吐噶喇列島 エリア 鹿児島県
屋久島と奄美大島の間に位置する吐噶喇列島は、南北約160kmにわたって有人7島(北から口之島、中之島、諏訪之瀬島、平島、悪石島、小宝島、宝島)と無人5島が点在しています。 手つかずの自然が多く残り非日常を感じられる島々で、ガジュマルやビロウなど亜熱帯の植物が森を成す景観や、 在来種のトカラ馬の放牧風景、火山のパワーを感じる秘湯、悪石島の仮面神・ボゼの風習など魅力は語るに尽きません。
このエリアの魅力
奇祭・ボゼをはじめ島独特の風習を体験

吐噶喇列島には大和と琉球両方の影響を受けた多様な風習が根付いています。なかでも有名なのは、旧暦の盆の最終日(7月16日)に現れる悪石島のボゼ。大きな耳のようなものを持つ仮面を被り、 ビロウの葉をまとった仮面神・ボゼはユネスコの無形文化遺産にも登録されており、その特異な風貌と踊りを見に国内外から観光客が訪れます。 また、平島ではカセダウチという伝統行事があり、こちらもビロウの葉をまとった福徳神(ふっとくじん)が現れます。
火山列島の魅力、いくつもの秘湯が点在する島々!


鹿児島といえば活火山・桜島が有名ですが、吐噶喇列島の口之島、中之島、諏訪之瀬島にも噴煙を上げる火山が存在します。そして吐噶喇列島では、そんな大地のエネルギーを感じる温泉を有人7島すべてで楽しむことができます。 開放感いっぱいに遥かなる海の景色と湯を楽しめる岩場の温泉や、地元の人々に愛されるこぢんまりとしながらもあたたかい雰囲気の公衆浴場で、島の大自然、そして地元の人たちとの交流を満喫しましょう。
ガジュマルの森や在来種のトカラ馬…亜熱帯の景観や生き物に出会える


トカラ馬(写真上)は昭和30年(1955)ごろに奄美群島の喜界島から宝島に持ち込まれたとされる在来種で、県指定天然記念物。かつては農耕馬として運搬や田畑作業を手伝っていました。 現在は吐噶喇列島の中でも宝島と中之島の牧場で、草を食んだり駆けまわったりする姿が見られます。 また、南北160kmにわたって島が点在し温帯と亜熱帯の気候が入り交じる吐噶喇列島には多種多様な植生が見られます。 平島の千年ガジュマル(写真下)や、ビロウなどが生い茂る悪石島の自然遊歩道は見ごたえ満点です。
旅のヒント
吐噶喇列島へのアクセスは
村営定期船「フェリーとしま2」が、鹿児島港〜吐噶喇列島(各島)〜名瀬港(奄美大島)の航路を、毎週火曜日と金曜日の週2便で運航しています。また、島間の移動には、不定期運航の高速船(チャーター)も利用可能です。船旅が苦手な場合は、諏訪之瀬島へのみ利用可能な航空便があります。鹿児島空港からセスナ機(最大乗客3名)で、毎週火・水・金曜日の週3便運航されています。利用の際は必ず事前の予約をしましょう。 なお、島内にはバス・タクシー・レンタカーなどの交通サービスはありません。そのため、島をじっくり巡りたい場合は、車を持ち込める定期船の利用をおすすめします。
コンビニ等はないので準備を万全に
島内には、スーパーやコンビニエンスストア、食堂はありません。売店がある島もありますが、基本的に食事は民宿か持ち込みとなります。民宿には、アメニティ類が用意されていない場合もあるため、必要なものを事前に準備しておきましょう。