということです。

そこで、今、客観的な診断基準をつくる研究が日本でも行われているのですけれども、お医者様が知らない。身体障害者手帳の診断書を書けるお医者様というのが決まっているのです。神経内科か整形外科になります。その認定医の方がこの病気を知らないということ。そして、書こうと思っていても、神経医学的所見のところに合致する項目がないのです。例えば、神経学所見を記載するところに感覚障害とか運動障害、起因部位、排尿や排便機能障害がありますかみたいな箇所があるのですけれども、そこになかなか合致しません。そうすると、その他というところに丸をつけることになってしまい、その他であると精神的なものではないか、肉体的な病気ではないみたいな判断になってしまうことがあるということです。

とにかくこの病気が深刻な病気だということが専門医の間でもきちっと把握されていません。私たち重症患者の実態調査を初めて日本でやってくださいという請願を去年の臨時国会に上げました。何とか予算が確保されたようですので、初めて重症患者の実態調査をやっていただき、本当にこの病気の患者さんがどんなに困っているかというのを知っていただきたいと思います。

きょう、こちらにDVDを持ってきたのですけれども、イギリスでは重症患者さんの実態を描いたドキュメンタリー映画などもございます。そして、海外のきちっとした診断基準、国際的な合意に基づく診断基準なども、私たちの会では翻訳して出版、小冊子にしてございますので、お読みいただけたらと思います。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございます。

それでは、新谷委員、お願いします。

○ 新谷委員 新谷です。

言友会の方にお伺いします。

吃音というのは、私は緊張すると吃音が出ると単純に思い込んでいたのですけれども、非常に患者の方が多いというお話ですが、見方としては、ある一定期間、1時間とか面談して話して吃音が出るかというような、そういう判定をするのですか。それが1つ。

2つ目は、皆さんからゆっくり話してもらうとか、緊張を与えない環境をつくっていただく、そういうことで対応が必要だというようなお話があったのですけれども、私たち中途失聴者も同じ状況があるのです。例えばコミュニケーションボードみたいなものを使ってコミュニケーションを少しリラックスしてやる。例えば私たち、耳マークというのをよく使いますけれども、その資料には筆談で対応してくださいとか、ゆっくり話してくださいとかというのを見せて、何とかコミュニケーションをとろうとするのです。言友会の方も吃音として何かこういうカードみたいな、もっとゆっくり話してくださいとか、そういう活動をやられているのですか。その辺を教えていただければと思います。

○ 石川委員長 それでは、松尾様、お願いします。

○ 全国言友会連絡協議会(松尾氏) 後のほうなのですけれども、特に吃音者マークとか、そういうのは今はほとんどの人はつくっていないと思います。ですから、見かけだけでは健常者というか、普通に話す人と全然かわらないのですけれども、話し出すとなかなか言葉が出ない。繰り返すような方ですと何か言いたいのだなということはわかるのですけれども、難発性の人、私みたいに言葉が詰まって出ないという人は、あの人はおとなしくて全然しゃべらない、そういう知識がないからしゃべらないと思われてしまいがちなのです。そういう誤解を受けるということも多々あります。確かに言葉以外、何かツールとか筆談できるとか、そういうことも考えていくべきかなと思います。

最初の吃音の判定ですけれども、吃音というのは緊張する場面、緊張しない場面、全然出方が違う。例えば歌を歌うときにはどもらないですとか、ペットに話しかけるとか赤ちゃんに話しかけるときにはどもらない。ですけれども、大人の人に話すときにはどもる。特にこういう会議体のような緊張する場面だと非常にどもりやすいということがあります。そういう場面によって吃音の出方が違うということ、それから、体調にもよって波があると言われるのですけれども、変動するということもある、そういうところは一般的な障害というのと違うところがあるかもしれません。ですから、判定としましては、ある文章を読む、検査室で読むということをよくされるのですけれども、それだけではなくていろんな生活場面をビデオで撮ったりとかして、いろんな場面でのその人の状況を見て最終的に判断することになるのかなと思うのです。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございます。

それでは、尾上委員、お願いします。

○ 尾上委員 DPI尾上です。

3名の方、どうもありがとうございました。まず、筋痛性脳脊髄炎の会の方と言友会の方から、どちらも制度の谷間に置かれてきた難病や障害のある方々の問題ということが出されたと思っています。これは政策委員会でも11月、12月、委員としても今回差別解消法の第2条でいう障害者は、障害者手帳を持っていない人も含めて含まれるということを確認してきたところですが、その上で2人とも、今後の周知や広報、あるいは事例の集め方についてもっと工夫をしてほしいということも含めて御意見があったかと思います。この周知や広報、あるいは事例の収集でもっとこういうやり方をやってほしいというような提案ということがあれば教えていただければと思います。

つい略称名で呼んでしまうのですけれども、ごめんなさい。改めてあみさんのお話を聞いて、きょうの第1部の話、病棟転換の話というのは、要は差別の上に差別を上塗りする話なのだな、やはりこれは政策委員会として何としても問題にしていかなければいけないなと決意を新たにしたところではあるのですが、その上で、先ほど一部の民間のむしろ不動産屋さんや家主さんのほうが積極的に家を貸してもらえるようにされる方も出てきているという話を聞きました。

ただ、一方でお話を聞いていて、たしか公衆浴場や温泉あるいは公民館で精神障害者に対する欠格条項の条例があったのが、つい14~15年ぐらい前まであったと記憶しています。まだまだそういう経過なので、差別意識やそういったことも含めてあるのかなということで、今回、差別解消法にはグループホームなどの設置の場合、住民同意を求めないということが附帯決議の中に入ったと、これは画期的なことだと思っているのです。

さらに病棟転換などは要らないという意味で、こういうふうにすればもっともっと受け皿ではなくて暮らせる地域ができるのだということで、こういったことを基本方針に盛り込めということの提案があればいただければと思います。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

時間がだんだんなくなってきていまして、どうしようかと迷っている次第ですが、佐藤委員、伊藤委員が手を挙げてらっしゃったので、御質問を述べていただいてまとめてでもよろしいでしょうか。

では、佐藤委員。

○ 佐藤委員 筋痛性脳脊髄炎の篠原さんと言友会の方にお伺いしたいのですけれども、篠原さんのところは、約30万人の患者さんがいるということで、吃音のほうは100万人くらいいるということなのですけれども、差別解消法ができて、これは自分たちが困ったというか、不利益な扱いを受けたときに使える制度ができたのだということがわかっている人は何割くらいというか、何パーセントくらいなのでしょうか。これを変えていくためにどんなことが期待されるのでしょうか。

先ほどの質問と似ていることがありますけれども、よろしくお願いします。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

伊藤委員、お願いします。

○ 伊藤委員 篠原さんにお伺いしたいと思うのですが、本当に大変な中、随分頑張って、社会的にも結構マスコミにも露出度が高くて活動を随分進められていると思いますけれども、しかし、一方で、いろんな制度の中になかなか入っていけないということですが、それは端的に言って、どういうところが原因でなかなか入っていけないように思っておられるか。それは制度なのか、あるいは医療なのか、社会なのかということで簡単で結構ですから教えていただきたい。

もしもこれから運動を進めていくとすれば、優先順位というのはないのでしょうけれども、例えば医療とか障害者福祉を含めて福祉とか難病対策とか、さまざまな分野がありますが、どれをまずターゲットに活動を進めていこうと考えておられるのか、何かあれば教えていただきたいと思います。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

それでは、篠原様から順番に、恐縮ですが、少し手短にお願いします。

○ 筋痛性脳脊髄炎の会(篠原氏) 私の障害ですと、集中力とか記憶力の低下があるので、3つまとめて答えてくださいと言われても、本当にはっきり言って合理的配慮をしていただきたいと思っております。

この病気の場合は、本当に合理的配慮がないので患者さんたちが外出できないのです。外出できなければインターネットをすればいいと思うかもしれないのですけれども、そのインターネットも非常に難しい患者さんが多いのです。そうすると、外出できません、インターネットもできませんということで、私たちの声は本当に今まで闇に葬られてきたと思います。ですから、私たちがどこかへ出ていって訴えるというのは本当に大変なこと、不可能であること、また私もこれだけの緊張をするともう明日はぐったりして動けない。こういう病気であるということを踏まえて、行政の側からアプローチしていただいて、30分とか時間を決めていただいて、この実態を知っていただきたいと思います。

佐藤先生の質問は何でしたか。

○ 石川委員長 どれぐらいの人が差別解消法について理解しているでしょうかということです。

○ 筋痛性脳脊髄炎の会(篠原氏) 私たちの病気の患者さんは、本当に中には新聞も読めないとか、ネットの検索もできないという方もたくさんいます。このヒアリングに来るということで患者さんから意見を集めたのですけれども、やはりその中に障害者手帳を持っていなくても対象になるのでしょうかという質問がありました。ですから、このことは周知していくつもりです。患者会でもやりますし、市役所とかいろんなあらゆるところで、手帳を持っていなくてもいいのだ、慢性疾患の人も障害者差別解消法の対象になるのだということを。どうしたらいいかといっても、それもすごく難しいところではあるのですけれども、患者さんに病院で言うとか、いろんな場面が想定できると思うので、医療機関においてもいろんな場面で啓発活動をしていただきたいと思います。

私たちの会で今緊急に一番優先順位を高くしているのは福祉のことです。というのは、患者会を4年やってまいりましたけれども、患者さんがどんどん目に見えて悪化していきます。この病気は進行性ではございませんけれども、悪化するというのは、合理的配慮を受けられない、必要な支援が受けられないという結果以外の何物でもございません。一日も早く私たちが必要な福祉的なサービスを受けられるようにしていただきたいと思います。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

それでは、松尾様。佐藤委員からの質問がありましたので、どれぐらいの人が認知しているかというあたりをお願いします。

○ 全国言友会連絡協議会(松尾氏) 差別解消法については、ほとんどの方は知らないのではないかなという気がします。私どもは2年前に東担当室長さんに講演をいただいて、言友会の中の一部の人、障害制度改革のことを知っていて、差別解消法も成立したということは知っていると思うのですが、そのほか一般の吃音を持っている人というのは知らないのではないかと思う。障害者制度の中に吃音は入らないものだと決めつけているということがあると思います。

ですから、これからPRとかそういうこともしていただきたいと思うのですけれども、協議会の機能として既存のいろんな機関、ネットワークづくりをするということが書かれていたと思うのですけれども、成人の場合ですと、病院のお医者さんですとかSTの方々、言語聴覚士会、各県にありますけれども、そういう方たちと一緒に勉強会をするとか、PRしていただくとか。逆に我々の企画に応援していただくとか、そういう形をとっていただけたらと思います。

学校の場合ですと言葉の教室というのがあって、学校の中で担当する先生に対する研修なども行われていると思うのですけれども、いろんな吃音に関わっておられるような人たちを巻き込んでといいますか、そういう形でやっていただけたらと思います。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

最後に田中様、尾上委員から地域のことについてありましたけれども。

○ 全国精神障害者地域生活支援協議会(田中氏) ありがとうございます。こうするといいというのはなかなか思い浮かばなくて、プールのお話を伺ったときには、二十数年前に昭和記念公園へみんなで行ったときに、泥酔者、入れ墨を入れた者、精神障害者入るべからずと書いてあって、怒る人がいたり、悲しむ人がいたりして、せっかく来たのだから入ってしまえとみんなで結局は入って帰ってきたのです。お風呂は知ってはいながら無視しましょうとやりながら来たなとは思いながら、そうだった、そうだったと思いましたが、地域の中で何をしたらいいのかというのはなかなか思い浮かばないというか、それは地域の事情にもよるのかなと思っています。

何をしたらいいというのはなかなかないのですけれども、例えば我々のところだと最近グループホームを去年1つ、余りにも古いアパートでやっていたので、壊れるというので引っ越したのですが、その引っ越したときにヘルパーステーションをうちなどはつくろうと、障害者の人たちが働けるヘルパーステーションをつくろうと、それを一緒の場所でやろうということにしたら、さすがにそれは説明しないとだめではないかと。住民合意が必要という意味ではなくて、地域の方々に説明しておこうということで説明をしたところ、皆さんがそうですか、よかったですねとはおっしゃらないまでも、相当な比率の方々が、よくわからないけれども、やるのですねみたいなことと、あとはどうせやるならちゃんと頑張ってくださいというようなことで、今もいろんな意見はあるのですが、それは一緒にお話しをしましょうというか、言ってくださっていて一緒に話す。急に話したいと言われたら、我々も何人も雁首揃えてというのですか、何か疑問なところや問題を感じたらいつでもお話をしますということで基本的には隠さない。何をやっているか、どんなことがあるか、どんな問題が起き得るのかということも隠さずにできるだけ、そこで地域の方々は自分たちの財産をかけて、生命をかけて生きている実態もあるので、その人たちは我慢すべきだということではないので、障害を持った人たちも命を懸けて暮らしているように地域の方々も暮らしているので、一緒に暮らせるようにお互いに意見がずれたりわからないことは話をしましょうということをひたすらやるしかないのかなと地域の中では思っていて、我々は我々のやれることをやろうと思っているところです。

ただ、もう一つ大きなところでいくと、世界中の2割の精神病床がこの国にあるという、異常な精神医療病院大国ということは、ここは悪いと気づいたことはやめたほうがいいのではないか。いいことはいろんな意見があって、こんないいことをやろうというのはいろんな議論をしながらやれる力もあったり、やろうと思ってもなかなかできないこともあったりするのかもしれないのですけれども、やってはいけないことはやめたほうがいいということははっきり決めていくという部分でちゃんとしたほうがいいのかなと思っています。ですから、地域で自分たちのやれることはやるということと、やはりこれは犯罪でしょうと言われるぐらいのことはやめていったほうがいいという思いでおります。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

以上をもちましてこのパートを閉じたいと思います。篠原様、松尾様、田中様、御協力ありがとうございました。

10分間休憩いたしまして、4時25分に再開いたします。

(休憩)

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