研究開発プロジェクト
ムーンショット型研究開発制度のプログラムディレクター(PD)、プロジェクトマネージャー(PM)、研究開発プロジェクトは以下の通りです。
ムーンショット目標1
2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現
PD:萩田 紀博(大阪芸術大学 学科長・教授)
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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石黒 浩 | 大阪大学 | 誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現 |
金井 良太 | 株式会社アラヤ | 身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放 |
南澤 孝太 | 慶應義塾大学 | 身体性と社会性が調和した共体験を生み出すサイバネティック・アバター技術の開発 |
ムーンショット目標2
2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現
PD:祖父江 元(愛知医科大学 理事長・学長)
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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合原 一幸 | 東京大学 | 複雑臓器制御系の数理的包括理解と超早期精密医療への挑戦 |
大野 茂男 | 横浜市立大学 | 生体内ネットワークの理解による難治性がん克服に向けた挑戦 |
片桐 秀樹 | 東北大学 | 恒常性の理解と制御による糖尿病および併発疾患の克服 |
高橋 良輔 | 京都大学 | 臓器連関の包括的理解に基づく認知症関連疾患の克服 |
松浦 善治 | 大阪大学 | ウイルス-人体相互作用ネットワークの理解と制御 |
ムーンショット目標3
2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現
PD:福田 敏男(名城大学 理工学部 教授)
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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菅野 重樹 | 早稲田大学 | 一人に一台一生寄り添うスマートロボット |
永谷 圭司 | 東京大学 | 多様な環境に適応する協調型AIと群ロボットによるインフラ建設の革新 |
原田 香奈子 | 東京大学 | 人とAIロボットの創造的共進化によるサイエンス開拓 |
平田 泰久 | 東北大学 | 誰一人取り残さない多様性と包摂性のある社会を実現するAIロボット群と創る新しいライフスタイル |
ムーンショット目標4
2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現
PD:山地 憲治(地球環境産業技術研究機構 副理事長・研究所長)
(1)温室効果ガスを回収、資源転換、無害化する技術の開発
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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加藤 創一郎 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 電気エネルギーを利用し大気CO2を固定するバイオプロセスの研究開発 |
児玉 昭雄 | 金沢大学 | 大気中からの高効率CO2分離回収・炭素循環技術の開発 |
杉山 正和 | 東京大学 | 電気化学プロセスを主体とする革新的CO2大量資源化システムの開発 |
野口 貴文 | 東京大学 | C4S*研究開発プロジェクト * C4S:Calcium Carbonate Circulation System for Construction (建設分野の炭酸カルシウム循環システム) |
則永 行庸 | 名古屋大学 | 冷熱を利用した大気中二酸化炭素直接回収の研究開発 |
福島 康裕 | 東北大学 | 大気中CO2を利用可能な統合化固定・反応系(quad-C system)の開発 |
藤川 茂紀 | 九州大学 | “ビヨンド・ゼロ”社会実現に向けたCO2循環システムの研究開発 |
南澤 究 | 東北大学 | 資源循環の最適化による農地由来の温室効果ガスの排出削減 |
(2)窒素化合物を回収、資源転換、無害化する技術の開発
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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川本 徹 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 産業活動由来の希薄な窒素化合物の循環技術創出―プラネタリーバウンダリー問題の解決に向けて |
脇原 徹 | 東京大学 | 窒素資源循環社会を実現するための希薄反応性窒素の回収・除去技術開発 |
(3)生分解のタイミングやスピードをコントロールする海洋生分解性プラスチックの開発
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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伊藤 耕三 | 東京大学 | 非可食性バイオマスを原料とした海洋分解可能なマルチロック型バイオポリマーの研究開発 |
粕谷 健一 | 群馬大学 | 生分解開始スイッチ機能を有する海洋分解性プラスチックの研究開発 |
金子 達雄 | 北陸先端科学技術大学院大学 | 光スイッチ型海洋分解性の可食プラスチックの開発研究 |
(補足)
ムーンショット型研究開発制度に係る戦略推進会議(令和2年7月29日開催)では、「炭素、窒素、プラスチック」の分類で各プロジェクトを整理したが、今般の公表においては「温室効果ガス、窒素化合物、プラスチック」の分類で各プロジェクトを整理している。
ムーンショット目標5
2050年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出
PD:千葉 一裕(東京農工大学 学長)
(1)食料供給の拡大と地球環境保全を両立する食料生産システムの開発
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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大澤 良 | 筑波大学 | サイバーフィジカルシステムを利用した作物強靭化による食料リスクゼロの実現 |
小林 泰男 | 北海道大学 | 牛ルーメンマイクロバイオーム完全制御によるメタン80%削減に向けた新たな家畜生産システムの実現 |
清水 達也 | 東京女子医科大学 | 藻類と動植物細胞を用いたサーキュラーセルカルチャーによるバイオエコノミカルな培養食料生産システム |
竹山 春子 | 早稲田大学 | 土壌微生物叢アトラスに基づいた環境制御による循環型協生農業プラットフォーム構築 |
日本 典秀 | 京都大学 | 先端的な物理手法と未利用の生物機能を駆使した害虫被害ゼロ農業の実現 |
松浦 健二 | 京都大学 | シロアリの破壊的木材分解能力を用いた未利用木材の飼料化と食料化 |
(2)食品ロス・ゼロを目指す食料消費システム
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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金本 圭一朗 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所 | フードチェーン全体を通じた食品ロス低減とそれに伴う環境負荷削減に関する研究 |
高橋 伸一郎 | 東京大学 | 自然資本主義社会を基盤とする次世代型食料供給産業の創出 |
中嶋 光敏 | 筑波大学 | フードロス削減とQoL向上を同時に実現する革新的な食ソリューションの開発 |
由良 敬 | お茶の水女子大学 | 地球規模の食料問題の解決と人類の宇宙進出に向けたコオロギが支える循環型食料生産システムの開発 |
ムーンショット目標6
2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現
PD:北川 勝浩(大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授)
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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小芦 雅斗 | 東京大学 | 誤り耐性型量子コンピュータにおける理論・ソフトウェアの研究開発 |
小坂 英男 | 横浜国立大学 | 量子計算網構築のための量子インターフェース開発 |
高橋 優樹 | 沖縄科学技術大学院大学 | イオントラップによる光接続型誤り耐性量子コンピュータ |
古澤 明 | 東京大学 | 誤り耐性型大規模汎用光量子コンピュータの研究開発 |
水野 弘之 | 株式会社日立製作所 | シリコン超並列NISQコンピュータの研究開発 |
山本 俊 | 大阪大学 | ネットワーク型量子コンピュータによる量子サイバースペース |
山本 剛 | 日本電気株式会社 | 超伝導量子回路の集積化技術の開発 |
ムーンショット目標7
2040年までに、主要な疾患を予防・克服し100歳まで健康不安なく人生を楽しむためのサステイナブルな医療・介護システムを実現
PD:平野 俊夫(量子科学技術研究開発機構 理事長)
PM | 所属 | 研究開発プロジェクト |
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阿部 高明 | 東北大学 | ミトコンドリア先制医療 |
栗田 昌和 | 東京大学 | 組織胎児化による複合的組織再生法の開発 |
中西 真 | 東京大学 | 炎症誘発細胞除去による100歳を目指した健康寿命延伸医療の実現 |
村上 正晃 | 北海道大学 | 病気につながる血管周囲の微小炎症を標的とする量子技術、ニューロモデュレーション医療による未病時治療法の開発 |
柳沢 正史 | 筑波大学 | 睡眠と冬眠:2つの「眠り」の解明と操作が拓く新世代医療の展開 |