第2章 調査結果の概要 4 世代間交流についての実態と意識に関する事項
(3)若い世代との交流への参加意向

(3)若い世代との交流への参加意向( Q23 )

 「若い世代との交流の機会があった場合,どうするか」についてみると,「積極的に参加したい」が11.0%,「できるかぎり参加したい」は41.7%となっており,両方を合わせた『参加したい』が52.7%となっている。一方,「あまり参加したくない」26.2%と「全く参加したくない」13.1%を合わせた『参加したくない』が39.3%となっている。なお,「わからない」は7.9%となっている。

図23 若い世代との交流への参加意向( Q23 )

若い世代との交流参加意向の推移グラフ

 性別にみると,『参加したい』(男性57.1%,女性49.3%)は男性の割合が高くなっている。

 年齢階級別にみると,『参加したい』は年齢が低いほど割合が高くなっている。

 同居形態別にみると,『参加したくない』は「単身世帯」52.1%と割合が高くなっている。

 健康状態別にみると,『参加したい』は健康状態が良いほど割合が高く,「良い」(68.5%)と「良くない」(18.4%)では50.1ポイントの差がみられる。

 経済的な暮し向き別にみると,『参加したい』は経済的にゆとりがあるほど割合が高く,「家計が苦しく,非常に心配である」では38.5%であるが,「家計にゆとりがあり,まったく心配なく暮らしている」では62.3%となっている。

 外出の頻度別にみると,『参加したい』は外出するのが「ほとんど毎日」(56.3%),「週に4~5日」(58.1%)で,『参加したくない』は「週に1日程度」(54.7%),「月に2~3日以下」(57.2%)で,割合が高くなっている。

表23 若い世代との交流への参加意向( Q23 )

  総数 参加したい(小計) 参加したくない(小計) わからない
  積極的に参加したい できるかぎり参加したい   あまり参加したくない 全く参加したくない
 
平成5年 2,385 54.6 11.5 43.1 37.8 30.1 7.7 7.6
平成10年 2,303 55.9 11.9 43.9 37.9 26.8 11.0 6.3
今回 2,860 52.7 11.0 41.7 39.3 26.2 13.1 7.9
〔性〕                
男性 1,251 57.1 12.8 44.3 36.4 24.7 11.7 6.6
女性 1,609 49.3 9.6 39.7 41.6 27.4 14.2 9.0
〔年齢〕                
60~64歳 693 64.4 12.8 51.5 29.6 22.1 7.5 6.1
65~69歳 692 60.3 12.3 48.0 32.9 24.1 8.8 6.8
70~74歳 650 47.4 10.6 36.8 44.8 30.6 14.2 7.8
75~79歳 490 44.5 9.6 34.9 45.3 27.3 18.0 10.2
80歳以上 335 35.5 7.5 28.1 53.4 39.0 24.5 11.0
(うち85歳以上) 101 30.7 5.0 25.7 57.4 28.7 28.7 11.9
〔同居形態〕                
単身世帯 338 42.0 6.8 35.2 52.1 29.6 22.5 5.9
夫婦二人世帯 1,058 54.8 10.5 44.3 38.5 26.0 12.5 6.7
本人と子の世帯 644 53.0 12.0 41.0 38.7 27.8 10.9 8.4
本人と子と孫の世帯 596 51.0 11.6 39.4 39.3 25.7 13.6 9.7
その他 221 62.4 15.4 47.1 26.7 19.5 7.2 10.9
〔健康状態〕                
良い(小計) 1,523 62.4 15.2 47.2 32.3 24.3 8.0 5.3
良い 802 68.5 19.1 49.4 26.8 19.7 7.1 4.7
まあ良い 721 55.6 10.8 44.8 38.4 29.4 9.0 6.0
普通 730 48.4 7.1 41.2 40.4 27.5 12.9 11.2
良くない(小計) 607 33.8 5.3 28.5 55.7 29.5 26.2 10.5
あまり良くない 504 36.9 6.2 30.8 54.0 30.8 23.2 9.1
良くない 103 18.4 1.0 17.5 64.1 23.3 40.8 17.5
〔経済的な暮し向き〕                
心配ない(小計) 2,253 55.3 12.3 43.1 37.6 26.4 11.2 7.0
ゆとりがあり心配ない 539 62.3 16.5 45.8 30.2 19.9 10.4 7.4
ゆとりはないが心配ない 1,714 53.2 11.0 42.2 40.0 28.5 11.5 6.9
心配(小計) 560 44.6 6.8 37.9 45.7 26.3 19.5 9.6
ゆとりがなく多少心配 438 46.3 6.8 39.5 45.4 26.9 18.5 8.2
家計が苦しく非常に心配 122 38.5 6.6 32.0 46.7 23.8 23.0 14.8
わからない 47 23.4 - 23.4 44.7 17.0 27.7 31.9
〔Q2外出の頻度〕                
ほとんど毎日 1,460 56.3 14.2 42.1 36.8 26.8 10.1 6.8
週に4~5日 470 58.1 9.8 48.3 34.9 23.6 11.3 7.0
週に2~3日 590 50.8 8.0 42.9 39.5 25.1 14.4 9.7
週に1日程度 181 36.5 6.1 30.4 54.7 34.8 19.9 8.8
月に2~3日以下 159 29.6 2.5 27.0 57.2 23.3 34.0 13.2

(4)参加した若い世代との交流の内容( Q23-SQ1 )

 若い世代との交流の機会があった場合に,「積極的に参加したい」,「できるかぎり参加したい」と答えた人について,「参加したいと思われる若い世代との交流は,どのようなものか」をみると「若い世代と一緒に楽しめる活動」が70.0%と最も高く,以下,「自分の特技を若い世代に伝える」24.3%,「地域の伝統・文化を若い世代に伝える」23.5%,「若い世代から文化・技術などを教わる」22.3%等の順となっている。

図23-1 参加した若い世代との交流の内容( Q23-SQ1 )

若い世代との交流内容要望の集計グラフ

 性別にみると,「自分の特技を若い世代に伝える」(男性31.2%,女性18.1%),「地域の伝統・文化を若い世代に伝える」(男性31.2%,女性16.5%)は男性の割合が,「若い世代と一緒に楽しめる活動」(男性64.0%,女性75.4%),「若い世代から文化・技術などを教わる」(男性20.0%,女性24.4%)は女性の割合が高くなっている。

 健康状態別にみると,「自分の特技を若い世代に伝える」は,健康状態が「良い」(29.1%)で割合が高くなっており,「良くない」(10.5%)とでは18.6ポイントの差がみられる。

 仕事の有無別にみると,「自分の特技を若い世代に伝える」(30.1%),「地域の伝統・文化を若い世代に伝える」(27.3%)は現在収入のある仕事を「している」で割合が高くなっている。

 現在の職業別にみると,「自分の特技を若い世代に伝える」は「自営業主〔商工サービス業・自由業(家族従業者を含む)など〕(32.0%),「会社などの役員」(45.2%)で,「地域の伝統・文化を若い世代に伝える」は「農林漁業(家族従業者を含む)」(33.0%),「会社などの役員」(35.5%)で割合が高くなっている。

表23-1 参加した若い世代との交流の内容(Q23-SQ1)

(複数回答)
  該当者数 自分の技術を若い世代に伝える 地域の伝統・文化を若い世代に伝える 若い世代から文化・技術などを教わる 若い世代と一緒に楽しめる活動 その他 計(M.T.)
 
平成5年 1,302 25.7 23.0 20.3 71.0 0.9 140.9
平成10年 1,287 24.2 21.9 24.2 70.2 1.3 141.8
今回 1,508 24.3 23.5 22.3 70.0 1.7 141.8
〔性〕              
男性 714 31.2 31.2 20.0 64.0 1.1 147.6
女性 794 18.1 16.5 24.4 75.4 2.1 136.6
〔年齢〕              
60~64歳 446 22.6 22.6 22.6 73.1 1.8 142.8
65~69歳 417 25.9 21.8 23.3 71.5 0.5 142.9
70~74歳 308 25.3 24.7 22.4 69.2 1.6 143.2
75~79歳 218 24.8 27.5 23.4 63.8 3.2 142.7
80歳以上 119 21.8 21.8 16.0 67.2 2.5 129.4
(うち85歳以上) 31 35.5 22.6 16.1 64.5 6.5 145.2
〔健康状態〕              
良い(小計) 950 28.0 24.5 21.9 69.3 1.4 145.1
良い 549 29.1 26.2 22.6 68.3 0.7 147.0
まあ良い 401 26.4 22.2 20.9 70.6 2.2 142.4
普通 353 17.6 21.5 24.1 70.5 2.3 136.0
良くない(小計) 205 19.0 22.0 21.5 72.7 2.0 137.1
あまり良くない 186 19.9 21.5 22.0 72.0 2.2 137.6
良くない 19 10.5 26.3 15.8 78.9 - 131.6
〔仕事の有無〕              
している 579 30.1 27.3 23.3 67.4 1.6 149.6
仕事はしていない 929 20.8 21.1 21.7 71.7 1.7 137.0
〔現在の職業〕              
農林漁業(家族従業者を含む) 115 27.0 33.0 24.3 65.2 1.7 151.3
自営業主〔商工サービス業・自由業(家族従業者を含む)など〕 200 32.0 26.0 20.0 64.0 2.0 144.0
雇われている人(常勤) 89 25.8 29.2 21.3 69.7 1.1 147.2
雇われている人(臨時・パート) 119 27.7 20.2 26.1 73.9 0.8 148.7
会社などの役員 31 45.2 35.5 32.3 64.5 - 177.4
その他の仕事 25 36.0 28.0 28.0 68.0 4.0 164.0
注)Q23で「積極的に参加したい」、「できるかぎり参加したい」と答えた者が対象。

(5)若い世代との交流に参加したくない理由(Q23-SQ2)

 若い世代との交流の機会があった場合に,「あまり参加したくない」,「全く参加したくない」と答えた人について,「参加したくない理由は何か」をみると,「若い世代とは話が合わないと思うから」が37.3%,「若い世代とは活動のペースが合わないと思うから」が33.4%と高く,以下,「若い世代に気を遣うのは煩わしいから」24.8%,「若い世代とは趣味の対象が違うと思うから」22.4%,「仕事や家事などが忙しく,暇がないから」12.9%等の順となっている。なお,「特に理由はない」は12.2%となっている。

 前2回の調査と比較すると,「仕事や家事などが忙しく,暇がないから」は減少傾向となっている。また,前回調査(平成10年)と比較すると,「若い世代に気を遣うのは煩わしいから」が6.2ポイント増加している。

図23-2 若い世代との交流に参加したくない理由(Q23-SQ2)

若い世代との交流に参加したくない理由の集計グラフ

 年齢階級別にみると,「仕事や家事などが忙しく,暇がないから」は年齢が低いほど割合が高くなっている。「若い世代に気を遣うのは煩わしいから」は60~64歳で29.8%と割合が高くなっている。

 都市規模別にみると,「若い世代とは活動のペースが合わないと思うから」(42.9%),「若い世代に気を遣うのは煩わしいから」(31.9%)は「大都市」で割合が高くなっている。

 健康状態別にみると,「仕事や家事などが忙しく,暇がないから」は健康状態が良いほど割合が高くなっている。また,「若い世代とは趣味の対象が違うと思うから」は『良い』(25.6%)で割合が高くなっており,『良くない』(16.3%)とでは9.3ポイントの差がみられる。

 若い世代との交流の機会の有無についてみると,「仕事や家事などが忙しく,暇がないから」は交流の機会が『ある』(18.9%)で,「若い世代とは話が合わないと思うから」は『ない』(40.2%)で割合が高くなっている。

表23-2 若い世代との交流に参加したくない理由(Q23-SQ2)

(複数回答)
  該当者数 仕事や家事などが忙しく、暇がないから 若い世代とは活動のペースが合わないと思うから 若い世代とは話が合わないと思うから 若い世代に気を遣うのは煩わしいから 若い世代とは趣味の対象が違うと思うから その他 特に理由はない 計(M.T.)
 
平成5年 902 17.4 30.6 37.4 23.2 24.6 9.1 10.1 152.3
平成10年 872 14.2 30.7 41.2 18.6 19.7 13.4 8.6 146.4
今回 1,125 12.9 33.4 37.3 24.8 22.4 8.3 12.2 151.3
〔性〕                  
男性 455 10.1 35.6 36.9 23.3 23.1 8.4 12.3 149.7
女性 670 14.8 31.9 37.6 25.8 21.9 8.2 12.1 152.4
〔年齢〕                  
60~64歳 205 22.4 31.7 36.6 29.8 22.0 3.4 10.7 156.6
65~69歳 228 17.5 38.6 39.5 22.4 25.9 6.1 7.9 157.9
70~74歳 291 11.7 31.6 38.5 27.8 23.4 5.8 14.4 153.3
75~79歳 222 8.1 38.3 36.9 21.6 18.5 8.1 14.0 145.5
80歳以上 179 3.9 25.7 34.1 21.2 21.8 20.7 13.4 140.8
(うち85歳以上) 58 1.7 19.0 27.6 20.7 20.7 24.1 22.4 136.2
〔都市規模〕                  
大都市 226 11.1 42.9 39.8 31.9 26.5 6.2 11.5 169.9
中都市 381 13.4 33.3 37.0 23.9 23.4 7.6 8.9 147.5
小都市 238 12.2 26.5 37.4 21.0 21.0 10.9 16.0 145.0
町村 280 14.3 31.8 35.7 23.6 18.9 8.6 13.9 146.8
〔健康状態〕                  
良い(小計) 492 17.1 35.8 38.0 25.6 25.6 4.7 8.9 155.7
良い 215 19.1 33.5 34.0 26.5 22.3 4.2 9.3 148.8
まあ良い 277 15.5 37.5 41.2 24.9 28.2 5.1 8.7 161.0
普通 295 11.5 33.6 39.0 26.1 24.1 5.4 14.2 153.9
良くない(小計) 338 8.0 29.9 34.9 22.5 16.3 16.0 15.1 142.6
あまり良くない 272 8.5 29.8 35.3 23.5 18.0 13.2 15.8 144.1
良くない 66 6.1 30.3 33.3 18.2 9.1 27.3 12.1 136.4
〔Q22若い世代との交流の機会の有無〕                  
ある(小計) 243 18.9 35.0 26.7 23.5 25.9 7.8 8.6 146.5
よくある 63 20.6 30.2 28.6 23.8 34.9 9.5 7.9 155.6
たまにある 180 18.3 36.7 26.1 23.3 22.8 7.2 8.9 143.3
ない(小計) 882 11.2 33.0 40.2 25.2 21.4 8.4 13.2 152.6
ほとんどない 540 11.3 34.8 42.2 25.2 24.3 6.1 10.9 154.8
全くない 342 11.1 30.1 37.1 25.1 17.0 12.0 16.7 149.1
注)Q23で「全く参加したくない」、「あまり参加したくない」と答えた者が対象。

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