1 国内調査 1.3.4

1.3 地方公共団体悉皆調査結果

1.3.4 相談・紛争解決

(1) 相談対応を行う体制

図表1.3-23 相談対応を行う体制

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ アの「ワンストップ相談窓口」は、障害者差別に関する相談について、各分野(教育、雇用、交通、各種サービス利用等)を問わず一元的に受け付ける相談窓口を指す。

※ イの「障害者差別に関する相談員」は、専ら相談業務に対応する職員等を指す。

※ 「ア ワンストップ相談窓口を設置又は指定」、「イ 障害者差別に関する相談員を配置」は、いずれも、当該相談窓口や相談員が障害者差別以外の相談にも対応している場合を含む。

※ 複数回答可(各割合の合計は必ずしも100%と一致しない)。

※ 令和2年4月1日時点。

1) 障害者差別に関する相談員の設置人数

図表1.3-24 障害者差別に関する相談員の設置人数


※ 障害者差別に関する相談員」は、専ら相談業務に対応する職員等を指す。

※ 「障害者差別に関する相談員」には、当該相談窓口や相談員が障害者差別以外の相談にも対応している場合を含む。

※ 「障害者差別に関する相談員の設置人数」は、「業務委託により配置した相談員以外」と「業務委託により配置した相談員」の設置人数の合計を指す。

※ 令和2年4月1日時点。

2) 障害者差別に関する相談員の設置人数のうち業務委託により配置した相談員以外

図表1.3-25 障害者差別に関する相談員の設置人数のうち業務委託により配置した相談員以外


※ 「障害者差別に関する相談員」は、専ら相談業務に対応する職員等を指す。

※ 「障害者差別に関する相談員」には、当該相談窓口や相談員が障害者差別以外の相談にも対応している場合を含む。

※ 令和2年4月1日時点。

3) 障害者差別に関する相談員の設置人数のうち業務委託により配置した相談員

図表1.3-26 障害者差別に関する相談員の設置人数のうち業務委託により配置した相談員


※ 「障害者差別に関する相談員」は、専ら相談業務に対応する職員等を指す。

※ 「障害者差別に関する相談員」には、当該相談窓口や相談員が障害者差別以外の相談にも対応している場合を含む。

※ 令和2年4月1日時点。

4) ワンストップ相談窓口の設置先

図表1.3-27 ワンストップ相談窓口の設置先

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(1) 相談対応を行う体制」の設問で、「ア ワンストップ相談窓口を設置又は指定」と回答した団体のみ調査。

※ 「ワンストップ相談窓口」は、障害者差別に関する相談について、各分野(教育、雇用、交通、各種サービス利用等)を問わず一元的に受け付ける相談窓口を指す。

※ 「エ 民間事業者、民間団体等」に関しては、「障害者総合相談支援センター」、「障害者団体連合会」、「指定一般または指定特定相談支援事業所指定のある、障害福祉サービス事業を実施する法人」等の回答があった。

※ 「オ その他」に関しては、「障害者施策主管部局と人権主管部局(複数の選択肢)に該当」、「障害者施策主管部局と教育担当部局」等の回答があった。

※ 令和2年4月1日時点。

(2) 相談件数のカウントの有無

図表1.3-28 相談件数のカウントの有無

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「ア 相談件数をカウントしている」には、相談員が対応した相談のみをカウントする場合等、悉皆でカウントしていない場合も含む。

※ 令和2年4月1日時点。

1) 相談件数をカウントしていない理由(主な回答)

1. 事例がなく、今のところカウントする体制はない。

2. 相談内容について記録していないため。

3. 相談記録表の様式を整えていないため。

4. 相談を受け付ける窓口が複数あり、内容を精査して分類することが難しいため。

5. 相談件数の報告等について取扱いを定めていない。

6. 相談実績がないため。

7. 障害者総合支援法の一般相談支援事業において障害者差別に関する相談件数を区分してカウントしていないため。

8. 各部署で対応した事案を取りまとめることが難しいため。

9. 日々様々なジャンルの相談が入るが、相談支援システム等を導入していないため、件数のカウントが非常に困難。

10. 件数の公表を行っていないため。

11. 紛争等になる可能性があるもののみカウントしており、紛争等に至る可能性の低い相談は通常の障害福祉等の相談業務でカウントしているため。

2) カウントの対象となる相談内容

図表1.3-29 カウントの対象となる相談内容

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(2) 相談件数のカウントの有無」の設問で、「ア 相談件数をカウントしている」と回答した団体のみ調査。

※ 「オ その他」に関しては、「権利擁護に関する相談」、「雇用の分野に関するもの」、「障害に関するマークに関する相談」等の回答があった。

※ カウントの対象範囲を厳密に定めていない場合は「カ 相談内容を区分していない」と整理している。

※ 複数回答可(各割合の合計は必ずしも100%と一致しない)。

※ 令和2年4月1日時点。

3) 相談件数(令和元年度)

図表1.3-30 相談件数(令和元年度)

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(2) 相談件数のカウントの有無」の設問で、「ア 相談件数をカウントしている」と回答した団体のみ調査。

※ カウントの対象となる相談の件数のみを積み上げた値であり、悉皆の相談件数ではなく、また、地方公共団体によりカウントの対象となる相談の範囲は異なる。

※ 算出作業中の場合等、年度全体の相談件数が明らかではない場合は、「カ 不明」と整理している。

(3) 紛争解決のための独自の権限の有無

図表1.3-31 紛争解決のための独自の権限の有無

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 相談対応の一環として行う事実確認や連絡調整等、事実上の行為は含まない。

※ 障害者差別解消法第12条の規定に基づく権限の委任を受けるにとどまり、地方公共団体で独自の権限を設けていない場合は、「イ 独自の権限なし」と整理している。

※ 令和2年4月1日時点。

1) 独自の権限の根拠

図表1.3-32 紛争解決のための独自の権限の根拠

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(3) 紛争解決のための独自の権限の有無」の設問で、「ア 独自の権限あり」と回答した団体のみ調査。

※ 令和2年4月1日時点。

2) 独自の権限の種別

図表1.3-33 紛争解決のための独自の権限の種別

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(3) 紛争解決のための独自の権限の有無」の設問で、「ア 独自の権限あり」と回答した団体のみ調査。

※ 「ケ その他」に関しては、「障害を理由とする差別を解消するために必要な対応」、「訴訟の援助」、「知事への勧告要請」等の回答があった。

※ 複数回答可(各割合の合計は必ずしも100%と一致しない)。

※ 令和2年4月1日時点。

3) 独自の権限の行使主体

図表1.3-34 紛争解決のための独自の権限の行使主体

[下段()内数値は令和元年度調査結果]


※ 「(3) 紛争解決のための独自の権限の有無」の設問で、「ア 独自の権限あり」と回答した団体のみ調査。

※ 複数回答可(各割合の合計は必ずしも100%と一致しない)。

※ 令和2年4月1日時点。

4) 独自の権限の行使の実績(令和元年度)

図表1.3-35 権限の行使の実績

※ 「(3) 紛争解決のための独自の権限の有無」の設問で、「ア 独自の権限あり」と回答した団体のみ調査。

※ 紛争解決のための独自の権限の種別(報告徴収、助言、指導、勧告、あっせん、調停、仲裁、公表、その他)全ての実績の合計である。

※ 令和2年4月1日時点。

(4) 相談体制・紛争解決に関する運用上の工夫等(主な回答)

1) 相談体制・紛争解決体制

【部署間の連携体制】

1. 相談等に的確に対応するため、当該職員が所属する課室の長(出先機関等含む)を相談等の窓口とし、当事者等への事実の確認・事情聴取等を行うなどとしている。各所属からの相談、その他法全般に関する相談の対応窓口は障害者施策主管部署としている。

2. 関係部署等の担当者が集まり、相談内容について協議する。

【広域との連携体制】

3. 原則として本自治体の所管する事務事業に関する相談を受け、それ以外については都道府県に適切につないでいる。

4. 障害者やその家族等からの人権に関する常設の相談窓口を設置し、情報提供や助言を行うことで障害者等の権利擁護を図っている。

5. 県の広域支援相談員が当市の障害者差別解消支援地域協議会の委員になっている。障害者差別に関する相談対応・紛争解決に当たっては連携して対応している。

【他の機関との協力体制】

6. 障害者差別に関する相談を対応する場合は、相談支援専門員や基幹相談支援センター等と連携しながら支援者会議等を開催する。

7. 障害種別に応じてそれぞれ主管する部署(身体障害・知的障害及びその他の心身の機能の障害に関することに関しては福祉事務所、精神障害・発達障害及び難病に関することは保健所)が窓口となり、相談に応じている。

8. 紛争解決機関の委員は、市との関わりがない市外在住の委員を選出する。

9. 障害者差別に関する相談対応については、社会福祉協議会に委託しており、専門的な知見を有した相談員が対応することにしている。

2) 対応方法

【相談対応における工夫】

1. 相談対応には、可能な限り複数職員で対応するように努めている。

2. 障害者差別を受けた旨の相談を受けた場合は、相談者より状況を聞き取りした後、相手側に対してその日のうちに事実確認を行う。

3. 差別と捉えた言葉、方法などを伝え、相手方と話し合い理解を得るようしている。

4. 相談者の意見と、差別をした(とされる)側の意見を中立的に聞くように心がけている。

5. 相談があった場合は、双方からの意見等を確認した上、中立性を意識し、当事者・相手方との問題点や課題、啓発、理解不足による事例であれば、啓発を行いながら相談対応をしている。

6. 障害を理由とする差別に該当する行為があったかどうかの事実確認が重要になってくるため、両者からそれぞれ聞き取りを行い、事情を考慮しながら、公正、中立な対応を行っている。

7. 相談等を受けた際には県の担当課へ報告・相談をして個別で対応している。観光客からの相談を主に想定しており、関係部局との密な連携が必須である。今後は観光客からの相談が増える見込みがあり、体制の見直しが必要となる可能性がある。

【広域支援相談員との連携】

8. 相談対応の経験値の豊富な都道府県の広域支援相談員と連携している。

9. 市では専門の相談員が設置されていないことから、相談対応の苦慮や紛争解決が必要な場合、県の広域支援相談員と連携している。

10. 毎年度県が発行している広域支援相談員の活動報告書で事例を確認し、相談があった際の対応時に参考にしている。

【他の部署・機関との連携】

11. 人権相談や消費者相談の担当課などと相談内容により関係課と連携して対応している。

12. 個別の案件を扱う委員会に障害当事者及び事業者の代表に委員として入ってもらい、解決に向けた検討を行ってもらっている。

3) 事案の管理・情報共有

【情報の管理方法等】

1. 相談事例の積み重ねを踏まえ、相談類型に応じた対応の流れ、相談内容に応じた対応類型等について整理していくことが有用と考えている。

2. 相談への対応マニュアルや受付票を作成し、共有している。相談受付担当者間で社内メール共有機能を活用し、対応状況等を情報交換している。

3. 相談を受けた各課が主体となって相談に対応しており、相談があった場合の情報については、障害者施策主管課で一元的に管理している。

【障害者差別解消支援地域協議会での情報共有】

4. 障害者差別解消支援地域協議会において、障害を理由とする差別に関する相談事例の共有や情報交換を行うとともに、障害を理由とする差別の解消に関する様々な課題を協議している。

5. 各課で対応した相談は、年度ごとに障害福祉課で集約し、障害者差別解消支援地域協議会にて報告し、課題や取組の共有・検討をする体制となっている。

6. 相談事例については、一定対応が終了した後、ケース検討会議(子会議)を開き、代表者会議(親会議)から輪番制で選ばれた委員を交えて、相談事例の対応内容を報告し意見を求め、今後の対応や啓発に役立てている。

【他機関との情報共有】

7. 地域の自立支援協議会や基幹相談支援センターと連携し、障害者差別に該当すると思われる事例を共有する。事例検討を通じて、差別や合理的配慮に対する理解を深める。

8. 身体障害者相談員、知的障害者相談員からの情報提供を受けている。NPO法人に相談業務をお願いしており、差別に関する相談があった際には、連絡を頂くようにしている。

9. 相談受理後のサポートとして、別で委託契約を締結している相談支援事業所に、本人了承のもと情報連携を実施の上、希望する場合は最低月1回の家庭訪問等を実施している。

10. 障害者基幹相談支援センターだけでなく、市内の相談支援事業所と連携している。相談できる窓口を多くして相談につながる人数を多くしようとしている。また、事業所間で情報を共有して相談に乗れる体制を整えている。

11. 様々な障害者団体と意見交換等を行うことにより、障害者が日常生活の中で障壁と感じていることの把握に努めている。

4) 研修・普及啓発の実施

1. 差別相談室に寄せられた相談のうち、周知に適した事例を冊子にまとめ、市町村や小中学校を中心に配布している。

2. 対応マニュアルの配布のほか、職員へ向けた障害理解や差別解消法に関する講習会などを実施している。

3. 自治体職員や事業所への法の周知を継続し、相談窓口の周知や障害当事者が声を挙げて良いと思えるよう、エンパワメントにつながる研修等を実施している。

4. 毎年、新採用職員・新管理者職員に対して研修を実施している。

5. 障害者側の配慮・協力が必要な事例もあり、事業者・障害者がともに協力し合うよう周知啓発をしていく必要がある。

5) 個人情報の保護

1. 相談支援専門員を介して福祉担当者に情報が入るケースが多く、相談支援専門員が事前に市に情報を伝えていいか当事者に確認しているため、当事者は安心して市の福祉担当者に気持ちを打ち明けることができることから、トラブル等が発生しにくい。

(5) 相談対応・紛争解決に関する運用上の課題等(主な回答)

1) 相談対応・人材配置

【相談対応の課題】

1. 事例が少なく、寄せられる相談も障害者差別にあたるかどうかの判断がつきにくいものが多い。

2. 年に2回、各部署で行った相談対応について調査を行っているが、障害者への対応が定例的に行われている部署では合理的配慮の提供が当たり前の対応となっているため報告は挙がってこず、障害者の対応を定例的に行っていない部署では少しのやり取りでも報告を行うなど、報告するレベルについてばらつきが生じている。

3. 両者の言い分が食い違うことも多く、事実確認が容易ではない場合がある。

4. 相談対応事例はあるが、紛争解決事例がなく、地域協議会での役割が不透明となっている。

5. 法に強制力がないため、話し合いという形でしか解決策がなく、解決に至らないケースも発生している。

【人材配置の課題】

6. 障害者の気持ちは当事者にしか分からないという指摘が相談者から寄せられているため、今後の職員配置・人材育成が課題である。

7. 専門職等の配置が十分でない。

8. 障害者差別に関する専門の相談員がいる体制ではないので、対応に苦慮する場合がある。

9. 弁護士等法曹関係者の確保が困難である。

10. 相談業務に対応している職員が男性のみであり、相談内容に応じ、女性職員の対応も必要になってくる。

11. 各部署において、障害者差別に関する相談に対して柔軟に対応できる人材の確保や育成が課題であると考えている。

2) 対応方法・紛争解決体制

【相談受付体制の課題】

1. どの部署に相談があっても一律的な対応と情報の共有ができることが望ましいと考えるが、現状ではそれができていない。

2. 通常業務の傍ら相談を受け付けているため、案件が長引くと通常業務を圧迫している。

3. 当事者同士の話し合いが、相談員が介入しても円滑に進まず、解決が難しい事案がある。

4. 担当部局だけでは対応できない場合の他部局の連携の在り方が課題である。

【紛争解決に関連する課題】

5. 担当職員が一連の対応を1人で行うため、紛争解決に時間がかかってしまう。人員体制整備上の課題が大きい。

6. 事業者が複数関連しているために責任の所在が不明確な事例があり、相談対応や実効性のある紛争解決が困難な場合がある。

7. 個々の事案に対応するよりも、業界全体に働きかける環境整備として改善が求められることがあり、一地方自治体では紛争解決が困難な事例も想定される。

8. 見解の相違から相談が長期化している事案があり、紛争解決における自治体の役割の範囲の明確化が課題と考えている。

3) 周知啓発・理解促進

1. 相談窓口の周知が課題である。

2. 障害者差別について、県では専任相談員を配置(委託)しているが、差別に特化した相談件数が増えていない。このため、市町村や障害者団体等へのヒアリングや調査を行うとともに、相談機関のチラシ等を作成して周知を図っている。

3. 行政職員、障害福祉サービス事業所、地域住民の理解促進が課題である。そもそも「社会的障壁」や「合理的配慮」が十分認識されていない。

4. 各種事業者に対して指導権限を持つ部署への障害者差別解消法に係る周知が不十分のため、主体的な対応がされにくい場合がある。

5. 合理的配慮の提供に関する相談対応について、「過重な負担」の定義が広いことから判断に苦慮するケースが多い。「過重な負担」に該当する場合であっても、相談者の理解を得ることが難しいケースもある。

6. 各部署において主体的に問題解決をする意識が醸成されておらず、主管部署(障害福祉担当部署)が相談から解決まで完結するものだという意識が強い。

4) 個人情報の保護

1. 当事者からの相談を受け、どのように対応するかを検討する際に、今後の人間関係に影響するので相手方には差別相談をしたことを伝えてほしくないと言われることがある。相手方に伝えない場合は、今後も同様のことが起こることも推測されるため再発防止策を検討することが難しく、結果的に当事者の気持ちや状況を受け止めるまでで相談を終了することがある。

5) 事案の管理・情報共有

1. 県は広域のため、各圏域とのネットワークを整え、地域で対応できる体制を考えていく必要がある。そのためには地域の相談員の配置が必要である。相談に対する助言等を行った後、どのように解決したか、しなかったかの事後報告が明確化されていない。

(6) 広域支援相談員等の配置の有無

図表1.3-36 広域支援相談員等の配置の有無


※ 「広域支援相談員等」とは、障害を理由とする差別に関し、市町村の相談機関における相談事案の解決を支援し、また相談機関では解決が困難な広域的・専門的な相談事案を取り扱う相談員を指す。

※ 「(1) 相談対応を行う体制」の設問で、「イ 障害者差別に関する相談員を配置」と回答した都道府県のみ調査。

※ 令和2年4月1日時点。

1) 広域支援相談員等の人数

図表1.3-37 広域支援相談員等の人数


※ 「(1) 相談対応を行う体制」の設問で、「イ 障害者差別に関する相談員を配置」と回答した都道府県のうち「ア 広域支援相談員等を配置している」を回答した団体のみ調査。

※ 「広域支援相談員等」とは、障害を理由とする差別に関し、市町村の相談機関における相談事案の解決を支援し、また相談機関では解決が困難な広域的・専門的な相談事案を取り扱う相談員を指す。

※ 令和2年4月1日時点。

(7) 広域支援相談員等の配置の根拠

図表1.3-38 広域支援相談員等の配置の根拠


※ 「(1) 相談対応を行う体制」の設問で、「イ 障害者差別に関する相談員を配置」と回答した都道府県のうち「ア 広域支援相談員等を配置している」を回答した団体のみ調査。

※ 「広域支援相談員等」とは、障害を理由とする差別に関し、市町村の相談機関における相談事案の解決を支援し、また相談機関では解決が困難な広域的・専門的な相談事案を取り扱う相談員を指す。

※ 令和2年4月1日時点。

(8) 広域支援相談員等の業務内容・役割

図表1.3-39 広域支援相談員等の業務内容・役割


※ 「(1) 相談対応を行う体制」の設問で、「イ 障害者差別に関する相談員を配置」と回答した都道府県のうち「ア 広域支援相談員等を配置している」を回答した団体のみ調査。

※ 「広域支援相談員等」とは、障害を理由とする差別に関し、市町村の相談機関における相談事案の解決を支援し、また相談機関では解決が困難な広域的・専門的な相談事案を取り扱う相談員を指す。

※ 複数回答可(各割合の合計は必ずしも100%と一致しない)。

※ 令和2年4月1日時点。

(9) 広域支援相談員等の業務経験・資格等の要件(主な回答)

1. 福祉、保健、医療、その他障害者に対する相談支援、介護等の実務経験を有する者。

2. 社会福祉士(県社会福祉士会への委託)。

3. 障害者や企業等への相談業務について経験を有すると認められるもの。又は、行政機関、医療機関、教育機関、事業所において、障害者若しくは福祉医療に関する業務、その他これに準ずる業務について3年以上経験を有すると認められるもの。

4. 障害者差別に関する専門的な識見を有し、かつ、障害者差別を受けた者を十分に理解した上で適正な判断を行うことができると認められる者。

5. 国又は地方公共団体で人権擁護、労働争議又は障害福祉に関する業務の従事経験が合計5年以上ある者。特別支援学校の教諭の修業経験を5年以上有する者。

6. 業務経験や資格等について特段の要件は定めていないが、職務を適正かつ確実に行うことができる者を広域専門指導員として委嘱することとしている。また、委嘱を行うに当たっては、あらかじめ調整委員会の意見を聴かなければならないこととしている。

7. 特段条件は求めていない。

(10) 市区町村における障害者差別の解消などに関する知識・経験・資格等の専門性を有した相談員の有無

図表1.3-40 障害者差別の解消などに関する知識・経験・資格等の専門性を有した相談員の有無


※ 「(1) 相談対応を行う体制」の設問で、「イ 障害者差別に関する相談員を配置」と回答した市区町村のみ調査。

※ 令和2年4月1日時点。

1) 知識・経験・資格等の専門性を有した相談員の人数

図表1.3-41 知識・経験・資格等の専門性を有した相談員


※ 「(1) 相談対応を行う体制」の設問で、「イ 障害者差別に関する相談員を配置」と回答した市区町村のうち「ア 障害者差別の解消などに関する知識・経験・資格等の専門性を有した者を配置している」と回答した団体のみ調査。

※ 令和2年4月1日時点。

2) 知識・経験・資格等の専門性を有した相談員 専門性の内容(主な回答)

1. 基幹相談支援員。

2. 社会福祉士、介護福祉士、保健師、公認心理師。

3. 身体障害者相談員、知的障害者相談員。

4. 精神保健福祉士、社会福祉士、臨床心理士、看護師。

5. 社会福祉士、精神保健福祉士、看護師を配置。障害者差別解消法の県の研修を受講している。

6. 社会福祉士・精神保健福祉士の両資格を保持している職員が対応。市役所内の職員への障害者差別解消における研修の講師を担当している。

7. 専門的職員として社会福祉士、精神保健福祉士、臨床心理士又は保健師等、医療・福祉・保健・教育のいずれかに関する資格を有し、障害者等に対する福祉業務の実務経験10年以上の統括相談員、実務経験5年以上の相談員。障害者等の就労支援経験が3年以上の就労チーフコーディネーター、就労コーディネーター、ピアカウンセリング業務を行う者を配置。

8. 社会福祉士、保健師。

9. 研修を実施して、知識を習得している。

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