令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果(概要版)
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第1章 調査の目的及び方法等

1 調査の目的

内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付高齢社会対策担当では、平成6年度から、より効果的、体系的な調査を実施するため、高齢社会対策の施策分野別(5分野)に、一般高齢者の意識に関する総合的な調査を行う「高齢社会対策総合調査」を施策分野別に原則5年毎に計画的に実施している。
本年度においては、施策分野別に行ってきた調査のうち、「高齢者の経済生活」に関する実態と意識を把握するとともに、政府の方針や経済社会情勢の変化を踏まえたテーマを設定する調査研究を実施し、今後の高齢社会対策の推進に資することを目的とする。

2 調査の仕様

(1)調査地域

全国

(2)調査対象者

全国の60歳以上(平成31年1月1日現在)の男女(施設入所者は除く)
※本調査については、本格的な高齢期を迎える前からの年代による意識の違い等についても把握するため、60歳以上の男女を調査対象としている。

(3)標本数

男女あわせて3,000人

(4)調査事項

(ア)生きがい、健康状態、社会的活動に関する事項
(イ)仕事に関する事項
(ウ)経済的な暮らし向きに関する事項
(エ)貯蓄、老後の備え等に関する事項

(5)調査方法

調査員による面接聴取法

(6)調査期間

令和2年1月9日~令和2年1月26日

(7)サンプリング方法

層化2段無作為抽出を用いた。具体的には以下の手順。

① 層化
平成27年国勢調査人口に基づき、下記の地域と都市規模とする。
〔地域区分〕
全国の都道府県を単位として、次の10区分に分類。

北海道(1道) 北海道
東北(6県) 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
関東(1都6県) 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
北陸(4県) 新潟県、富山県、石川県、福井県
東山(3県) 山梨県、長野県、岐阜県
東海(3県) 静岡県、愛知県、三重県
近畿(2府4県) 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国(5県) 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国(4県) 徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州(8県) 福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

〔都市規模区分〕

大都市 i)東京都23区・政令指定都市
中都市 ii)人口10万人以上の市
小都市 iii)人口10万人未満の市
町村 iv)郡部(町村)

※都市規模における市町村の別は、平成31年4月1日現在市制施行によるものとする。

② 抽出
各層(地域10区分×都市規模4区分)について、それぞれの層における母集団(平成27年国勢調査における60歳以上人口に基づく)の大きさにより150地点を比例配分し、1地点につき20サンプルずつとすることにより、設定標本数3,000を配分する。
抽出された地点(大字・町丁目)ごとに、60歳以上の男女個人を、対象年齢に該当する人だけを数えて、一定の抽出間隔で20サンプルを抽出する。

(8)有効回収数

ア.標本数、有効回収数、有効回収率

標本数 3,000人
有効回収数 1,755人
有効回収率 58.5%

イ.調査不能数、調査不能の内訳

調査不能数(率) 1,245人(41.5%)
調査不能の内訳 転居 104人(3.5%)
長期不在 91人(3.0%)
一時不在 265人(8.8%)
住所不明 27人(0.9%)
拒否 636人(21.2%)
本人死亡 16人(0.5%)
その他 106人(3.5%)

ウ.性・年齢階級別の標本数、有効回収数、有効回収率

標本数 有効回収数 有効回収率
男性 60~64歳 228人 127人 55.7%
65~69歳 315人 183人 58.1%
70~74歳 327人 199人 60.9%
75~79歳 265人 170人 64.2%
80歳以上 283人 175人 61.8%
1,418人 854人 60.2%
女性 60~64歳 200人 131人 65.5%
65~69歳 332人 208人 62.7%
70~74歳 346人 203人 58.7%
75~79歳 279人 174人 62.4%
80歳以上 425人 185人 43.5%
1,582人 901人 57.0%

(9)調査委託機関

一般社団法人 中央調査社

(10)企画分析委員会

「高齢者の経済生活に関する調査企画分析委員会」を設置し、下記の検討項目について2回の会議を開催。

開催回 開催日時 主な議題
第1回 令和2年2月26日(水)
15:30~17:30
・集計結果の報告
・報告書作成方針の検討
・分析委員の執筆方針の検討
第2回 令和2年3月18日(水)
10:00~12:00
・報告書案の報告・検討
・分析委員の報告書検討

本調査は、内閣府政策統括官(共生社会政策担当)の委託により一般社団法人中央調査社が学識経験者の協力を得て実施した。
企画分析委員は以下のとおりとなっている。(50音順、敬称略)

佐藤 博樹 中央大学大学院 戦略経営研究科 教授
澤岡 詩野 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団 研究部 主任研究員
重川 純子 埼玉大学 教育学部 教授
藤森 克彦 みずほ情報総研株式会社 社会保障・藤森クラスター 主席研究員/
日本福祉大学 福祉経営学部 教授

(11)本報告書を読む際の留意点

  1. 本文及び図表において調査票の質問文や選択肢を引用する場合、これらを簡略化して表記することがある。
  2. 回答率(各回答の百分比)は、小数点以下第2位を四捨五入したため、回答率の合計が100.0%にならないことがある。また、同様に、個別の選択肢を合計して小計を出している場合も、各選択肢の回答率の合計が小計と一致しないことがある。
  3. 本文中の回答率の差を示すポイントについては、小数点以下第1位を四捨五入し、整数値で表している。
  4. 本文、図表、集計結果表で用いた記号等の意味は、次のとおりである。
    n その質問に対する回答者数であり、回答率の合計100%が何人に相当するかを示す比率算出の基数である。
    複数回答 1回答者が2以上の回答をすることができる質問。複数回答質問における比率は、回答数の合計を回答者数(n)で割った比率であり、通常その値は100%を超える。
    0.0 回答者はいるが、その比率が表章単位に満たない値である。
    回答者がいないことを示す。
    クロス集計(表)で、分析軸(表側軸)の該当者が50人未満の場合は標本誤差が大きくなるため、*(アスタリスク)で示し、原則、本文の分析の対象にしていない。
  5. 標本誤差は回答者数(n)と得られた結果の比率によって異なるが、単純任意抽出法(無作為抽出)を仮定した場合の誤差(95%は信頼できる誤差の範囲)は下表の通りである 。
    標本誤差

    ※表の見方
       全体(母集団)の中から一部を抽出して行う標本調査では、全体を対象に行った調査(全数調査)と比べ、標本抽出にともなう誤差が発生し、その誤差のことを「標本誤差」という。「標本誤差」は、調査結果を見る際に、どの程度確かな数字であるかを判断するための情報である。前掲の表で言えば、回答者数が1,000人で、ある質問中の選択肢の回答比率が50.0%だった場合、標本誤差は最大でも±3.1%なので、「95%の確率で、46.9%~53.1%の範囲である」とみることができる。なお、層化2段抽出法による場合は標本誤差が若干増減することもある。また、誤差には回答者の誤解などによる計算不能な非標本誤差も存在する。

第2章 調査結果の概要

1 生きがい、健康状態、社会的活動に関する事項

(PDF形式:340KB)PDFを別ウィンドウで開きます

2 仕事に関する事項

(PDF形式:481KB)PDFを別ウィンドウで開きます

3 経済的な暮らし向きに関する事項

(PDF形式:498KB)PDFを別ウィンドウで開きます

4 貯蓄、老後の備え等に関する事項

(PDF形式:295KB)PDFを別ウィンドウで開きます