総合科学技術会議の概要
メンバー構成
総合科学技術会議(本会議)
専門調査会
答申・決定・意見具申等一覧
パブリックコメント
大臣・有識者会合へのボタン
有識者議員の活動報告へのボタン
その他
科学技術政策ページの項目
科学技術基本計画
科学技術関係予算について
組織案内
パンフレット
5分でわかる最新の科学技術
科学技術政策トップページへ

第1回総合科学技術会議議事要旨

 


(開催要領)

1.開催日時:2001年1月18日(木) 9:30〜10:25頃

2.場所:総理官邸大客間

3.出席議員

 議長 森 喜朗 内閣総理大臣
 議員 福田 康夫 内閣官房長官
笹川 堯 科学技術政策担当大臣
片山 虎之助 総務大臣
宮澤 喜一 財務大臣
町村 信孝 文部科学大臣
平沼 赳夫 経済産業大臣
吉川 弘之 日本学術会議会長
石井 紫郎 東京大学名誉教授
井村 裕夫 京都大学名誉教授
黒田 玲子 東京大学教授
桑原 洋 株式会社日立製作所取締役(非常勤)
志村 尚子 津田塾大学学長
白川 英樹 筑波大学名誉教授
前田 勝之助 東レ株式会社代表取締役会長



(議事次第)

1.開会

2.議長及び議員紹介

3.議長(内閣総理大臣)挨拶

4.議事

(1)総合科学技術会議運営規則について
(2)諮問第1号「科学技術に関する総合戦略について」について
(3)総合科学技術会議の今後の審議方針について
(4)専門委員及び専門調査会の設置について

5.閉会



(配付資料)

資料1 総合科学技術会議議員名簿
資料2 総合科学技術会議運営規則(案)
資料3 諮問第1号「科学技術に関する総合戦略について」
資料4 諮問第26号「科学技術基本計画について」に対する答申(平成12年12月26日科学技術会議答申)
資料5 最近の科学技術の動向について
資料6 専門委員及び専門調査会の設置について(案)



(会議概要)

1.議長及び議員紹介

 笹川科学技術担当大臣から議長及び議員が紹介された。



2.議長(内閣総理大臣)の挨拶

 議長(内閣総理大臣)の挨拶が行われた。



3.議事概要

(1)総合科学技術会議運営規則について

 原案の通り決定された。あわせて、必要に応じて副大臣が陪席することについて確認された。



(2)諮問第1号「科学技術に関する総合戦略について」について

 内閣総理大臣から総合科学技術会議に対しての諮問第1号がなされた旨笹川科学技術担当大臣から報告された。



(3)総合科学技術会議の今後の審議方針について

(井村議員)
 21世紀の科学技術は産業経済や広く社会の発展の牽引車となる。同時に科学技術と人間社会との調和が重要。その意味で、人文、社会科学も含んだ総合科学技術会議の発足は意義深い。議論を進めていくため、専門調査会を早急に発足させ、平成14年度の概算要求に向けた重点化戦略の策定等につき検討を進めたい。

(吉川議員)
 「総合」は、科学を生み出すことと適用することとの総合という意味も重要。いわば、「科学のための政策」と「政策のための科学」が重要。産業政策、経済政策、国際協力、環境政策等の目的のため科学が活かされる必要がある。国連等の場でも科学者の力が求められており、本会議でも、科学をいかにうまく生み出していくかだけでなく、科学をいかに他の政策に活かすかという議論を期待する。

(石井議員)
 人文・社会科学と自然科学の総合的推進に向けて貢献したい。法学ではSocial Engineeringというコンセプトを用いるが、それは社会・国家の仕組みをうまく組み立てていくという趣旨である。私としては、科学技術に関する総合戦略をそのようなものとして受け止めている。

(黒田議員)
 IT、バイオ等社会構造や生命観をもかえてしまう科学技術。科学の独善的な一人歩きは禁物であり、市民と科学者との相互理解を深めることが必要。市民レベル、研究者レベル、リーダーレベルといった様々な範疇で優れた人材が望まれる。評価は切り捨てるためのものではなく改善するためのもの。評価方法に工夫が必要。

(桑原議員)
 本会議は、Science、すなわち「真理の探究」とTechnology、すなわち「産業への連結」に関する会議。Technologyの分野では、国が支出する研究開発費が、国際競争力ある産業へ連結されてゆく姿を実現したい。具体的には、初期段階研究から産業化との連結の重視、研究開発政策と産業政策との連携、インフラ整備の3点が必要。

(志村議員)
 科学技術そのものに対する知見というよりは、一般市民の目で意見を述べていきたい。科学技術の進展は非常な便益をもたらしたが、一方で市民の不安も増大している。科学者には自制心も必要となってくる。

(白川議員)
 科学技術の意思決定には産官学に加えて国民が重要な役割を果たす時代。このためには、科学技術に対する国民の関心と理解が必要であり、本会議の審議が国民にわかりやすい形で伝わることが大切。科学技術創造立国を目指す根本は人づくり。個性のある人づくりのためには他人の個性も認めて評価していくことが重要。

(前田議員)
 基本計画については科学技術会議の中で英知を結集した成果として昨年末答申が出て重要事項が盛り込まれており、時間の制約からも微修正でよいのではないか。総合科学技術会議が、総司令塔として、科学技術予算の編成と配分を行うことが重要。産学官連携の新しい仕組みの構築が重要。これまで運営・成果に対する責任が不明確であったことを反省し、厳正な評価とその資源配分への反映などを定めた産学官連携ガイドラインの作成が必要。

(町村議員)
 昨年科学技術会議の下で精力的に審議を行った基本計画については、これを踏まえて本会議で更なる検討を進め、21世紀の科学技術政策の指針にふさわしいものとなるよう期待。黒田議員の発言にもあったとおり、学術研究の評価は極めて難しいものがあり、今後評価のあり方についてはよくご議論いただきたい。また、文部科学省において、失敗経験を積極的に活用するための研究会を開催しており、報告書がまとまれば会議に報告したい。

(平沼議員)
 環境・エネルギー制約等の課題を科学技術によって負から正にもっていくことが重要。このためには、産学官のリソースを総合的に活用していくための技術革新システムの改革、将来の経済・産業の発展を支える技術分野に対して重点的・戦略的な資源配分が必要。また、人文科学・社会科学も含めた観点からの総合的検討を期待。

(片山議員)
 行政改革の観点から、政策評価の中で研究開発の質の向上に努めたい。また、新産業創出・雇用創出のため地域における科学技術の振興が重要。さらに、情報通信分野については、産業・経済のシステムを変革する原動力であり、総合戦略の中で重視していくことが必要。

(森議長(内閣総理大臣))
 20世紀は、科学技術が大いに進歩した一方で、戦争や環境問題等人の生命にかかわる問題が生じた。科学技術の追求は、人間とは何なのかという大きな問題にも行きつくもの。21世紀の人間社会のあり方を見据えた活発なご議論をしていただきたい。

(福田議員)
 今回は第1回ということで本議員のみで開催したが、科学技術の問題となれば、議案に応じて、厚生労働大臣、農林水産大臣、環境大臣、国土交通大臣など広く関係大臣に臨時議員として出席いただき議論に参加していただくのがいいと思う。また、議事の在り方についてはオープンにしていったらどうかという議論も事前にあったことを踏まえ、現在の形にしている。今後のことは、議員の皆様のご意見もお聞きして考えていきたい。

(笹川議員)
 明るく希望ある社会を築いていくためには、科学技術の役割が大きいことをあらためて認識。先日の米国出張で感じたことだが、研究活動と社会がお互いにフィードバックを図り、個々人が自らの能力をフルに活用されていた。我が国においても、独自のシステム作りが喫緊の課題。



(4)専門委員及び専門調査会の設置について

 原案のとおり決定された。

内閣府  科学技術政策・イノベーション担当
ウェブサイト・アクセシビリティについて 個人情報保護方針について
東京都千代田区霞が関3-1-1 中央合同庁舎第4号館 TEL:03-5253-2111(代表)
(C) Bureau of Science,Technology and Innovation Policy,Cabinet Office, Government Of Japan. All Rights Reserved.