1 国内調査 1.3.3

1.3 地方公共団体悉皆調査結果

1.3.3 障害者差別の解消に関する条例

(1) 制定状況

図表1.3-17 条例の制定状況

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 既に公布されている場合は、未施行の場合でも「ア 制定済み」と整理している。

※ 障害者差別解消に特化している条例に限定するものではなく、条例の一部において障害者差別解消に関わる規定を設けている場合も含む。

※ 令和2年4月1日時点。

1) 制定予定時期

図表1.3-18 条例の制定予定時期

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(1) 制定状況」の設問で、「イ 制定に向けて作業中」と回答した団体のみ調査

※ 令和2年4月1日時点。

2) 事業者による「合理的配慮」の位置付け

図表1.3-19 事業者による「合理的配慮」の位置付け

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(1) 制定状況」の設問で、「ア 制定済み」と回答した団体のみ調査。

※ 条例で別段の規定を設けておらず、結果的に障害者差別解消法の規定がそのまま適用されている場合は、「ウ 一律に努力義務」と整理している。

※ 令和2年4月1日時点。

(2) 「合理的配慮」の義務付けによる効果・課題等(主な回答)

1) 反応

1. 条例施行後、障害者・事業者からの相談数は増加しているため、義務化により注目を集め、普及啓発につながったことが考えられる。

2. 事業所店舗等のバリアフリー化への問合せ等が増加した。

2) 効果

1. 事業者から否定的な意見は寄せられていない。事業者向けの研修会において、事業者による合理的配慮の提供の義務付けについて説明しているが、積極的に理解しようとする姿勢が見られる。

2. 義務化により、事業者に対し一定の責務をつけることにより、地域内の障害者差別の解消をより推進することができる。

3. 条例施行に伴い条例をより実効的なものとするために、事業者等に対する補助制度を条例の施行と同じ時期に創設した。初年度と比較すると2年目は利用数、利用額は減少傾向にある。

4. 事業者から合理的配慮がなされなかったことについて障害のある人から県に相談があった際に、条例の規定を根拠として、事業者に対して合理的配慮をするようより強く働きかけることができる。県が事業者向けに研修を行う際に、合理的配慮についてより強く意識付けができる。

3) 課題

1. 障害への理解が深まっていれば、義務付けも可能だと思うが、現状では全国的にそこまでの理解の深まりはないのではないかと感じる。義務付けにしたところで守らないところは守らないし、それに強制力をもって罰を与えることができるのかは疑問が残る。

2. 過重な負担のない限りという条件については法と変わらないため、事業者へ求めることのできる対応内容について、あまり法と変わらないと感じている。

3. 条例の認知度が低いため周知啓発活動に力を入れて取り組んでいる。

4. 合理的な配慮のためのハード面の整備に係る費用の助成など、事業者への財政的な支援を市単独で行うことは財政的に厳しいため、都道府県補助があると良い。

5. 条例施行時に事業者にアンケートを実施し、条例の趣旨等を理解していただいているとの回答が少数だった。事業者に対して、条例、補助制度についての周知啓発を行うと共に、合理的配慮についての理解促進を行っていなければならない。

6. 具体的にしなければならないことが不明確のため、取り組むまでに時間がかかる。

(3) 住民による「合理的配慮」の位置付け

図表1.3-20 住民による「合理的配慮」の位置付け

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(1) 制定状況」の設問で、「ア 制定済み」と回答した団体のみ調査。

※ 令和2年4月1日時点。

(4) 「差別」の定義の有無

図表1.3-21 「差別」の定義の有無

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(1) 制定状況」の設問で、「ア 制定済み」と回答した団体のみ調査。

※ 「障害者差別」、「障害を理由とする差別」等の定義を設けている場合も、「ア 「差別」の定義あり」と整理している。

※ 令和2年4月1日時点。

(5) 「障害」の定義の有無

図表1.3-22 「障害」の定義の有無

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(1) 制定状況」の設問で、「ア 制定済み」と回答した団体のみ調査。

※ 令和2年4月1日時点。

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