第2章 高齢社会対策の実施の状況(第2節1)
第2節 高齢社会対策の動き
1 主な法律の制定・改正
平成19年度に推進された高齢社会対策について、主な法律の制定・改正の動きを挙げれば、次のとおりである。
- (1) 雇用対策法(昭和41年法律第132号)の改正(参照ページ)
労働者の一人一人により均等な働く機会が与えられるよう、雇用対策法(昭和41年法律第132号)が改正され、平成19年10月より、労働者の募集・採用における年齢制限が原則として禁止された。 - (2)雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の改正法の施行(参照ページ)
男女雇用機会均等の更なる推進を図るため、性差別禁止規定の強化や妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止などを内容とした改正「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」(昭和47年法律第113号)が、平成19年4月から施行された。 - (3) 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の公布(参照ページ)
パートタイム労働者がその能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、働き方の実態に応じた通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保や通常の労働者への転換の推進等を内容とする「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律」(平成19年法律第72号)が、平成19年6月に公布された。 - (4) 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を第169回国会に提出(参照ページ)
平成20年度においては、前年度に引き続き、20年度の負担割合を現行の3分の1に1000分の32を加えた割合から、3分の1に1000分の40を加えた割合に引き上げることとされており、「国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案」を第169回国会に提出した。 - (5) 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の国会提出(参照ページ)
「被用者年金制度の一元化等に関する基本方針について」(平成18年4月閣議決定)及び「被用者年金一元化の基本的な方針と進め方について」(平成18年12月政府・与党合意)に基づき、被用者年金制度の一元化を図るべく「被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案」を第166回国会に提出した。 - (6) 日本年金機構法の成立(参照ページ)
社会保険庁改革については、平成19年6月に「日本年金機構法(平成19年法律第109号)」が成立し、社会保険庁は22年に廃止され、新たに非公務員型の公法人である日本年金機構を設立することとなっている。これにより、公的年金については、国が財政責任・管理運営責任を担いつつ、一連の運営業務は日本年金機構が厚生労働大臣から権限や事務の委任委託を受け、その直接的な監督の下で担うこととなる。 - (7) 社会福祉士及び介護福祉士法の改正(参照ページ)
国家資格である社会福祉士及び介護福祉士については、高度化・多様化する福祉ニーズに適切に対応できる人材を確保・養成するため、平成19年11月に「社会福祉士及び介護福祉士法」(昭和62年法律第30号)を改正し、資格取得方法の見直しを行うとともに、その養成課程における教育内容等の見直しを行った。 - (8) 道路交通法の一部を改正する法律の成立(参照ページ)
高齢者の交通事故の防止を図るため、記憶力、判断力等の認知機能に関する検査の導入や高齢者標識の表示義務付け等を盛り込んだ「道路交通法の一部を改正する法律」(平成19年法律第90号)が平成19年6月に成立し、高齢者標識の表示義務付けに関する規定については20年6月までに、認知機能検査に関する規定については21年6月までに施行される - (9) がん対策基本法の施行(参照ページ)
平成19年4月に施行された「がん対策基本法」(平成18年法律第98号)に基づき、19年6月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」を踏まえ、今後取り組むべき新たな研究課題を検討した。