第1章 高齢化の状況(第3節 1-5)

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第3節 国際比較調査に見る日本の高齢者の生活と意識の特徴(5)

5 新型コロナウイルス感染症の拡大による影響について

(1)新型コロナウイルス感染症の拡大により外出や人付き合いが減少する一方、オンライン等による連絡が増加

各国の60歳以上の人に、新型コロナウイルス感染症の拡大により、生活にどのような影響があったか尋ねたところ、「旅行や買い物などで外出することが減った」と回答した割合は、アメリカ76.4%、スウェーデン74.8%、ドイツ70.5%、日本68.0%、「友人・知人や近所付き合いが減った」は、スウェーデン80.8%、ドイツ72.0%、アメリカ67.5%、日本55.3%、「別居している家族と会う機会が減った」は、スウェーデン69.3%、アメリカ66.2%、ドイツ56.3%、日本47.3%の順に高い割合となっており、コロナ禍で、外出や接触を伴う人付き合いが減っている傾向がみられる。

一方、「メール、電話、オンラインでの連絡が増えた」と回答した割合をみると、アメリカ59.0%、スウェーデン50.8%、ドイツ42.5%、日本26.0%となっており、オンライン等での連絡をしている傾向がみられる(図1-3-11)。

(2)新型コロナウイルス感染症の拡大による就労への影響

各国の収入の伴う仕事をしている60歳以上の人が、新型コロナウイルス感染症の拡大により受けた影響として、「仕事をする日数や時間数が減った」と回答した割合は、アメリカが29.3%で最も高く、次いでドイツ26.0%、日本25.5%、スウェーデン13.2%の順となっている(図1-3-12)。

また、各国の60歳以上の人で、「仕事をする日数や時間数が減った」と回答した人のうち、日本80.4%、アメリカ54.5%、ドイツ83.9%、スウェーデン69.2%が「収入の伴う仕事をしたい(続けたい)」と回答している(図1-3-13)。

(3)新型コロナウイルス感染症の拡大によりボランティア活動への参加が減少

各国のボランティア活動をしている60歳以上の人に、新型コロナウイルス感染症の拡大により受けた影響として、ボランティア活動に影響があったと回答した割合(「ボランティア活動をやめた(中止になった)」と「ボランティア活動をする日数や時間数が減った」の計)はアメリカが67.4%で最も高く、スウェーデン53.3%、ドイツ30.1%、日本21.7%の順となっている(図1-3-14)。

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