第1章 高齢化の状況(第2節 1)
第2節 高齢期の暮らしの動向(1)
1 就業・所得
○令和7年の労働力人口は、7,004万人であり、このうち65~69歳の者は403万人、70歳以上の者は557万人であった。労働力人口に占める65歳以上の者の割合は13.7%であり、長期的には上昇傾向にある。

○令和7年の労働力人口比率を見ると、65~69歳では56.1%、70~74歳では36.7%、75歳以上は12.7%となっており、いずれも上昇傾向である。

○65歳以上の就業者数及び就業率は上昇しており、特に65歳以上の就業者数を見ると22年連続で前年を上回っている。
○65歳以上の就業率は各世代とも上昇傾向にあり、令和7年の就業率は、65~69歳で54.5%、70~74歳で36.2%、75歳以上で12.6%となっている。

○令和7年における65歳以上の就業者を主な産業別に見ると、「卸売業,小売業」が131万人と最も多く、次いで「医療,福祉」が122万人、「サービス業(他に分類されないもの)」が108万人となっている。
○令和7年における産業別の65歳以上の就業者を10年前と比較すると、「医療,福祉」が64万人増加し、10年前の約2.1倍となっている。次いで「サービス業(他に分類されないもの)」が28万人、「教育,学習支援業」が18万人と、それぞれ増加している。
○令和7年における各産業の就業者に占める65歳以上の就業者の割合を見ると、「農業,林業」が50.6%と最も高く、次いで「不動産業,物品賃貸業」が29.0%、「サービス業(他に分類されないもの)」が22.4%となっている。

○男女別に就業状況を見ると、男性の就業者の割合は、60~64歳で84.1%、65~69歳で63.4%、70~74歳では44.5%となっている。また、女性の就業者の割合は、60~64歳で65.8%、65~69歳で46.1%、70~74歳では28.8%となっている。

○役員を除く雇用者のうち非正規の職員・従業員の比率を男女別に見ると、男性は、55~59歳で10.5%であるが、60~64歳で39.8%、65~69歳で64.9%と、60歳を境に大幅に上昇している。また、女性は、55~59歳で57.3%、60~64歳で71.7%、65~69歳で83.7%となっており、60歳以前から非正規の職員・従業員の比率が高くなっている。

○職業に関する能力を自発的に開発し、向上させるための自己啓発の実施率について見ると、60歳以上の者は令和元年度以降上昇していたが、令和4年度以降低下が続いている。

○70歳までの高年齢者就業確保措置3を実施済みの企業の割合は34.8%(8万2,748社)となっており、従業員が301人以上の企業では29.5%と低くなっている。

○高齢者世帯の平均所得金額(令和5年の1年間の所得)は314.8万円で、その他の世帯(671.0万円)の約5割となっている。
○等価可処分所得4を平均金額で見ると、高齢者世帯は226.0万円となっており、その他の世帯(336.1万円)の約7割となっている。
| 区分 | 平均所得金額 (平均世帯人員) |
平均等価可処分 所得金額 |
|---|---|---|
| 高齢者世帯 | 314.8万円 (1.52人) | 226.0万円 |
| その他の世帯 | 671.0万円 (2.60人) | 336.1万円 |
| 全世帯 | 536.0万円 (2.20人) | 304.1万円 |
| 資料:厚生労働省「国民生活基礎調査」(令和6年)(同調査における令和5(2023)年1年間の所得) | ||
| (注1)高齢者世帯とは、65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯をいう。 | ||
| (注2)その他の世帯とは、全世帯から高齢者世帯と母子世帯を除いた世帯をいう。 | ||
○高齢者世帯の所得階層別分布を見ると、100~150万円が最も多くなっている。

○公的年金・恩給を受給している高齢者世帯について、公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合を見ると、公的年金・恩給が家計収入の全てとなっている世帯が43.4%となっている。

○資産の状況を二人以上の世帯について見ると、世帯主の年齢階級別の家計の貯蓄・負債の全般的状況は、世帯主の年齢階級が高くなるにつれて、1世帯当たりの純貯蓄(貯蓄から負債を差し引いた額)はおおむね増加し、世帯主が60~69歳の世帯及び70歳以上の世帯では、他の年齢階級に比べて大きな純貯蓄を有している。
○年齢階級が高くなるほど、貯蓄額が増加傾向に、また、持家率が増加する一方、世帯主が30~39歳の世帯をピークに負債額は減少していく。

○二人以上の世帯の貯蓄現在高について、世帯主の年齢が65歳以上の世帯の中央値は1,658万円であり、全世帯の中央値(1,189万円)と比べ、約1.4倍となっている。
○二人以上の世帯の貯蓄現在高階級別の世帯分布を見ると、世帯主の年齢が65歳以上の世帯では、4,000万円以上の貯蓄を有する世帯が20.0%であり、全世帯(13.9%)と比べて高い水準となっている。

○金融資産の分布状況を世帯主の世代別に見ると、世帯主の年齢が60歳以上の世帯が占める割合が令和元年には63.5%となっている。

○世帯主が65歳以上の金融資産の保有割合を世代別に見ると、いずれの世代も「預貯金」が最も多く、次いで、「生命保険など」、「株式」などとなっている。

○生活保護受給者の人数の推移を見ると、令和6年における65歳以上の生活保護受給者は、前年と比べて横ばいになっている。また、年代別人口に占める生活保護受給者の割合を見ると、65~69歳では2.27%、70歳以上では3.01%であり、共に前年と比べて減少している。
