Q1 PFIとは
PFIとは何ですか?何を目的としていますか?

PFIとは何ですか?

PFIとは、公共事業を実施するための手法の一つです。
民間の資金と経営能力・技術力(ノウハウ)を活用し、公共施設等の設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法です。あくまで地方公共団体が発注者となり、公共事業として行うものであり、JRNTTのような民営化とは違います。
正式名称を、Private-Finance-Initiative(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)といい、頭文字をとってPFIと呼ばれています。

PFIはどこで考えられたのですか?

PFIは、1990年代前半に英国で生まれた手法です。官民が協同して、効率的かつ効果的に質の高い公共サービス提供を実現するというPPP(Public-Private-Partnership:官民の連携)の概念から来るもので、PFIはその手法の一つです。わが国では、平成11年7月にPFI法が制定され、この法律に準拠したPFI事業が実施できるようになりました。平成12年3月にPFI事業の実施に関する基本方針が告示され、その後、PFIに関する5つのガイドラインが順次公表されています。

PFIの導入は何を目的としていますか?

安くて優れた品質の公共サービスの提供を実現することを目的としています。

PFI手法を用いた事業(PFI事業)は、今どのくらい実施されていますか?

平成17年3月末現在で、PFI手法を用いた公共事業を行おうとしている事業(実施方針(Q14参照)を公表済みのもの)は、国等を含め全国で180を超えており、既に建設を終え、運営を開始している事業(平成17年3月末現在43件)もあります。

全国地方公共団体が事業主体のPFI事業数を表した日本地図。合計数は142事業です。(平成17年3月末現在)4件以上実施が13県、3件実施が6県、2県実施が5県、1件実施が11県、未実施が12県です。

PFIは公共事業を実施するための新しい手法です

PFIを導入した施設の導入前、導入後の比較写真

PFI事業の実施により、期待される効果(Q2参照)
1.低廉かつ良質な公共サービスが提供されること
PFI事業では、民間事業者の経営上のノウハウや技術的能力を活用できます。また、事業全体のリスク管理※が効率的に行われることや、設計・建設・維持管理・運営の全部又は一部を一体的に扱うことによる事業コストの削減が期待できます。これらにより、コストの削減、質の高い公共サービスの提供が期待されます。
※リスク管理
事業を進めていく上では、事故、需要の変動、物価や金利の変動等の経済状況の変化、計画の変更、天災等さまざまな予測できない事態により損失等が発生するおそれ(リスク)があります。PFIでは、これらのリスクを最もよく管理できる者にそのリスクを負担させることでコストの削減やサービスの向上を達成します。
2.公共サービスの提供における行政の関わり方の改革
従来、地方公共団体等が行ってきた事業を民間事業者が行うようになるため、官民の適切な役割分担に基づく新たな官民パートナーシップが形成されていくことが期待されます。
3.民間の事業機会を創出することを通じ、経済の活性化に資すること
従来、地方公共団体等が行ってきた事業を民間事業者にゆだねることから、民間に対して新たな事業機会をもたらします。

事業案件数の推移のグラフ
年度別PFI事業数 合計188事業 (平成17年3月末現在)