図表 9 代替性(捕捉性)の考え方
代替性(捕捉性)の考え方を、図表24を用いて説明する。図表24によれば、「公的障害者制度を利用している者」のうち、新たな設問(ワシントングループの設問、欧州統計局の設問、WHODAS2.0)において「障害のある者」として捕捉された者の割合は、それぞれ、35.3%、65.9%、49.5%であったことが分かる。これらの割合や程度を、捕捉性として評価する。一方、「公的障害者制度を利用している者」のうち、新たな設問(ワシントングループの設問、欧州統計局の設問、WHODAS2.0)において「障害のない者」として捕捉された者の割合は、それぞれ、64.7%、34.1%、50.5%であった。新たな設問において「障害のない者」として捕捉された理由として、それぞれの設問では把握が難しい障害がある者や、公的障害者制度を利用することで、日常的・機能的な師匠が出にくく、認知せずに済んでいる者、障害に慣れてしまい、客観的には支障があるにもかかわらず、主観的には支障と認知していない者がいることが考えられる。