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2. 調査結果の概要
(2) 家庭生活

(2) 家庭生活

ア 家事の従事状況(Q1)

 「炊事・洗濯・掃除などの家事を、誰が担っているか」についてみると、各国とも「主に自分」の割合が最も高い(43.3%~56.8%)。

 「主に自分」の割合を性別にみると、各国とも女性に比べ男性の割合が低く、男性は他の人に家事を頼っている率が高い。日本、韓国のアジア2か国では単身世帯が少ないこともあり、男性が他の人に家事を頼る傾向が特に強い。

(表7) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
主に自分   - - - - 43.3 - - - - 55.8 - - - 44.6 - - 56.8 56.2
男性 - - - - 7.9 - - - - 32.8 - - - 8.8 - - 23.6 28.8
女性 - - - - 75.8 - - - - 73.7 - - - 68.3 - - 80.1 77.9
主に配偶者あるいはパートナー   - - - - 34.6 - - - - 15.2 - - - 26.4 - - 19.0 16.0
男性 - - - - 70.6 - - - - 32.8 - - - 63.8 - - 43.5 34.9
女性 - - - - 1.5 - - - - 1.4 - - - 1.7 - - 1.8 1.1
夫婦ふたり - - - - 8.0 - - - - 14.7 - - - 6.4 - - 12.5 20.1
主に子供や他の家族・親族 - - - - 11.6 - - - - 4.2 - - - 21.9 - - 5.2 0.9
主にボランティア等の家事援助を職業としない人 - - - - 0.0 - - - - 1.1 - - - 0.3 - - 0.6 0.7
主にホームヘルパー等の家事援助を職業とする人 - - - - 0.5 - - - - 6.8 - - - 0.5 - - 3.5 4.6
その他 - - - - 1.4 - - - - 1.0 - - - 0.0 - - 0.7 0.6

イ 夫婦の時間(Q2)

 「配偶者あるいはパートナーと同居している高齢者が夫婦一緒に過ごす時間を持つようにしている方か、それぞれが自分の時間を持てるようにしている方か」についてみると、日本、韓国、ドイツ、スウェーデンの4か国は、「夫婦一緒に過ごす時間を持つようにしている」の割合が最も高い(41.6%~59.8%)。アメリカでは、「夫婦一緒に過ごす時間を持つようにしている」(43.9%)と「どちらの時間も持つようにしている」(47.3%)とが、ほぼ同率となっている。

 時系列でみると、アメリカ、ドイツの2か国では、「どちらの時間も持つようにしている」の割合が増加し、「夫婦一緒に過ごす時間を持つようにしている」の割合が減少する傾向がみられるのに対し、日本では、逆に、「夫婦一緒に過ごす時間を持つようにしている」の割合が増加する傾向がみられる。

(表8) (配偶者あるいはパートナーと同居している方に) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 夫婦一緒に過ごす時間を持つようにしている - - 42.3 45.0 50.9 - - 65.3 59.6 43.9 - 59.6 42.1 41.6 65.8 58.1 51.0 59.8
2 夫婦それぞれが自分のための2時間を持つようにしている - - 25.0 21.9 21.4 - - 1.8 2.8 7.8 - 20.0 20.6 23.9 6.7 5.8 8.9 3.9
3 どちらの時間も持つようにしている - - 25.5 27.0 26.4 - - 32.7 35.0 47.3 - 19.5 36.1 33.8 26.0 35.1 38.6 36.2
4 わからない - - 7.2 6.0 1.3 - - 0.2 2.6 0.9 - 0.9 1.3 0.7 1.5 1.0 1.5 0.2
注) 4は、前回までは「わからない・NA」

ウ 家族の生活に果たす高齢者の役割(Q3)

 「同居している人がいる高齢者が家族や親族のなかでどのような役割を果たしているか」についてみると、各国とも「家事」が高い割合となっている。

 国別にみると、「家事」の割合は、スウェーデンが85.2%と最も高く、次いで、アメリカ(76.9%)、ドイツ(72.7%)、韓国(55.3%)の順となっており、日本は40.7%と最も低くなっている。

 時系列でみると、各国とも「家族・親族の相談相手」の割合が減少している。

(表9) (一人暮らし高齢者は除く)(複数回答) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 家事 36.9 37.9 43.5 43.1 40.7 84.8 88.0 81.6 84.1 76.9 51.9 68.2 64.4 55.3 54.4 56.7 72.7 85.2
2 小さな子供の世話 16.1 13.6 15.0 12.5 7.8 9.2 12.5 19.8 19.6 14.8 36.6 28.9 19.6 10.5 12.5 14.0 8.0 4.9
3 家族・親族の相談相手 40.8 40.7 42.8 42.5 26.0 72.9 80.9 69.7 74.5 49.5 43.2 56.8 49.5 16.9 52.9 66.8 20.7 17.1
4 家計の支え手 26.5 26.6 28.8 29.8 26.6 26.4 26.6 21.6 26.0 59.9 12.7 19.9 20.3 22.3 38.1 49.8 39.7 59.2
5 家族や親族関係の中の長 33.5 33.1 30.7 30.3 19.3 53.4 61.4 52.4 48.2 50.5 35.3 45.4 45.8 33.5 35.6 36.8 39.2 14.7
6 病気や障害を持つ家族・親族の世話や介護 - - - - 6.4 - - - - 19.9 - - - 5.1 - - 13.7 8.7
7 その他 20.1 24.6 25.4 26.7 3.1 43.8 61.9 16.5 15.9 6.5 2.3 3.2 5.6 0.1 12.2 11.0 2.2 0.2
8 特に役割はなし 6.8 7.2 4.1 4.7 21.7 0.0 0.7 2.3 1.0 2.9 15.2 8.6 10.0 17.5 4.9 1.6 4.5 4.2
注) 今回の選択番号が対応する前回までの選択肢は次の通り。
  1家事の担い手として役立っている
  2小さな子どもの世話をする者として役立っている
  3家族の相談相手として役立っている
  4家計を支える者(かせぎ手)として役立っている
  5家族の長として役立っている
  6欠番
  7その他のことで役立っている
  8役に立っていない
  6は、前回まではなかった。

エ 別居している子どもとの接触頻度(Q4)

 「別居している子どもが1人以上いる高齢者が、別居している子どもと会ったり、電話等で連絡をとったりしている頻度」についてみると、アメリカ、ドイツ、スウェーデンの3か国は、「ほとんど毎日」及び「週に1回以上」の割合が高いが、日本、韓国は、「週に1回以上」および「月に1~2回」の割合が高くなっている。

(表10) (別居している子どもが1人以上いる方に)(%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 ほとんど毎日 - 14.4 14.3 13.5 16.3 - 15.3 21.2 19.4 36.3 - 9.1 6.2 12.1 31.2 27.6 35.5 38.7
2 週に1回以上 - 19.1 17.2 16.7 30.9 - 35.7 40.8 36.0 45.4 - 13.8 20.5 33.4 29.4 30.9 40.3 44.8
3 月に1~2回 - 33.2 30.0 27.2 33.7 - 18.6 17.9 18.1 11.4 - 28.5 33.9 30.8 20.2 23.9 11.3 11.6
4 年に数回 - 30.0 34.7 37.9 16.9 - 20.6 13.0 19.6 4.1 - 46.3 38.0 22.4 16.6 13.8 8.9 3.5
5 ほとんどない - 3.3 3.6 4.6 2.0 - 9.6 6.7 6.2 2.4 - 2.3 1.4 1.4 2.1 3.0 4.0 0.9
注) 前回までの質問文は、「どのくらいの頻度で会われますか」
  5は、第2~4回は「ほとんど会わない」

オ 子どもや孫とのつきあい方(Q5)

 「老後における子どもや孫とのつきあい方」についてみると、子どもとの同居率が低いアメリカ、ドイツ、スウェーデンでは、「子どもや孫とは、ときどき会って食事や会話をするのがよい」の割合が高くなっている(60.5%~66.2%)。子どもとの同居率が高い日本、韓国では、「子どもや孫とは、いつも一緒に生活できるのがよい」(日本43.5%、韓国38.4%)及び「子どもや孫とは、ときどき会って食事や会話をするのがよい」(日本41.8%、韓国46.2%)の割合がともに高い。

 時系列でみると、日本と韓国では、「子どもや孫とは、いつも一緒に生活できるのがよい」の割合が減少しており、「子どもや孫とは、ときどき会って食事や会話をするのがよい」の割合が増加している。

(表11) (%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 子供や孫とは、いつも一緒に生活できるのがよい 59.4 58.0 53.6 54.2 43.5 6.5 2.7 3.4 4.0 8.7 83.3 61.4 54.6 38.4 15.4 13.4 14.9 5.0
2 子供や孫とは、ときどき会って食事や会話をするのがよい 30.1 33.7 37.8 38.0 41.8 65.5 65.0 72.7 72.6 66.2 5.7 33.9 38.9 46.2 55.3 64.8 60.5 64.6
3 子供や孫とは、たまに会話をする程度でよい 7.1 5.8 6.0 5.6 6.6 25.0 30.5 21.1 20.3 20.8 4.2 3.2 5.4 10.4 26.4 19.9 14.1 24.7
4 子供や孫とは、全くつき合わずに生活するのがよい 1.1 1.5 0.9 0.8 0.9 0.4 0.3 0.4 0.6 0.5 6.0 1.0 0.9 1.0 1.6 0.6 0.7 0.1
5 わからない         7.0         3.6       4.0     9.8 5.6
注) 5は、前回はなかった。

カ 心の支えとなっている人(Q6)

 「心の支えとなっている人」についてみると、各国とも「配偶者あるいはパートナー」及び「子ども(養子を含む)」の割合が高い。

 日本は、「配偶者あるいはパートナー」の割合が67.0%と、他の4か国における割合(45.0%~55.9%)に比べて高くなっている。

(表12) (複数回答)(%)
  日本 アメリカ 韓国 ドイツ スウェーデン
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第1回 第3回 第4回 第5回 第3回 第4回 第5回 第5回
1 配偶者あるいはパートナー - - - - 67.0 - - - - 45.0 - - - 54.3 - - 49.3 55.9
2 子供(養子を含む) - - - - 51.4 - - - - 53.6 - - - 62.9 - - 48.1 63.0
3 子供の配偶者あるいはパートナー - - - - 17.9 - - - - 16.9 - - - 20.0 - - 9.5 11.7
4 孫 - - - - 23.1 - - - - 17.4 - - - 6.9 - - 12.9 17.6
5 兄弟・姉妹 - - - - 18.7 - - - - 17.7' - - - 7.0 - - 10.6 14.7
6 その他の家族・親族 - - - - 8.5 - - - - 20.3 - - - 4.1 - - 11.6 8.8
7 親しい友人・知人 - - - - 20.0 - - - - 36.0 - - - 7.3 - - 27.9 26.8
8 その他 - - - - 2.0 - - - - 3.2 - - - 0.4 - - 0.9 1.1
9 誰もいない - - - - 1.2 - - - - 3.4 - - - 4.1 - - 6.7 2.7

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