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第22回総合科学技術会議議事要旨

 


(開催要領)

1.開催日時:2002年11月11日(月)17:30〜18:30

2.場所:総理官邸4階大会議室

3.出席議員

   議長 小泉 純一郎 内閣総理大臣
   議員 福田 康夫 内閣官房長官
細田 博之 科学技術政策担当大臣
片山 虎之助 総務大臣
塩川 正十郎 財務大臣
遠山 敦子 文部科学大臣
平沼 赳夫 経済産業大臣
吉川 弘之 日本学術会議会長
石井 紫郎  
井村 裕夫  
黒田 玲子  
桑原 洋  
白川 英樹  
松本 和子  
吉野 浩行  
  (臨時)    
   議員 坂口 力  厚生労働大臣(代理 木村 義雄 厚生労働副大臣)
大島 理森 農林水産大臣
鈴木 俊一 環境大臣(代理 弘友 和夫 環境副大臣)
石破 茂 防衛庁長官(代理 赤城 徳彦 防衛庁副長官)
 (招へい者)    
     小柴 昌俊 東京大学名誉教授
  
田中 耕一 株式会社島津製作所フェロー



(議事次第)

1.開会

2.議事

(1)平成15年度科学技術関係予算の編成に向けて
(2)総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について
(3)BT(バイオテクノロジー)研究開発の推進について
(4)日本学術会議の在り方について
(5)「産業発掘戦略−技術革新」について
(6)2002年ノーベル賞受賞者との意見交換
(7)その他

3.閉会



(配付資料)

資料1−1 平成15年度科学技術関係予算の編成に向けて(意見)(案)(PDF)
資料1−2 平成15年度科学技術関係概算要求の優先順位付けについて(報告)(PDF)
資料1−3 平成15年度概算要求における科学技術関係施策の優先順位付けについて(PDF)
資料1−4 平成15年度概算要求における重点分野等に係る主な施策の位置付け(PDF)
資料1−5 平成15年度の主な科学技術関連税制改正要求(PDF)
資料2−1 総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について(PDF)
資料2−2 大規模新規研究開発の評価について(PDF)
資料2−3 総額約10億円以上の研究開発の評価(案)(PDF)
資料2−4 イネゲノム塩基配列の重要部分解読終了について(PDF)
資料3−1 BT研究開発の推進について(骨子)概要(PDF)
資料3−2 BT研究開発の推進について(骨子)(PDF)
資料4−1 「日本学術会議の在り方について」検討状況【概要】(PDF)
資料4−2 日本学術会議の在り方について(中間まとめ)(PDF)
資料5 「産業発掘戦略−技術革新」4分野に関する戦略策定の検討状況(PDF)
資料6−1 説明資料(東京大学名誉教授 小柴昌俊)(PDF)
資料6−2 説明資料((株)島津製作所フェロー 田中耕一)(PDF)
資料7 第21回総合科学技術会議議事録(案)(PDF)



(会議概要)

1.議事概要

(1)平成15年度科学技術関係予算の編成に向けて

 井村議員から、「平成15年度科学技術関係予算の編成に向けて(意見)(案)」(資料1−1)(PDF)、「平成15年度科学技術関係概算要求の優先順位付けについて(報告)」(資料1−2)(PDF)、「平成15年度の主な科学技術関連税制改正要求」(資料1−5)(PDF)について説明。
 「平成15年度科学技術関係予算の編成に向けて(意見)」(資料1−1)(PDF)については、原案通り決定し、内閣総理大臣及び関係大臣に対して意見具申した。
 今後は、平成15年度の予算編成に際して、所要の科学技術関係予算の確保を図り、各施策が適切に実施されるよう、財務大臣をはじめとする関係大臣と十分な連携を図っていくこととした。
 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。

(遠山議員)
 今回の優先順位付けでB、Cの評価を受けたものについては、再度のヒアリングにより、前向きな見解をいただいたと承知している。今後、10月18日に公表した優先順位付けや再ヒアリングなどの評価を踏まえて、財務省とめり張りのある予算をつくっていかなければならないと思っているが、非常に厳しい財政状況の中でSやAの施策であっても難しいかと思うので、是非ともご尽力をお願いしたい。
 なお、今回の優先順位付けの作業は限られた時間で行われたために、各省庁の考えが十分に伝わっていない面もあるのではないかという疑問もあるので、評価の在り方についても検討していただきたい。
 また、資料1−1の4.(1)「基礎研究」の中で、大規模プロジェクトについては、基礎研究全体の中での位置付けを検討する仕組みを導入することが記されているが、文部科学省としては、科学技術・学術審議会等においてこれらの事項を審議、検討することとしたい。

(片山議員)
 今回の優先順位付けについては、細田大臣と有識者議員の皆様が大変なご苦労で実施されたものであるので、是非この結果は財務大臣にも尊重していただきたい。
 また、B、Cの評価を受けた施策については、問題点を克服した上で実施すべきであるという井村議員のお話なので、これからチャレンジをして是非敗者復活をお願いしたいし、民間もこれから研究開発を大いに進めようというときでもあり、国としても予算をしっかり付けていただくよう、財務大臣に重ねてお願いする。

(弘友議員代理)
 せっかく優先順位を付けられたので、きちんとめり張りの効いた予算編成にしていただきたい。

(細田議員)
 有識者議員には、何十時間もかけて各省からヒアリングしていただき、また主計局とも直接話をしていただいた。逆に、主計局からも、有識者議員に対して技術的な論点等をはじめ、様々な照会があり、また事務局を通じても有識者議員のご意見を聞いて欲しいということもあった。先ほど各大臣からも話があったように、科学技術関係予算の積極的獲得に向けて頑張ることが総合科学技術会議の目的に合致すると思うし、また財政構造改革という意味で各省縦割りの予算要求を総合的な目から専門家に評価して頂くという意味で非常に新しい試みであると思う。個別施策について深く精査するのは去年から始めたが、科学技術関係予算全般に関して精査することは、実質的には今年度が初年度とも言えるので、またいろいろな点を是正していきたいと思っている。

(井村議員)
 各省から、もっと時間をかけて聞いて欲しいという要望が出ている。今年は初年度で我々も試行錯誤であった。明年度以降はもう少し専門家の力も借りながら、より詳細な検討ができるようにしたいと考えているので、各省からも是非ご意見をいただきたい。

(細田議員)
 井村議員の説明の中で、科学技術関係経費の内、4,000億円強の競争的資金は、予算が一括計上されて、後で研究所や大学に配分するものである。この競争的資金については、プログラムディレクターやプログラムオフィサーといったアメリカにある評価制度を活用し、総合科学技術会議の有識者議員にバランスをとってもらいながら、各省で良い予算付けが行われるように評価の仕組みを改善することが何千億という予算の効率的使用にもプラスが大きいと考えている。財務省に対しても特に課題採択や執行の際に、きちんと成果の上がる体制を整備することを提案している。

(塩川議員)
 15年度予算において、科学技術関係や研究施設に重点的に配分することは閣内一致の意見であるので、私は主計官に2つのことを言っている。
 1つ目は、できるだけ早期に実現できる施設のプロジェクトを取り上げること。つまり、案はできたが、これから具体的なものを作るというものよりも、SABCの順位付けであればSの施策を重点的に見てほしいということ。2つ目は、重複は是非避けてほしいということ。この2つを主計官に言っており、できるだけご要望に沿うように相談してやっていきたい。



(2)総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について

 総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価について、桑原議員から資料2−1(PDF)資料2−2資料2−3(PDF)に基づき報告。「総額約10億円以上の研究開発の評価(案)」(資料2−3)(PDF)については、原案通り決定した。
 総合科学技術会議が実施する国家的に重要な研究開発の評価については、引き続き評価専門調査会においてフォローアップするとともに、今回の評価を通じて明らかになった課題について、来春を目途に評価専門調査会において調査・検討を進めていくこととした。
 また、大島議員から「イネゲノム塩基配列の重要部分解読終了」について、資料2−4(PDF)に基づき報告。



(3)BT(バイオテクノロジー)研究開発の推進について

 BT研究開発プロジェクトチームにおいて取りまとめた「BT研究開発の推進について(骨子)」について、井村議員から資料3−1(PDF)に基づき説明。
 今後は、引き続きBT研究開発プロジェクトチームで調査・検討を進め、BT戦略会議の議論に反映させていくこととした。
 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。

(遠山議員)
 バイオテクノロジーの重要性は文部科学省でも非常に重点視している。この戦略的な進め方への対応としては、省内にプロジェクトチームをつくり、基礎研究あるいはプロジェクト研究の在り方、人材の確保の在り方、研究拠点の整備などについて今、全省を挙げて取り組んでおり、その成果を報告書の最終取りまとめに向けて提出し、協力していきたい。



(4)日本学術会議の在り方について

 昨年4月以降、日本学術会議の在り方に関する専門調査会において調査・検討を進めてきた「日本学術会議の在り方について(中間まとめ)」について、石井議員から資料4−1(PDF)資料4−2(PDF)に基づき説明。
 今後は、「日本学術会議の在り方について(中間まとめ)」(資料4−2)について国民に対して意見募集を行い、再度総合科学技術会議で審議することとした。
 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。

(吉川議員)
 検討の対象となっている日本学術会議においても、この在り方についての検討を1998年以降行ってきましたので、その状況について私から報告します。
 石井議員より報告のあった専門調査会の中間取りまとめは、日本学術会議における検討結果と理念的に一致するものであり、また今後の日本学術会議の在り方に対して貴重な示唆を与えるものであると日本学術会議では受け止めている。
 しかし、同取りまとめには必ずしも明記されていない点について、若干付言すべきことがあるという判断が日本学術会議において示されているので、2点紹介する。
 第1点目として、現在の日本学術会議の会員は、個々の利害を離れて自発的に諸活動に参加している。そして、このような会員の議論を通じて国家的な諸問題や公の課題に対して、科学に立脚した中立的助言をするということを目的としている。したがって、日本学術会議は現行のように国の特別の機関であることが望ましい。
 第2点目として、今、我が国ではこの利益集団ではない中立的頭脳集団としての科学者コミュニティがようやく成立したところである。これを更に強化し、中間まとめにあるように科学者の英知を結集して社会にとって有益な中立助言を行うためには、70万人と言われている科学者を代表する2,500人ほどの規模が組織として必要である。
 この2点を付言したい。

(片山議員)
 日本学術会議は、現行法で国の特別な機関と位置付けられており、この法的位置付けを変える必要はないと思う。国の特別な機関だからこそ張り切ってやっているというところがあるので、これは是非維持していただきたい。
 また、今の会員200人程度を2,500人程度に広げて欲しい。会員に濃淡を付ければいい。中間まとめでは連携会員になっているが、これも工夫をして、吉川議員を始め日本学術会議の皆さんの意向を是非取り入れていただきたい。総合科学技術会議とは違うので、双方が相まって、全般的にやっていくことが私は大変適当だと考えている。



(5)「産業発掘戦略−技術革新」について

 「産業発掘戦略−技術革新」について、白川議員から資料5(PDF)に基づき説明。
 今後は、引き続き細田科学技術政策担当大臣と総合科学技術会議有識者議員で検討し、必要に応じて内閣官房に対して意見を述べ、産業発掘戦略のとりまとめに反映していくこととした。



(6)2002年ノーベル賞受賞者との意見交換

 2002年ノーベル賞を受賞される小柴昌俊東京大学名誉教授、および田中耕一島津製作所フェローと意見交換を行った。
 主な内容は以下の通り。

(小柴東京大学名誉教授)
 総合科学技術会議が、首相をはじめ、大変多くの関係大臣が出席して、度々科学技術の進め方を議論していることを初めて知り、大変心強く思っている。ITにしろ、ナノテクノロジーにしろ、ライフサイエンスにしろ、これからの日本の経済をどうやって活性化するかということについて大変重要な項目を議論していると聞いている。これは国として当然のことだと私も理解している。
 ただ、私は今まで幾つか賞をいただいたが、今回ノーベル賞を受けることが決まってから、国民の皆さんのノーベル賞に対する受け取り方がいかに違うかということをまざまざと体験させられた。私は産業に利益をもたらすような研究とは全然関係のないことをしてノーベル賞を受賞することになったが、それについて国民の皆さんがこれだけ喜んでくださったということで私は大変うれしく思っている。
 この重要な会議を運営されている皆様に是非ともお願いしたいことは、産業に利するところのある研究を進めるのは当然のことだが、日本が人類共通の知的財産に付け加えることができるんだという意味で、大国としての基礎科学の応援を国家規模で考えていただきたいということ。
 基礎科学を育てていくのは10年、20年という時間が必要。その間、途切れることなく支えることによって、初めて花が開くというようなものだと思う。したがって、経済的に難しいこともあるだろうが、基礎科学のことは忘れずに手当てをしていただきたい。

(田中島津製作所フェロー)
 説明6−2に、今回、私がノーベル化学賞を受賞することになった技術を非常に簡単にまとめてあります。簡単に言うと、レーザー光のエネルギーでたんぱく質のような巨大分子を壊さずにイオン化する方法です。レーザーは非常に強力なエネルギーを持っているということを利用して巨大分子を壊さずに飛び出させることは非常に矛盾しているように思います。常識外れのことを行ったわけです。マトリックスというものをいわばショック・アブゾーバーに使えば、うまくいく。いわばコロンブスの卵的発想です。
 なぜこんなことを申し上げるかというと、いわば常識外れのことを思い付くという発想をどういうふうにしたら引き出せるか。例えば、私自身行ったのは失敗の産物。間違ってやってしまった。その間違いをやってしまうと、やはりどうしても意気消沈してしまう。でも、その意気消沈する中でも続けていくためには、失敗したときにだれかにこてんぱんにやっつけられるということが無ければいいのではないか。
 これは減点主義につながると思うが、大体こういう新しいことをつくるときには本当に失敗の方が多い。成功はその中のほんのひと握りしかない。失敗をずっと続けても余り怒られることはない。日本はどうしても減点主義になってしまう。それは悪いことばかりではない。もちろん日本は非常に性能のいい不良率の少ないものをつくっていこうということでやってきて、現在そのように世界から評価されている。これは絶対ミスを犯さないという結果の積み重ねであった。それが非常にうまくいったと思う。しかし、それだけではない。加点主義というか、失敗があってもいいじゃないか、いいところを伸ばしていこうというところがあればこそ、うまくいったということがあるのではないか。私自身、日本の国内にあってもこうした環境を享受させていただいた。
 今は日本の悪いことを申し上げたが、日本のいい点で言えば、MALDIというイオン化の技術があったとしても、イオン化したものを測定する技術がなければうまくいかなかった。TOF−MSという分析法は、ここで大きさの違うものに振り分け、それを検出して、測定する。私を含めた5人がそれぞれの部門を担当して、初めて実際にそういう大きなイオンができていることを測定することができた。チームワークがうまくいった。チームワークは多分、日本のいいところだと思う。
 もう一つ、欧米のいいところは新しい技術をその種の段階からちゃんと評価する。今回の技術を評価していただいたのは欧米の方々です。欧米で特に伸びて、さまざまな分野で使っていただいている。そうでなければ、私たちのグループがノーベル賞をいただくことはなかったと思う。
 日本の中には、私以外に非常に頑張っている方がたくさんいる。また、実際に成果を出している方はたくさんいる。例えば、私は「サラリーマン研究員」と言われる。それは別に私自身にとっては当たり前のことで、そういうことをわざわざ取り上げられるということは、サラリーマンでありながら研究をやっている方が今まで余り顧みられなかったのではないか。そういう人たちが評価されなかったのではないか。そういう人を評価して、よくやっていると褒める。減点主義じゃなくて褒めるということが必要ではないか。
 もちろん、予算を配分することは研究の振興になると思うが、それよりも褒めていただく。今、日本は予算が少ないですから、褒めていただくということで、どんどんやる気を引き出すということになると思う。今、埋もれている方はたくさんいると思う。そういう方々を評価する。ちゃんと褒めていただく。私よりもっと褒めていただく人はたくさんいる。私だけの経験ですが、そういう方々のやる気を引き出すことによって、日本の底力を引き出すことができるのではないかと、思います。

(小泉議長)
 基礎科学分野はだめだと言われながら賞をいただいたのだから、日本もそんなにだめではないのではないか。だめだだめだと10年以上前から言われていたが、目先のことばかり追わないで、一見すぐ役に立たないが重要な基礎分野というもので評価されたから非常にいいと思う。

(小柴東京大学名誉教授)
 是非ともこれからも応援していただきたい。

(小泉議長)
 白川先生、野依先生、小柴、田中両先生、3年連続で、しかも2人同時は初めてですから、これは本当に励みになる。これから両先生が話題になればなるほど国民も科学技術の重要性をわかるからいいと思う。大いに頑張っていただきたい。

(白川議員)
 日本の国の力をもってすれば、ノーベル賞受賞者はもっとたくさん出てもいいのではないかというのが大方のご意見だろうと思う。それは、国が科学技術に対して使ったお金の割にはノーベル賞受賞者数が少ないという意味である。これは、田中さんがおっしゃった人の評価の問題ともつながるが、日本は評価をちょっと取り違えているのではないか。つまり、悪く、あるいは欠点を言うことが評価だと思っている節がどうも日本にはある。やはりいいことを言うことが大切だと思う。また、基礎と応用の問題は、どちらが大切かという問題ではなく、基礎がなければ応用はどんなことをやってもできない。そういう意味で、これからも引き続き基礎を大切にしていただきたい。

(小柴東京大学名誉教授)
 今度の受賞の理由を読んで感じたが、実は神岡の実験でまだ非常に大事なことがその理由から漏れている。したがって、あと4、5年のうちに確実にもう一つ物理学賞がきます。どうぞお楽しみに。

(細田議員)
 基本計画では50年で30人の自然科学分野のノーベル賞受賞を目指そうと言っている。小泉政権は2年で3人になった。

(小泉議長)
 それは、小柴先生の研究部門で物理学賞が出るということですか。天文学の方ですか。

(小柴東京大学名誉教授)
 そうです。素粒子関係です。天文学にも関係はあります。

(小泉議長)
 小柴先生は、超新星爆発という運があった、偶然があったとおっしゃるが、そういう運がなくても取れるのか。

(小柴東京大学名誉教授)
 取れます。それは確実です。

(小泉議長)
 やはり実力の方が大きいんですね。



(7)その他

 ITER政府間協議について、以下の発言あり。

(遠山議員)
 ITER計画にいては、10月2日から5日の間に青森県六ヶ所村で国際的な専門家グループによる六ヶ所のサイト提案についての技術的な共同評価が行われた。そして、10月末にその青森で第6回の政府間協議を開催した。この開催については森前総理にもお出かけいただいた。それらを通じて、日本のITER計画の熱心な取組みと六ヶ所サイトの優位性を示すことができたと考えている。
 今後、これからの政府間協議が更に重要な段階に入るが、最大限の努力を行うつもり。

(細田議員)
 ITER計画のサイトについては、スペインやフランスと競争しており誘致競争になっている。今回青森の六ヶ所村の現地に集まっていただき、水も港もサイトも気候も良いということで皆さん感心して戻られた。私も政府間協議の前日の催しだけ参加したが、もうひと押しの感である。来年が決定的なところであり、アメリカを再参加させる、資金負担の割合を決める、といったことをこれから決めていかなければなりませんので、そのことを合わせて申し上げます。



2.議長(内閣総理大臣)しめくくり発言

 小柴、田中両先生、今日はお忙しいところをありがとうございました。
 白川先生もこの会議には参加していただいて積極的に御意見をいただいております。政府もこうして総合科学技術会議を結構何回もやっているんです。今後ともよろしく御協力をお願いいたします。
 平成15年度予算編成に向けて政府としても、科学技術に重点的に予算配分しなければいけないと思っております。そういう中で、この会議で、今日お越しの有識者の方々が、専門家の目で役所縦割りではなくて横断的に優先順位付けを行っていただいたのは初めてです。これは画期的なことであり、今後の歳出改革にも生かしていかなければならない。この優先順位及び本日の意見具申に沿って、予算面をしっかりと対応していただきたい。塩川財務大臣にもよろしくお願いをいたします。
 また、研究開発の評価について、これは非常に難しいと思うし、役所の抵抗もあるが、この会議の先生方がいろいろ積極的に知恵を絞って進めていただいている。厳正な評価システムをいかにつくるか、これは大変重要な役割だと思うので、めり張りを付けて評価をしていただくという点についても今後よろしく御指導をお願いいたします。政府も挙げて科学技術の重要性を認識しているので、今後ともよろしくお願いしたい。今日は本当にありがとうございました。
内閣府  科学技術政策・イノベーション担当
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